タグ:メルヴィル・プポー ( 8 ) タグの人気記事

「ムースの隠遁」

「Le refuge」…aka「The Refuge」「Hideaway」2009フランス 
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パリの高級アパルトマンで愛し合うムースとルイは若くて美しくてリッチなカップル。しかしながらドラッグに夢中でやめることができない。ある日、二人はドラッグの過剰摂取で病院に搬送される。やがてルイは急性ドラッグ中毒で死んでしまうがムースは生き残り、妊娠していると医師に告げられる…

ムースに「奇跡のひと マリーとマルグリット/2014」のイザベル・カレ。
ポールにルイ・ロナン・ショワジー。
セルジュにピエール・ルイス・カリクト。
ルイに「わたしはロランス/2012」のメルヴィル・プポー。
ルイとポールの母親にクレール・ヴェルネ。
ルイとポールの父親にジャン=ピエール・アンドレアーニ。
監督、脚本は「17歳/2013」のフランソワ・オゾン。

残念なことにお気に入りフランス人俳優メルヴィル・プポーはすぐに死んでしまう。それもオープニングで…。彼は「ぼくを葬る/2005」でもゲイを演じている。そして「わたしはロランス」ではトランスジェンダーの男。そういや優しい表情とかゲイっぽい?のかな?

ドラッグ依存症カップルのオープニングはとてもショッキング。そしてタイトル(邦題も原タイトルも…)からも、その後どのように展開されていくのだろうと興味津々となる。
ドラッグ中毒の女性の妊娠は危険であるゆえ、“生むきなの?わたしたちは死後の子供を望んでない。”と、退院したムースは亡くなったルイの母親に迫られる。しかし子供を産む決心をした彼女はルイの親族の田舎の別荘にこもることになる。

ルイの弟ポールはゲイ。田舎の村でポールが出会うセルジュももちろんゲイ…と、ムースの周りの男はゲイばかり。しかしムースはポールとの暮らしで日々癒されていく。
ある時、ポールは“本気で愛した人が死んでしまった。”と話し、“ルイとは血のつながらない兄弟だった。”とも告白する。その言葉でムースはポールとルイが愛し合っていたと気づくのだった。

ラスト、ムースの取った行動はちょっと切ないが、ポールとルイの深い愛を考えたのだろうか?ムースとルイの幼い娘を愛おしげに抱きしめるポールがとても素敵に映る。
本作はtrès très bien!(トレ、トレビアン)なオゾンの世界のラヴ・ドラマで、フランスの田舎の景色が美しい。
ポール役のルイ・ロナン・ショワジーがハンサム。
ロマン・デュリスとラファエル・ペルソナーズが出演するオゾンの次作「彼は秘密の女ともだち/2014」が楽しみ。

wowowにて
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by margot2005 | 2015-06-20 19:51 | フランス | Trackback | Comments(0)

「わたしはロランス」

「Laurence Anyways」2012 カナダ/フランス
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ロランスは小説家を目指す高校教師で恋人フレッドと同居中。35歳の誕生日、突然自分はトランスジェンダー(性同一性障害)だと告白する…
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ロランスに「ミステリーズ 運命のリスボン/2010」のメルヴィル・プポー。
フレッドに「マイ・マザー/2009」スザンヌ・クレマン。
ロランスの母親ジュリエンヌに「悪の華/2003」のナタリー・バイ。
フレッドの妹にモニカ・ショクリ。
フレッドの母親にソフィー・フォシェ。
ジャーナリストにスーザン・アームグレン。
監督/脚本/編集/衣装は「マイ・マザー/2009」のグザヴィエ・ドラン。

舞台はカナダ、ケベック州。
とにかく映像が美しい。雪のシーンはとても幻想的だったし、湖のシーンも美しかった。
カウチに座るフレッドの下へ天井から洪水のような水が流れ落ちてきたり、ロランスとフレッドが歩く道、いきなり空からバルーンが大量に落ちてきたりして、ファンタジーのようでもあり、何はともあれ映像が素晴らしく綺麗。

ロランスの着るコートからブーツにまで気を配っているのではなかろうか…衣装まで担当している監督グザヴィエ・ドランのこだわりがひしひしと伝わってくる。映画が終わってもロランスの着る紫色のコートが脳裏に残る。

恋人(男)に、自分は女になりたい!女として生きて行きたい!と告白された女性の心理ってどうなんだろう?とても想像出来ない。
そして女として生きていきたいと願ったロランスはスカートを身につけ、ストッキングとヒールをはいて学校へ行く。しかし学校の反応はヤバかった。そう、彼は解雇を言い渡される。教えることに情熱をかけるロランスは学校関係者に懇願するが認めてもらえない。偏見の固まりである、ある人物は“文章が書けるのだから、自身のことを小説にしたら!”なんて言う始末。落ち込むロランスを支えたのはもちろん恋人のフレッドだった。

でも結果ロランスは解雇されて良かったのかも知れない。文章を書くことに執着するロランスは、後に詩を書き成功を収める。フレッドを失ったのはどうしようもなかったが…やがてその詩集はフレッドに贈られ、フレッドはロランスと再会することになる。

少々奇想天外なストーリーながら、168分ドラマの中に引き込まれた。フランス映画で168分とはかなりの長さである。でも次から次へと変化するロランスの人生に見ていて飽きることはなかった。ロランスとフレッドの一番始めの出会いをラストに持ってくる手法もナイス。そのラストが素晴らしかった!!そして24歳の監督グザヴィエ・ドランはゲイだそう。

優しい顔立ちなので似合うかなと思ったが、やはりメルヴィル女装は似合わないなぁと感じた。
メルヴィル・プポーはお気に入りフランス人俳優の一人。先だってwowowでフランソワ・オゾンの「ムースの隠遁/2009」を見た。こちらの映画でもゲイ役だったが、すぐに死んでしまう役柄で至って残念であった。

新宿シネマカリテにて
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by margot2005 | 2013-10-05 23:59 | MINI THEATER | Trackback(2) | Comments(0)

「ミステリーズ 運命のリスボン」

「Mistérios de Lisboa」…aka「Mysteries of Lisbon」2010 ポルトガル/フランス
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19世紀のヨーロッパが舞台と言えば是が非でも観たい!映画はポルトガル、フランス、イタリア、そしてブラジルを舞台にした壮大なる長編ドラマで、ミステリアスなストーリーが素晴らしく、映像ももちろん絵画のように美しい。
しかしながら万人に受ける映画ではないとも言える。フランスが舞台のシーンでメルヴィル・プポーとレア・セドゥーが出演している。

ディニス神父にアドリアーノ・ルース。
アンジュラ・リマににマリア・ジュアン・バストス。
アルベルト・デ・マガリャンエスにリカルド・ペレイラ。
エリーズ・ド・モンフォールに「恋人たちの失われた革命/2005」「食料品屋の息子/2007」のクロチルド・エム。
ペドロ・ダ・シルヴァ(成人)にアフォンソ・ピメンテウ。
ジョアン/ペドロ・ダ・シルヴァ(少年期)にジュアン・アハイス。
アルヴァロ・デ・アルブケルケにカルロット・コッタ。
エルネスト・ラクローズに「クリスマス・ストーリー/2008」のメルヴィル・プポー。
ブランシュ・ド・モンフォールに「美しい人/2008」「ロビン・フッド/2010」「ミッドナイト・イン・パリ/2011」のレア・セドゥー。
アルマニャク子爵にクララ・シューマンの愛/クララ・シューマン 愛の協奏曲/2008」のマリック・ジディ。
監督は「クリムト/2006」のラウル・ルイス。
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19世紀前半、激動のヨーロッパ。リスボンの修道院に暮す孤児のジョアンは一緒に学ぶ少年たちから日々イジメを受けている。しかし修道院のディニス神父は固くなにジョアンを守り続けて来た。ある日、ジョアンが病気になり、一人の美しいアンジュラという女性が訪ねて来る。やがてジョアンの出自が明らかになって行く…

ディニス神父とマガリャンエスの謎と秘密...この展開はかなりのモノだった。一方でジョアンの実母アンジュラとフランス人の未亡人エリーズ、そして彼女の娘ブランシュの愛と運命が絢爛豪華な貴族の世界と共に描かれる様も素晴らしかった。

アンジュラは侯爵の娘。偶然出会った男性が最愛の人となり結婚を望むが父親によって阻まれる。最愛の人との間に出来た子供がジョアン。ジョアンを生んだ後無理矢理伯爵と結婚させられ、愛のないアンジュラの人生は崩壊して行く。そして伯爵もまた侯爵の策略の犠牲者だった。
やがて伯爵が重い病に倒れ、アンジュラはディニス神父と共に夫に会いに行く。そして伯爵の最後をみとった修道士は他でもないディニス神父の父親だったという事実。この辺が実に興味深く巧みに絡み合って...
映画のwebsiteにも“掟破りの大長編を目の当たりにし、世界中の人々は息を呑み、時を忘れて酔いしれた。本国フランスでは1年間という異例のロ ングランを続けたのち、その年の最良のフランス映画に贈られるルイ・デリュック賞を始め、米国のサテライト賞 最優秀外国語映画賞など世界中で数々の賞を受賞。”と記されている。

時代が行ったり来たりして少々ややこしいが...
醜聞を隠すため生まれてすぐ殺される予定だったジョアンを、ならず者の殺し屋に金を払い救ったのはディニス神父(彼がそうしたのには重要なわけがある)だったとか、パリに留学したペドロ(ジョアン)が夢中になった隣家の年上の女性エリーズはかつてディニスがフランスに滞在中想いをよせたブランシュの娘であったとか...意外にスキャンダラス。でもあくまでもエレガントに描かれているところがラウル・ルイスの世界なのだろう。上に書いたならず者の殺し屋が別人となって登場するするのも鮮やかな展開だった。

フランス人俳優メルヴィル・プポーとレア・セドゥーは互いに惹かれ合いながらも引き裂かれる運命にある役どころ。
妖しい魅力を讃えたレア・セドゥーはメルヴィル・プポー同様出番が少なくて残念。レアが主演のブノワ・ジャコのヴェルサイユを舞台にした「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」が今月公開予定で嬉しい。

あれは全てジョアンの見る夢だったのか?とも思わせるラスト・シーンにちょっと驚き。
間に15分の休憩が入るが前編、後編合わせて上映は4時間27分。この時代に入り込めない人は寝てしまうかも?私的にこの世界は大好きなので上に書いたように満足であった。
ドラマとは少々不釣り合いながらジョアン/ペドロお気に入りの紙芝居が素敵だったな。

ジョン・マルコヴィッチ主演の「クリムト」は過去にwowowで見た。マルセル・プルースト原作でラウル・ルイスが監督した「見いだされた時-「失われた時を求めて」より-/1999」は未見なので機会があれば是非見てみたい。
こちらは2011年8月に亡くなったラウル・ルイスの遺作。

シネスイッチ銀座にて(二部作それぞれの上映で別料金/11月30日までの上映予定)
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by margot2005 | 2012-11-03 22:37 | スペイン | Trackback(6) | Comments(0)

「クリスマス・ストーリー」

「Un conte de Noël」…aka「A Christmas Tale」2008 フランス
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母ジュノンに「キングス&クイーン/2004」「ストーン・カウンシル/2005」「隠された日記 母たち、娘たち/2009」のカトリーヌ・ドヌーヴ。
父アベルに「キングス&クイーン」のジョン・ポール・ルシヨン。
次男アンリに「アデル/ファラオと復活の秘薬/2010」のマチュー・アマルリック。
長女エリザベートに「灯台守の恋/2004」「愛されるために、ここにいる/2005」「華麗なるアリバイ/2007」「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」のアンヌ・コンシエ。
三男イヴァンに「ブロークン・イングリッシュ/2007」のメルヴィル・プポー。
イヴォンの妻シルヴィアに「ゼロ時間の謎/2007」「美しい人/2008」のキアラ・マストロヤンニ。
エリザベートの夫クロードに「キングス&クイーン」「パリ、ジュテーム/2006」「ユキとニナ/2009」のイポリット・ジラルド。
アンリのガールフレンド、フォニアに「キングス&クイーン」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」のエマニュエル・ドゥヴォス。
クロード&エリザベートの息子ポールに「夏時間の庭/2008」のエミール・ベルリング。
ジュノンの甥シモンにローラン・カペリュート。
監督、脚本に「キングス&クイーン」のアルノー・デプレシャン。
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アベルとジュノン夫婦はフランス北部の街ルーベに幸せに暮している。しかしある日ジュノンが白血病に冒されていることが発覚する。やがて彼らの元に長女エリザベート、三男イヴォンがそれぞれの家族を伴ってやって来る。そして絶縁状態だった次男アンリもガールフレンドを連れ登場する...

重い病気に冒された母親の元に集まった子供たちとその家族。母ジュノンの病気は数十年前に亡くなった長男ジョゼフと同じ白血病だった。ジョゼフは助からなかったが、骨髄移植によってジュノンを救おうと立ち上がる子供たち…孫ポールも含めて。
数十年前、自分たちの骨髄が適応しないと分かり、ジョゼフを救うためにアンリをもうけたアベルとジュノン。しかしアンリの骨髄はジョゼフと一致せず命は救えなかった。それ以来彼は”役立たず”の烙印を押されてしまう。
兄弟(姉妹)の骨髄移植は「私の中のあなた/2009」でも登場していた。
病気の母親の元に集まった子供たち…こちらは「幸せのポートレート/2005」のテーマでもあった。
母ジュノン役のカトリーヌ・ドヌーヴを始めとして華麗なるフランス人俳優競演のストーリーはとても奥深く見応えがあった。
嫌われ者の次男を演じるマチュー・アマルリックと、彼を徹底的に嫌う長女役のアンヌ・コンシエが光っている。

10代の孫を持つアベルとジュノンは今でも深く愛し合い幸せな日々を送っていた。
でも子供たちは…劇作家のエリザベートは仕事の上でも、繊細な心を持つ一人息子ポールのことでも悩みは隠せない。アンリは今だ亡くなった妻の影を引きずって生きている。そしてイヴォンは今だシルヴィアを愛しつづける従兄弟の存在を知っており、その密かな愛に気づくシルヴィア。
フランス北部の街ルーベを舞台に、クリスマスに集う家族の愛や悩み(寂しさ/不安)が交差するヒューマン・ドラマで大満足だった。

「今でもわたしがキライ?」「ずっとキライだ」「わたしもよ」といつまでたっても歩み寄れない母ジュノンと息子アンリの辛辣な会話が心に残る。しかし骨髄がマッチし、ジュノンにそれを提供するのはキライなアンリという結果がまた面白い。
両親の家で6年ぶりに再会したエリザベートとアンリは大げんかをする。結局アンリはジュノンともエリザベートとも和解出来てなさそうと感じたがあの後彼らはどうなるのだろう?

カトリーヌ・ドヌーヴは毎回エレガントでゴージャス。彼女の実の娘キアラとの共演作は初めて観た。シルヴィアを少々嫌っている(可愛い三男イヴォンの嫁だからか?)ジュノン。二人の会話は殆どなく、目も合わさないのが可笑しかった。

恵比寿ガーデン・シネマは来年1月29日に休館になる。また一つミニシアターが消えていくのかと思うととても寂しい。ここでは多くのフランス映画を観て来た。最後の映画は先だって観たウディ・アレンの「人生万歳!」。

キリスト教国ではないけれど都内のあちこちではクリスマスのイルミネーション真っ盛り。恵比寿は映画を観る目的以外には殆ど行かないスポットなので、とても神秘的なこちらのクリスマス・イルミネーションは今年で見納めかも知れない。
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by margot2005 | 2010-12-19 22:09 | フランス | Trackback(4) | Comments(3)

「ブロークン・イングリッシュ」

「Broken English」 2007 USA/フランス/日本

“もう恋はしない!”...と思っていたノラの前に現れたのは年下のフランス人青年ジュリアン。二人の恋の行方を描いた素敵な、素敵なラヴ・ストーリー。
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ノラに「スーパーマン・リターンズ/2006」のパーカー・ポージー。
ジュリアンに「ぼくを葬る/2005」「ゼロ時間の謎/2007」「ブロークン/2008」のメルヴィル・プポー。
ノラの親友オードリーにドレア・ド・マッテオ。
ノラの母親ヴィヴィアンに「グロリア/1980」「きみに読む物語/2004」「パリ、ジュテーム/2006」のジーナ・ローランズ。
監督、脚本はジョン・カサヴェテス&ジーナ・ローランズの娘ゾーイ・カサヴェテス。

NYのホテルで働くノラは30代独身。ある日、ハリウッドからやって来た俳優に誘われ、飲んだ勢いで一夜を共にしてしまう。親友オードリーや母親にボーイフレンドが出来たと告白するもつかの間、TVに出演するその俳優にはガールフレンドがいることが判明し落ち込むノラ。その後何人かの男とデートするがどうも上手く行かない。“私ってどうしてこんなに男運が悪いの!”と嘆くノラ。そんな折、誘われたパーティに出かけたノラはそこで、押しの強いフランス人ジュリアンと出会うのだった...
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とても現実的なんだけど、とてもロマンティックでもあるとっても、とっても素敵なラヴ・ストーリー。
パリのシーンが少なくてちょっと残念だった。
ノラがジュリアンに“なぜニューヨークに来たの?”と聞くと“君に出会うため!”と答えるジュリアン。フランス人て上手いなぁ女性をクドくの...なんて思ってしまう。
ノラがパリで出会うフランスの男たちは皆ナイスな人ばかりなのに、ニューヨークで出会うアメリカンの男たちが皆ヒドいという設定がgood。でもパリのバーでノラが中年紳士と出会うシーンはちょっと出来過ぎかも?
ラスト近くのパリの地下鉄で偶然出会う(これはかなり出来過ぎだが...)シーンがこの映画の中で一番好き。
ヒロイン、ノラ役のパーカー・ポージー。インディペンデントの女王と呼ばれる女優。ノラ役はナイス・キャスト。「スーパーマン リターンズ」ではケヴィン・スペイシー演じるレックスの情婦キティ役。彼女にはハリウッド大作よりインディペンデント作品の素敵な役の方が似合う。
予告を何度も観、大好きなフランス人俳優メルヴィル・プヴォーも出演しているしで楽しみにしていた作品。今迄観たプヴォー作品の中で一番素敵な彼が観られる(あくまで私的にだが...)。「ブロークン」の彼も中々素敵だったが出番が少なかったし...「ブロークン」のギョーム役では流暢な英語を話していた彼も、コレではタイトル通りの話し方でとてもキュート。ホントはきっと英語上手いんでしょうね?
ゾーイ・カサヴェテス初監督作品。女性ならではの作品。とても素敵な感性の持ち主かと感じるゾーイ・カサヴェテスの次作品に期待したい!
銀座テアトルシネマにて...
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by margot2005 | 2008-12-19 00:25 | MINI THEATER | Trackback(10) | Comments(8)

「ブロークン」

「The Brøken」 2008 フランス/UK

鏡の中の世界はもう一人の見知らぬ(自分)を映し出す...シンメトリー・サスペンス。
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ジーナに「フェイス/1997」「300/2007」のレナ・へディ。
ジーナの父に「スタンドアップ/2005」のリチャード・ジェンキンス。
ジーナの恋人ステファンに「ぼくを葬る/2005」「ゼロ時間の謎/2007」のメルヴィル・プポー。
ジーナの弟ダニエルにアシエル・ニューマン。
ダニエルの恋人ケイトに「つぐない/2007」のミシェル・ダンカン。
精神科医に「ある愛の風景/2004」のウルリク・トムセン。
監督、脚本は「フローズン・タイム/2006」のショーン・エリス。
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ロンドンに暮らすX線技師ジーナ。ある夜、ジーナ、ジーナの弟ダニエル、そしてそれぞれの恋人ステファンとケイトがジーナの父親のバースディを祝っていた。食事の最中突然部屋の壁にかけてある大鏡が割れ落ちる。彼らは口々に“鏡が割れると7年間不幸が続く”と言う。その翌日、ジーナは職場からの帰り道自分と瓜二つの女(自分)が自分と同じ赤いチェロキーを運転する姿に遭遇する。反射的に後をつけた彼女は、自分のアパートと同じ部屋に辿り着く。もう一人の自分がいることに驚いたジーナは、帰り道自動車事故に遭い病院へ運ばれる...
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監督のショーン・エリスは1970年イングランド生まれで世界的なファッション・フォトグラファー。ヒロイン、レナ・へディのミステリアスな美しさはもちろんの事、シーン、シーンの映像美が堪能出来る。
「フローズン・タイム」はDVDで観た。コメディながら何とも変な?作品で、私的には余りお勧めではない。しかし、こちらは打って変わってお洒落なミステリー・サスペンス。映画の中へしっかり引き込まれてしまったのは言うまでもない。
ヒロインのレナ・へディはお気に入りの女優だし、レナの恋人を演じたフランス人俳優メルヴィル・プポーも出演しているしで、楽しみにしていた作品だった。
西洋では“鏡が割れると7年間不幸が続く”と言い伝えられている。日本でも“鏡が割れると不吉な事が起きる”と言う迷信があるような気がする。
自動車事故が起き、それによりヒロインが記憶の一部をなくしてしまうと言うストーリー展開。
事故の衝撃により記憶を失った脳(全ての記憶ではない)は“カプクラ症候群”という病気に陥る事があるという。それは自分の家族や恋人を別人(替え玉)だと信じ込む病気。
もう一人のジーナが、家族や恋人を別人と信じ込み殺人に発展していく様はとてもミステリアスで、スリリングであった。
レナ・へディはヒロイン、ジーナ役にぴったり。
オープニングにエドガー・アラン・ポーの短編小説の一説が紹介される。この小説から発想を得たという作品だが、怖い、怖いポーの小説が読みたくなった。
新宿テアトルタイムズスクエア にて...
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by margot2005 | 2008-12-03 00:33 | フランス | Trackback(3) | Comments(0)

「ゼロ時間の謎」

a0051234_1155758.jpg「L' Heure zéro」...aka「Towards Zero 」2007 フランス
「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵/2005」に続く、同じくクリスティの推理小説「ゼロ時間へ/Towards Zero」のフランス版。
主人公ギョームに「ぼくを葬る/2005」のメルヴィル・プポー。
ギョームの叔母カミーラに「8人の女たち/2002」のダニエル・ダリュー。
ギョームの元妻オードに「ラクダと針の穴/2003」のキアラ・マストロヤンニ。
そしてギョームの若き妻カロリーヌにローラ・スメット。
監督は「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵」のパスカル・トマ。
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老女カミーラ(ダリュー)が使用人たちと暮らしている、ブルゴーニュの美しい海岸に建つ別荘“かもめ荘”。
ある日、カミーラの甥でテニス・プレーヤーのギョーム(プポー)が新しい、若い妻キャロリーヌ(スメット)を伴ってやって来る。これは毎夏の行事だった。
そして今年は元妻オード(マストロヤンニ)も来る事になっていた。
キャロリーヌはやって来たオードに対して不快感を表す。
キャロリーヌとオードの間で揺れ動くギョーム。そこへキャロリーヌの友人で、遊び人のフレッド(ザヴィエ・ティアム)が姿を現す。一方でカミーラの使用人マリー・アドリーヌ(アレサンドラ・マルティネス)はやはり招待客のトマ(クレマン・トマ)を迎えに車を走らす。かつてオードに恋したトマもカミーラの親戚だった。
やがてカミーラの惨殺死体をメイドが発見する...
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今年初のフランス映画。
「アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵」のレビューにも書いたが、クリスティは大好きな推理小説家で、過去にかなりの作品を読んだ。これもおそらく読んだはず...しかし記憶は彼方へ飛んでいる。
謎解きドラマでフランス語っていうのはキツいかなぁ?と思いながら観た。なにせ字幕に没頭しなくてはストーリーは理解出来ないし...おまけにクリスティの描く推理小説って登場人物が結構多い。でもでもコレに関しては登場人物はそれほど多くはなく、ページが戻せない映画でも、フランス語でもなんとか付いて行く事が出来て面白かった。
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二人の女の間で、それぞれに愛情を表現してやまないメルヴィル・プポーは女性の扱い上手いなぁ(映画の中でだが...)。
キアラ・マストロヤンニは観るたびに素敵な女優になっていく。
母(カトリーヌ・ドヌーヴ)のような妖艶さはないけど、マザーよりしっとりとした雰囲気はナイス。しかしこの方父(マルチェロ・マストロヤンニ)にクリソツ。
ローラ・スメットは初めて観たが、彼女もやはり父ジョニー・アリディー似。
21世紀になってまだまだ頑張ってる往年の美人女優ダニエル・ダリューに拍手を送りたい!
この映画を観にBunkamuraに来るobsamaたちってダニエル・ダリュー・ファンかも??
フランスのほぼ最西端に位置するブルゴーニュ地方ブリタニーで撮影された景色が素晴らしく美しい!
obasama御用達(ここはホント観る人の年齢層高い=特に平日昼間...)渋谷Bunkamuraにて...
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by margot2005 | 2008-01-17 01:30 | フランス | Trackback(8) | Comments(6)

「ぼくを葬る」

a0051234_0104422.jpg「Le Temps qui reste」2005 フランス
監督、脚本はフランソワ・オゾン「スイミング・プール/2005、ふたりの5つの分れ路/2004」。
主演のロマンには「愛人・ラマン/1992」「ル・ディヴォース・パリに恋して/2005」のメルヴィル・プポー。
ロマンの祖母ローラにジャンヌ・モロー。
ロマンと出会うウエイトレス、ジャニィは「ふたりの5つの分れ路/2004」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキが演じている。
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パリに住む売れっ子写真家ロマン(プポー)は31才。ある日仕事中に倒れた彼は、医者から重い病気だと告げられる。同性愛者である彼は“エイズでは?”と尋ねるが、医者は“ガンが体中に転移している”という。“余命は?”と聞くロマン。“後3ヶ月”と答える医者。ロマンは、化学治療法に苦しむのなら死を選ぼうと決断する。
同居中の恋人サシャ(クリスチャン・センゲワルト)にも、両親にも自らの死を告白できないロマンは、郊外に住む祖母ローラ(モロー)を訪ねる。ローラに自らの死を打ち明けたロマン。“なぜ私に話したの?”と聞くローラ。“互いにそろそろ死ぬからさ”と答えるロマン。“では今ここで一緒に死にましょう”と言うローラ。
ローラの家からの帰り道ウエイトレスのジャニィ(テデスキ)と出会う。ジャニィは不妊症で、ロマンにお願いがあると言う。“私とセックスして、子供を作って欲しい!”ロマンは“子供は嫌いだ!”と言って立ち去る。パリに戻ったロマンはサシャと別れ、休職して死と向かい合う決意をする。
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フランス人(ヨーロッパ人)には同性愛者が多いようだ。パリに行った時、街中で男性同士が手を握り合い、キスまでしている光景を見た事が何度かある。公衆の中でこの有様だから、見えない所にはいっぱいいるのだろうなぁ?と想像した。
この映画はかなり赤裸々に同性愛者のsexシーンが描かれている。ロマンの恋人サシャを演じるクリスチャン・センゲワルトはまるでギリシャ神話の美少年のような風貌である。
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余命幾ばくもないと知ったロマン...遠方に住む祖母以外誰にも自らの死を明かさない。なんと強い精神なのだろうと感嘆した。常人ならとてもじゃないか狼狽してしまって、誰か(家族、恋人、友人)に話さずにはいられないであろう。しかしロマンは家族や、恋人が悲しむ姿を見たくないのであろう...。
死を迎える時、このような強い人間になれたらなと願わずにいられない。
哀しい物語なのだが、観ていて涙は出ない。しかしロマンが流す涙になぜか感動してしまった。
末期ガン患者は壮絶な痛みと闘わなければならないようだが、ロマンの場合、コカインとウオッカの力を借りて痛みと闘うのである。それって相当に良い方法だなと思うが...映画の中の世界である。
主演ロマン役のメルヴィル・プヴォーが素晴らしく適役である。祖母ローラを演じたジャンヌ・モローは相変わらず貫禄で、最初のシーンに登場するだけだが存在感十分である。
ウエイトレス役のテデスキは、既に相当なるobasan化してしまってこの先心配である。
ラストの海のシーンはオゾン流かな?と思った。エンド・クレジットのバックが海の音のみというのもオゾン流かも知れない。原題は“残された時間”
オゾン映画は「まぼろし/2001」以来、日本で公開された作品は全て観て来た。前作「ふたりの5つの分れ路/2004」が今イチだったので、これは素晴らしいオゾン作品復活であった。
メルヴィル・プヴォーに惚れてしまった感じ。
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by margot2005 | 2006-04-26 00:54 | フランス | Trackback(32) | Comments(19)