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「エンジェル」

a0051234_2339136.jpg「Angel」2007 UK/ベルギー/フランス
UK人(故人)エリザベス・テイラーの小説“Angel”を元に「ぼくを葬る/2005」のフランソワ・オゾンが作ったメロ・ドラマ風文芸作品。
主演のエンジェルに「ダンシング・ハバナ/2004」でヒロイン、ケイティ役を演じたロモーラ・ガライ。
ガライは「タロットカード殺人事件/2006」でヒロインの友人ヴィヴィアンを演じている。
エンジェルと出会う画家のエスメに「300/2007」のドイツ出身俳優マイケル・ファスベンダー。
エンジェルの小説を出版するセオ・ギルブライトに「ピアノ・レッスン/1993」のサム・ニール。彼の妻ハーマイオニーに「スイミング・プール/2005」「家の鍵/2004」のシャーロット・ランブリング。
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1900年初頭イングランドの下町ノーリー。
食料品店を経営する母(ジャクリーン・タング)と二人暮らしのエンジェル(ガライ)は上流階級に憧れる16才の夢見る乙女。
学校をさぼっては小説を書きため、ある日完成した小説をロンドンの出版社に送る。
待ちに待った出版社からの手紙が届きロンドンへ向かうエンジェル。
彼女を出迎えたのは出版社のセオ・ギルブライト(ニール)。
彼に小説の一部分を書き直してくれと言われたエンジェルだが、“一行たりとも書き直しはしません!”と言い放ち立ち去る。だが、エンジェルの小説の素晴らしさに惚れ込んだギルブライトは、その夜エンジェルを自宅のディナーに招き妻ハーマイオニー(ランブリング)に紹介する。
礼儀も作法も知らない貧しい家に育ったエンジェルに不快感を覚えるハーマイオニー。
しかしながらエンジェルの小説は出版され本屋に並び始めついにベスト・セラーとなるのだった...
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フランソワ・オゾン映画は、21世紀になってから公開された「まぼろし/2001」「8人の女たち/2001」「スイミング・プール/2003」「ふたりの5つの分かれ路/2004」「ぼくを葬る/2005」までシアターで観て来た。
しかし、20世紀に作られたオゾン映画は1本も観てないのでなんとも言えないが、これはオゾンっぽくないなぁと感じた一作。
物語が盛り上がる際、大々的にbackmusicが流れ...過去のイタリア製メロ・ドラマの雰囲気。これってオゾン監督のテイストなのかな?と思った。でも映画にマッチしていてgood。
ヒロイン、エンジェルを演じたロモーラ・ガライは中々キュートで適役。「ダンシング・ハバナ」でディエゴ・ルナ相手にダンシング、ダンシングのシーンは素晴らしかった。
エンジェルの短い人生の中で愛し続けたエスメ役のファスベンダーはドイッチェって顔のSexyイケメンだが、この作品では陰が薄い...
オゾン映画2本でヒロインを演じているシャーロット・ランブリングと、「ジュラシック・パーク/1993」でおなじみの、サム・ニールの存在感が大きいなぁと感じる。
オゾン作品てことで...予告もさんざん観たしで...かなり期待して観に行った。
これって女性が監督したの?のノリの女性映画で、ゲイであるらしいオゾンってやはり女性の気持ちが解るのかなぁなんて感じる、感じる。
日比谷シャンテにて...
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by margot2005 | 2007-12-20 23:53 | UK | Trackback(14) | Comments(5)

「やさしくキスをして」

「A Fond Kiss...」...aka「Just a Kiss」2004 UK/ベルギー/ドイツ/イタリア/スペイン
監督は「麦の穂をゆらす風/2006」「明日へのチケット/2005」のケン・ローチ。
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主演は映画の舞台となる、スコットランド、グラスゴー出身のアッタ・ヤクブと、アイルランド、ダブリン出身のエヴァ・バーシッスル。バーシッスルは「プルートで朝食を/2005」に出演している。
撮影時、二人とも無名の俳優だったそう。
a0051234_140165.jpgアッタ・ヤクブはアルマーニのパートタイム・モデルでもあったらしくて中々のイケメン。

スコットランド、グラスゴーを舞台に、パキスタン移民のイスラム教徒である男と、カトリックのアイルランド人女性の愛の行方を描いた素敵なヒューマン・ラヴ・ストーリー。

カトリック・スクールに通うタハラ(Shabana Akhtar Bakhsh)はセルティックのファン。同級生はクリスチャン(白人)だらけで“パキ(パキスタン人)パキ”とからかわれる日々。
ある日、妹タハラを学校へ迎えに行ったDJの兄カシム(ヤクブ)は、そこで音楽教師ロシーン(バーシッスル)と出会う。互いに惹かれ合った二人はやがて恋に落ちる。
そして二人きりで過ごすためスペイン旅行に旅立つ。
スペインで愛を確かめ合う二人だったが、ロシーンはカシムより思いもよらぬ告白を受ける。それは親がアレンジしたイスラム教徒の従姉と婚約しているという事実だった...

ケン・ローチってこんなにロマンティックなラヴ・ストーリーを作るなんて以外...まぁテーマは民族と宗教だが...
21世の今、親の決めたフィアンセとの結婚を承諾しなければ、家族とは縁を切る事になる...すっごいナンセンス極まる習わしで理解に苦しむが、映画の中でも語られるように、過去にインドとパキスタンの間に戦争があり、多くの人々が命を落とした。新天地を求めてイギリスにやって来たカシムの両親は、同じ民族同士で、いたわり合い、支え合って生活を送っているという事実。カシムの父親が息子に向かって“白人女はいつお前を捨てるかもしれない、それでも良いのか?”という台詞。哀し過ぎる言葉で辛いものがある。
しかし、民族、宗教を越え愛し合う二人が愛おしい。
とにかくとっても、とっても素敵な、素敵な、お気に入りに入れたい作品。
2005年に一般公開されている。
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by margot2005 | 2007-12-06 01:45 | UK | Trackback(2) | Comments(4)

「タロット・カード殺人事件」

a0051234_0393368.jpg「Scoop」2006 UK/USA
「僕のニューヨーク・ライフ/2003」「マッチポイント/2005」のウディ・アレン監督&脚本のサスペンス・ラヴ・コメディ。
ヒロインでジャーナリズム専攻のアメリカ人大学生サンドラに「ママの遺したラヴ・ソング/2004」のスカーレット・ヨハンソン。
サンドラの標的となる大富豪で貴族の御曹司ピーターにヒュー・ジャックマン。
アレンは変なマジシャン役で出演している。
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アメリカ人のサンドラ(ヨハンソン)はロンドンの友人ヴィヴィアン(ロモーラ・ガライ)宅で休暇の真っ最中。
ヴィヴィアンと出かけたマジックショーでマジシャン(アレン)の指名により、人が消えるという“チャイニーズ・ボックス”へ入ることになる。そこで彼女は敏腕新聞記者ストロンベル(イアン・マクシェーン)の幽霊(3日前に死亡)と出会う。
ストロンベルはサンドラに、今ロンドンを震撼させている“タロットカード殺人事件”の新犯人はハンサムな青年貴族ピーター・ライモン(ジャックマン)だと告げる。
大スクープを我がものにしようとしたサンドラは、マジシャン シドと組んで、ピーターに近づいていく...
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前作「マッチ・ポイント」がナイスな作品だったので、ちょっと期待して観に行ったが...「マッチ・ポイント」のようにぐいぐい引き込まれる面白さはない。
過去の名作「ウディ・アレンの重罪と軽罪/1989&誘惑のアフロディーテ/1995」のようなブラック・コメディからは程遠いし、なんか笑えないし、煮え切らない中途半端な作品だった。
ラストもなんとなく解ってしまいそうな展開もつまらないかな...
台詞の多いアレン映画。かなり激しく喋りまくるヨハンソンだが、あの台詞を覚えるのって...やはり俳優ってスゴイ!
しかしヒュー・ジャックマンてなんてゴージャスなんでしょう!
メグ・ライアンと共演した「ニューヨークの恋人/2001」を思い浮かべてしまった。
ウディ・アレン映画ながら全国展開。おまけにシネコンでまで上映している。
アレン映画をシネコンで観るなんて初体験。
ワーナー・マイカルにて...
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by margot2005 | 2007-11-11 01:00 | UK | Trackback(24) | Comments(6)

「ミス・ポター」

a0051234_222593.jpg「Miss Potter 」2006 UK/USA
“ピーターラビット”の舞台となる英国カンブリア州にある湖水地方1湖水地方2は3年前の夏に訪れた。そこは自然が一杯の素晴らしい地域で、この映画は楽しみにしていた。
ミス・ポターが土地開発業者から湖水地方を守ろうと、財産を投げ打ってまで買い取り、死後、広大な土地を英国に寄贈したと言う事実を知ってますます彼女のファンになった。

主演ビアトリクス・ポターに「ブリジッド・ジョーンズの日記/2001 ・2004」や、オスカーをゲットした「コールド・マウンテン/2003」のレニ・ゼルゥイガー。
ポターの絵本を出版するノーマン・ウオーンに「アイランド/2005」のユアン・マクレガー。
ノーマンの姉ミリーに「アンジェラの灰/1999」のエミリー・ワトソン。エミリーの映画は久方ぶりで観た。
レニ&ユアンは「恋は邪魔者/2003」で共演している。レニ以外殆ど全員英国俳優。
監督は動物たちがしゃべるユニークな映画「ベイブ/1995」を作ったオーストリア人クリス・ヌーナン。
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1902年ビクトリア王朝時代の英国。両親とロンドンに住む裕福なビアトリクス・ポター(ゼルゥイガー)は32才の独身女性。この時代良家の子女は良家の男に嫁ぐと言う事が習わしとなっていた。しかし愛のない結婚に耐えられないビアトリクスは、舞い込む結婚話をことごとく断っていた。
子供の頃、避暑に訪れた湖水地方の自然の中で描いた動物たちの絵。その絵を絵本にして出版するのが夢だったビアトリクス。ある日その夢が叶い絵本は出版され本屋の店頭に並び始める。
絵本を出版したのはノーマン・ウオーン(マクレガー)。後にノーマンに家族を紹介され、やはり独身の彼の姉ミリー(ワトソン)と意気投合する。やがてビアトリクスとノーマンは互いに意識し始める...
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最近...いや常にだが...疲れているので、こういった映画を観ると実に癒される。
UKのマン島や湖水地方の風景が素晴らしく美しい!
劇中、ポターが書く絵の中のピーターが突然動きだしてポターに叱られる。それはポターにしか見えないシーンのようだ。
ビアトリクス・ポターという人は本当に小動物が好きでたまらなかったようである。
彼女が住んでいたヒルサイド・トップの家も訪れた事があったので懐かしかった。
あの時代、ロンドン〜ウインダミア(湖水地方の入り口)に列車が走っていたようで、劇中それも再現されている。
最初ビアトリクス役はケイト・ブランシェットが演じるようだったが、レニに変わったという。レニで良かったんじゃないかな?と感じた。
ユアンは古典もの以外に似合う。
エミリー・ワトソンは大好きな女優で「奇跡の海/1996」「ほんとうのジャクリーヌ・デュプレ/1998」「アンジェラの灰」「愛のエチュード/2000」etc.では強烈な個性を放ったが、今ではobasan化してしまって、またソレがスゴくチャーミング。
ワーナー・マイカル板橋にて...
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トレーラー
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by margot2005 | 2007-09-16 22:45 | UK | Trackback(33) | Comments(16)

「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」

a0051234_123868.jpg「Stoned」2005 UK
監督はスティーヴン・ウーリー。
主演ブライアン・ジョーンズにレオ・グレゴリー。
ローリング・ストーンズ結成時リーダーだったギタリストのブライアン・ジョーンズ。彼の27年の短い生涯を描いたサスペンス・ドラマ。
ブレイク前のビートルズのメンバーの一人だったスチュアート・サトクリフの短すぎる人生を描いた「バック・ビート/1993」を彷彿とさせる作品。
監督のウーリーは「バック・ビート」のプロデューサーでもある。
運命の女性がそれぞれの作品に登場するのも偶然とは思えないのだが...
コレは実話である。
原タイトルは俗語で“酒・麻薬で酔った”と言う意味。
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昔、昔、どちらかと言えば“ビートル・マニア”だったので、ビートルズのレコードは殆ど持っていて、ローリング・ストーンズものはそれなりにだった。
しかしローリング・ストーンズ...ブルースを歌う彼らには素晴らしいものがあったのでやはり大ファンだった。
60年代に発生し、21世紀の今でも活躍しているバンドってスゴイものがある。
おそらくラストかなと?思える彼らの全世界ツアーも終了したようだが...
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ポップ路線で売ろうとするグループに反撥を覚えるリーダーのブライアン・ジョーンズ(グレゴリー)はロンドンを離れ風光明媚な田舎に住処を移す。
そしてドイツ人女優アニタ・パレンバーグ(モネット・メイザー)と出会い恋に落ちるブライアン。
名声も金もゲットしたブライアンはいつしか酒と、麻薬に溺れ身を滅ぼしていく。
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ブライアン・ジョーンズがロンドンを離れて住んだ家。それは“くまのぷーさん”の作者A・A・ミルンも住んだというコッチフォード農場。
彼はチェルトナムの生まれという。そこはコッツウオルズ地方である。緑豊かな環境に生まれ育ったブライアンはロンドンの喧噪から離れて静かに暮らしたかったのだろうか?
サリー州でロケされたという田園風景が素晴らしく綺麗!
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映画ではストーンズのメンバーは殆ど登場しない。その中で一番出てくるのはキース・リチャーズ。後、ミック・ジャガー&チャーリー・ワッツが少々登場するのみ。
キースたちを演じる俳優たち...余り似ていない...まぁそっくりさんを配するのは無理があるというもの。
ミック役のルーク・デ・ウルフソンは余りにキュート過ぎちゃって笑える。
ラストで、“ブライアンが死んだからローリング・ストーンズも終わりだ!”と言う台詞に対し“いやブライアンがいなくてもローリング・ストーンズは永遠に活躍する!”と言う台詞がニクい。
60年代〜21世紀の今迄大活躍した彼らには哀しい過去があったんだと、「バック・ビート」同様感動してしまった。“ブライアン安らかに...”
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by margot2005 | 2007-08-31 01:37 | UK | Trackback | Comments(8)

「デス・パズル」

「Class of '76」2005 UK
UK製作のTVサスペンス・ドラマで、主演の刑事トム・モンローに「フェイス/1997、リトル・ストライカー/2000」のロバート・カーライル。
彼のパートナー、スティーヴンに「ヴェラ・ドレイク/2004」のダニエル・メイズ。
モンローと出会うケイトにクレス・スキナー。
監督はアシュレイ・ピアース。
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深夜の幹線道路で交通事故が起き、男が亡くなる。自殺と断定された男の名はパット。
しかし捜査の段階でパットの車の中に残されたカセット・テープを発見した刑事トム・モンロー(カーライル)は、そのテープに録音されていた奇妙とも思える告白に疑いを抱く。
死の直前、ガソリン・スタンドの防犯カメラに映し出されたパットの姿は、尋常ではなく、何かに怯えて車を離れたように映っていた。
物語は30年前に戻る...
1976年、スコットランド海沿いの街コーントン。ツリー・ハウスの周辺で遊ぶ子供たち。
子供たちの一人エイミーは何ものかに殺害されたが、それは未だ解き明かされていない迷宮入り事件だった。
しかし30年後、亡くなったパットの部屋には、少年時代の彼やエイミーを含む級友30数人が映った記念写真や新聞の切り抜きが残されていた。
そして写真にマークされた人間が次々に死んで行った事実を知るモンロー。
おまけに30数人の同級生の中で、一人だけ背が低く、幼そうな子供が映っている事実も発覚する。
そんな折、級友の一人コリン(ショーン・ギャラガー)が車にひき殺されそうになり病院へ運ばれる。そこの病院には同じく同級生のケイト(スキナー)がドクターとして働いていた。
モンローはコリンとケイトを病院に訪ねる。
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地味なTV映画なのだが、お気に入りのカーライルが主演ということと、なんか結末が気になって一気に観た。合わせて140分なのに、DVDはなぜか?2本立てとなっている。
「フルモンティ/1997」のロバート・カーライルも1961年生まれなので、今や中年のoyajiの域に達している。
それとだが、カーライルってハンサムでもないし、ナイス・バディでもないのに、なぜか??惹き付けられるチャーミングな俳優。
ロケ場所となったロンドン北東にあるLeigh-on-Seaが美しい!
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by margot2005 | 2007-07-25 01:51 | UK | Trackback | Comments(4)

「イン・マイ・カントリー」

a0051234_0194670.jpg「Country of My Skull」...aka 「In My Country」2004 UK/アイルランド/南アフリカ
主演は「S.W.A.T./2003」「ツイステッド/2004」のハリウッド俳優サミュエル・L・ジャクソンと 「隠された記憶/2005」「こわれゆく世界の中で/2006」のフランス女優ジュリエット・ビノシュ。
ジャクソン&ビノシュのミスマッチが素敵なのと、全編、南アフリカでロケされたという景色が素晴らしく美しい!
監督はピアース・ブロスナンの「テーラー・オブ・パナマ/2001」のジョン・ブアーマン。「テーラー・オブ・パナマ」も中々見応えのあるサスペンス・ドラマだ。
ネルソン・マンデラが大統領に就任、後、アパルトヘイトが終焉を迎える1995年の南アフリカ共和国が舞台のヒューマン・ドラマ。
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マンデラ政権下でツツ司教を代表とする真実和解委員会は、アパルトヘイトによる人種差別で虐待を行った白人と、虐待された黒人(家族)の双方から話を聞き、事実を話した白人には恩赦を与えていた。
真実和解委員会主催の公聴会の取材に現れた南アフリカ、ネイティヴの白人ジャーナリスト、アナ(ビノシュ)は3人の息子の母親でもある。
一方でアメリカ、ワシントンポストのジャーナリスト、ラングストン(ジャクソン)はアフリカン・アメリカンの黒人。出会った二人は、互いに伴侶がいるにも関わらず次第に惹かれ合って行く...
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映画の中で、3000万人の黒人に、400万人(正確な数、間違ってるかも??)の白人...我々は、我々で守らなければならないという白人の台詞があるが、現在の南アフリカ共和国は77%の黒人、9.5%の白人、他はその他の人種、とのことなので、やはり圧倒的に黒人の数が多い。
「プルートで朝食を/2005」のアイルランド俳優ブレンダン・グリーソンが人種差別で残虐な役を果たした白人アフリカンを演じて似合っている。
アナの助手ドゥミを演じたメンジ・“イグブス”・ングバネがgood。
フランス人でハリウッド映画にも、UK映画にも多々出演しているジュリエット・ビノシュは、ここでも“黒人を差別してはならない”と教わって育った博愛主義者を素敵に演じている。
彼女はどんな役を演じても様になる素晴らしい女優だ。
道中ラングストンの車がパンクし、アナとドゥミとラングストンの3人が飲みつぶれてホテルの一つのベッドで眠るはめになるシーンや、ドゥミがくわえた煙草をもぎ取って口にくわえるアナ...それらのシーンが、残虐な話や場面を和ます素敵なカットとなって印象に残る。
“イン・マイ・カントリー”といタイトル。アフリカンの白人アナも、先祖がアフリカからアメリカに渡った黒人ラングストンも、どちらもこのタイトルに値する人間なのだと実感する。
なんとなく東京で公開されたような気がしていたが、やはり日本未公開作品。
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by margot2005 | 2007-07-24 00:32 | UK | Trackback(2) | Comments(0)

「あるスキャンダルの覚え書き」

a0051234_2215548.jpg「Notes on a Scandal」2006 UK
孤独な初老の女と、家庭を持つ美しい女の奇妙な友情が、ある出来事により崩壊して行くスリリングなドラマ。
オールド・ミスの歴史教師バーバラに「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」のジュディ・デンチ。
バーバラの罠にハマる美術教師シーバに「バベル/2006」のケイト・ブランシェット。
シーバの夫役リチャードは「ラヴ・アクチュアリー/2003」「ナイロビの蜂/2005」
のビル・ナイが演じている。
シーバと関係を持つスティーヴンにアンドリュー・シンプソン。
監督は「アイリス/2001」のリチャード・エアー。“アイリス”役はやはりジュディ・デンチ。
原作はゾーイ・ヘラー。
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つかみ合い、にらみ合い、ひっぱたく...いや女は怖い。
とにかくエンディング怖過ぎ...
“007のM”“ヘンダーソン夫人”とは全く違った役柄のジュディ・デンチと、カメレオン女優のケイト・ブランシェット...オスカー女優の競演は楽しめる!
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20才の学生時代に知り合った大学教授の夫リチャード(ナイ)、娘ポリー(ジューノ・テンプル)、ダウン症の息子ベン(マックス・ルイス)と幸せに暮らすシーバ(ブランシェット)は、ロンドン郊外にある、労働者階級の子息が多く通う学校に美術教師として赴任してくる。
シーバは同僚の教師にも、生徒にも好かれる美しく魅力的な女性。
皆から煙たがられているオールド・ミスの歴史教師バーバラ(デンチ)は、そんなシーバが気に入り近づき始める。
夜な夜なシーバの事を日記に記すバーバラ。
ある日、シーバの教室で起こった生徒の喧嘩をバーバラが止めに入る。バーバラに助けられたシーバは感謝し、二人の間に友情が芽生え始める。
やがて、クリスマス・シーズン。催しが行われている夜、バーバラは、生徒のスティーヴン(シンプソン)と教室でSexしているシーバを見つける。
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年上の男と結婚し、子育て一筋だったシーバは、若くて美しい獲物(少年)に出会い、快楽の世界に足を踏み入れてしまう。止めようとしても止められない...
一方、生涯オールド・ミスのバーバラは、男に触れられる事もなく年老いて行く...
バーバラがシーバに放つ強烈な一言...“スティーヴンはまだ15才だけど、あなた(30代)は決して若くはないのよ!そのうちに捨てられるわ!”...嫉妬むき出しの女の戦い。
UKの名優ビル・ナイがこの作品でも情け無い男を演じ似合っている。
デンチの恐ろしい形相は迫力あり。でもデンチはキュートな役の方が素敵だなぁと思う。
観たい!観たい!と思っていた作品。そして大満足!
ウイーク・ディの昼下がりにも関わらずシアターは埋まっていた。
日比谷シャンテ・シネにて...
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by margot2005 | 2007-06-06 22:55 | UK | Trackback(26) | Comments(26)

「こわれゆく世界の中で」

a0051234_005451.jpg「Breaking and Entering 」2006 UK/USA
心を閉ざした娘を持つ母と、盗みを働く息子を抱える母。二人の女性の間でゆれ動く一人の男の愛の姿を描いたラヴ・ストーリー風人間ドラマ。
「イングリッシュ・ペイシェント/1996」のアンソニー・ミンゲラが監督、脚本。
主演は「アルフィー/2004」「ホリデイ/2006」のジュード・ロウ。
ジュード・ロウ&アンソニー・ミンゲラは「リプリー/1999」
「コールド・マウンティン/2003」以来3度目の組み合わせ。
ジュードが演じたウイルに絡む女性二人のうち、アミラ役のフランス人女優ジュリエット・ビノシュ「隠された記憶/2005」「綴り字のシーズン/2005」も「イングリッシュ・ペイシェント」でミンゲラと組んでオスカーをゲットしている。
もう一人の女性リヴを演じるのはアメリカ人女優ロビン・ライト。ロビン・ライトはとても素敵な女優。最近ではコリン・ファレルと共演した「イノセント・ラヴ/2004」が印象に残る。
ウイルの共同経営者サンディに「ラヴ・アクチュアリー/2003」でポルノ俳優を演じたマーティン・フリーマン。ブルーノ刑事には「ディパーテッド/2006」のレイ・ウィンストンが出演している。
アンソニー・ミンゲラは「イングリッシュ・ペイシェント」以来大好きな監督。
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ロンドンで10年越しの恋人リヴ(ライト・ペン)と、その娘ビー(ポピー・ロジャース )と3人暮らしのウイル(ロウ)は建築家。
ある夜、キングス・ロードにあるウイルとパートナーのサンディ(フリーマン)が経営する建築事務所に強盗が入り、現金や、パソコンが盗まれる。同じ事が再び起こり、ウイルは事務所の前に車を止め見張る事に...そしてある夜、盗みに現れたのは移民の少年だった。ウイルは彼を追いかけ家を突き止める。
突き止めた家には“衣服の修繕”という案内があった。
後日、ウイルはサイズが合わなくなった衣服を持って家を訪ねる。そこには盗みに入った少年ミロ(ラフィ・ガヴロン )と母アミラ(ビノシュ)が住んでいた。二人はボスニアの戦火から英国に逃れて来た移民だった。
ビーの問題もあり、リヴとの間がぎくしゃくしていたウイルはアミラと出会い、彼女に惹かれて行く。
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映画の中でアミラはイスラム系ボスニア人の役。数年前ロンドンに行った時、イスラム系の人々の多さに驚いた。
この映画では、東ヨーロッパやイスラム諸国からやって来た移民の人々と、英国人の貧富の差が描かれている。
生活を支えるため、低賃金で働く母親。学校へも行かず盗みを繰り返す息子。とても哀れである。
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ジュリエット・ビノシュという女優はどんな役を演じても様になる素晴らしい女優。「ポンヌフの恋人/1991」の頃の若いビノシュより、40代になった現在のビノシュの方が魅力的だと感じる。
ジュード・ロウとのベッド・シーンあり。ビノシュはかなりな豊満ボディで...さすがもう若くないのでもろアップは少ないが...
ジュード・ロウがインタビューで、“この役は自分自身に近い”というコメントがあったが、父親であるジュードは子供を持つ役を演じると輝くように見える。実際も映画のように素晴らしい父親なのだろうか?想像してしまう。
やはりもう若くはないロビン・ライト・ペン。彼女の一番好きな作品は「メッセージ・イン・ア・ボトル/1999」。ロビン・ライトは憂いを秘めたミステリアスな女性がとても似合う。
「イングリッシュ・ペイシェント」はめくるめくラヴ・ストーリーだったが、これは見応えのある人間ドラマとなっている。3人の俳優がとにかく素晴らしい!
日比谷シャンテにて...
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by margot2005 | 2007-04-26 00:32 | UK | Trackback(18) | Comments(4)

「クィーン」

a0051234_1913390.jpg「The Queen」2006 UK/フランス/イタリア
パリでパパラッチに追いかけられた末、自動車事故で亡くなったプリンセス・オブ・ウエールズ。彼女の突然の死に苦悩す女王一家と、就任したばかりのトニー・ブレア首相の姿を描いたヒューマン・ドラマ。
エリザベス二世を演じるのは英国女優ヘレン・ミレン「カレンダー・ガールズ/2003」「二重誘拐/2004」。英国首相トニー・ブレアにマイケル・シーン「ブラッド・ダイヤモンド/2006」
エジンバラ公フイリップにジェームズ・クロムウェル「ベイブ/1995」「L.A.コンフィデンシャル/1997」。
監督はスティーヴン・フリアーズ「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」。
とにかく観たい!観たい!と思っていた作品。初日に日比谷のシャンテで観た。最終回シアターはほぼ満員で、オスカーに輝いたヘレン・ミレンの存在も大きいが、ダイアナって日本でも人気あるんだと感じないではいられない。
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1997年8月31日、ダイアナと恋人ドディはパリのリッツ・ホテルが用意したメルセデスに乗り込んだが、執拗に追いかけるパパラッチとのカーチェイスの末、事故に合い亡くなる。
その頃、スコットランドのバルモラル城にいたエリザベス女王(ミレン)一家にも知らせが入る。元夫チャールズ(アレックス・ジェニングス)は王室のチャーター機でパリへ飛び、ダイアナの遺体を引き取りに行きたいと願う。しかし、母エリザベスは、チャーター機など使うと、税金の無駄使いだと国民に非難されると、息子チャールズに告げる。
エリザベスにとってダイアナはいつも頭痛のタネであった。離婚して民間人となったダイアナに、王室として出来る事は何もないとエリザベスは断言する。しかし、亡くなったのは未来のキング、ウイリアムとヘンリーの母親でもあると力説するチャールズ。皇太后(シルヴィア・シムズ)の計らいでチャールズはパリへ飛びダイアナの棺をロンドンに連れ帰る。
ダイアナの葬儀に関しても、国葬ではなく、ダイアナの実家スペンサー家が取り仕切るべきだと主張するクィーン。
ダイアナの事故死の後、英国民に対してエリザベスは何のコメントも発しなかったが、彼らは黙っていなかった。バッキンガム宮殿前には献花があふれ、バルモラル城から戻って来ない女王一家を非難し始める。
やがて、首相に就任したばかりのトニー・ブレア(シーン)は、国民と女王の間に立って行動を起こし始める。
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エジンバラ公と皇太后がスゴイ勢いでダイアナを非難して語る姿には驚いた。
生きていても、死んでもダイアナは厄介だとか...
ウエストミンスター寺院で取り行われる事になった葬儀に、セレヴ(ハリウッド俳優)やホモ(エルトン・ジョンのこと)が来るなんて...
と言った台詞が発せられる。まぁロイヤル・ファミリーにとっちゃセレヴなんてゴミみたいなものであろうが...
あんなにまで中傷して良いのか??
しかしエリザベスについては好意的に描かれている。
トニー・ブレアの妻シェリー(ヘレン・マックリー)が“彼らは税金で生きている!”と非難するが、夫トニーは、クィーンは望んだわけでもなく、仕方なく、若くに即位し、自分自身というものはなく、ただ国民のため、英国のために生涯を捧げた女性と、クィーンをかばうように発言するシーンは中々素敵。
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映画はダイアナの映像だけ実写である。
数年前にパリのアルマ橋の事故現場にある記念碑を訪れたことがある。夜だったが人が集まっており、献花やキャンドルもあった。ダイアナってホントに皆に愛された人なんだなぁと実感した。
英国旅行の際に訪問した、ダイアナが離婚後、二人の王子たちと離れて住んだケンジントン・パレスの広大な邸宅を思い出した。その時、ちょうどダイアナの回顧展のようなものが開催されていて、ダイアナが着たドレスの数々を見る事が出来たが、ダイアナが着てこそ素晴らしいドレスであって、並んだボディに着せられたドレスはなんとなく、寂しく、哀愁を感じたのを記憶している。
ヘレン・ミレンはオスカーに輝いただけあって苦悩するエリザベス二世を素敵に演じている。
エジンバラ公やチャールズ役はなんかピント来なくて困った。
首相トニー・ブレアを演じたマイケル・シーンは本物よりニタニタ笑い過ぎで(何もしないでも顔が既に笑っている)かなり笑える。
スコットランド、アバディーンにあるバルモラル城周辺の景色が素晴らしい!
しかしエリザベスのバルモラル(もちろんクィーンの本物のお城ではなく、別のお城で撮影されていて部屋はセットでしょう)のお部屋はなんか質素で、エリザベスのベッドも、彼女が着るガウンなんかも年期が入ったいつも同じもので...
鹿狩りに行く際に乗るエリザベスの四輪駆動車もかなり古く(映画の中で、チャールズが新しいのに買い替えたら?なんてシーンもあり)質素な生活を送っているんだなと想像する。
ブレア首相がダイアナの死に哀悼を評した際に“People’s Princess”と語ったのを思い出す。
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そういやヘレン・ミレンの夫って、なんか見た顔だとずっと思っていたが、ヒット作を何本も監督しているテーラー・ハックフォードで「愛と青春の旅立ち/1982」〜始まって「レイ/2004」まで彼の映画はお気に入りが多い。お二人熟年結婚らしい。
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by margot2005 | 2007-04-15 19:15 | UK | Trackback(46) | Comments(20)