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「太陽のめざめ」

「La tête haute」…aka「Standing Tall」2015 フランス
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フローランス判事は母親に育児放棄された6歳のマロニーを保護する。やがて10年の時が経過し16歳になったマロニーは母親の愛を得られず心も行動も荒れ果てている。ある時、無免許運転で捕まったマロニーと再会したフローランス判事は、かつて不良少年だったヤンにマロニーの教育係を命じる...

フローランス判事に「ラブ・トライアングル 秘密/2004」「神様メール/2015」のカトリーヌ・ドヌーヴ。
マロニーにロッド・パラド。
ヤンに「裏切りの闇で眠れ/2006」「引き裂かれた女/2007」「君のいないサマーデイズ/2010」「最後のマイウエイ/2012」のブノワ・マジメル。
マロニーの母親に「恋は足手まとい/2005」「ダニエラという女/2005」「風にそよぐ草/2009」「ゲンズブールと女たち/2010」「漆黒の闇で、パリに踊れ/2012」「ラブバトル/2013」「愛の犯罪者/2013」のサラ・フォレスティエ。
テスにディアーヌ・ルーセル。
クロディーヌにエリザベート・マゼヴ。
監督は「プレイヤー/2012」「ミス・ブルターニュの恋/2013」「ターニング・タイド 希望の海/12013:出演」のエマニュエル・ベルコ。

マロニーはヤンに連れられて大自然の中にある更正施設に入所する。そこで手紙を書く練習をしたり、仕事の訓練を受けたりしながら、学校に再入学するための生活を送り始める。しかし突然いらいらして暴れ出したり、施設の少年たちと喧嘩をしたりと全く反省する気配がない。そんなある日、施設の指導員クロディーヌの娘テスと出会う。徐々にテスに惹かれて行くマロニー。そしてテスもマロニーを愛するようになる。

マロニー役のロッド・パラドはもちろんのこと、ヤンを演じたブノワ・マジメルが好演している。かつてワルだった自身がマロニーを救えるのかと苦悩する姿が素晴らしかった。
ブノワ・マジメルは今まで鑑賞した映画の中でダントツに演技が光る。
判事役のカトリーヌ・ドヌーヴは相変わらず貫禄たっぷり。悩むヤンを支え、信頼する姿も素晴らしい。
自分勝手なシングル・マザー役のサラ・フォレスティエがぴったりの配役。

マロニーもラストではもちろんまともな人間に成長するわけだが、不良少年がそう簡単に更正するわけがない。父親はいないし、母親から疎まれれば子供は反撥するしか方法がないに決まっている。
自分のことしか考えていない実の母親より、判事と教育係のヤンの方がマロニーの将来を思っている。母親を愛しているマロニーが気の毒でならなかった。
父親を知らないマロニーが信頼を寄せるようになったヤンに“Jet'aime!”と言うシーンに胸を打たれる。大ラスの判事とマロニーのシーンはとても爽やかだった。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2016-09-04 21:31 | フランス | Trackback(2) | Comments(0)

「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」

「Les héritiers」…aka「Once in a Lifetime」2014 フランス
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公立高校レオン・ブルムは貧民層が暮すパリ郊外にある。新学期が始まり20年の教師歴を持つアンヌ・ゲゲンが赴任して来る。歴史教師である彼女は様々な人種が集められた落ちこぼれクラスを担当することになる。初日、生徒たちに“退屈な授業はしない”と宣言し、自信を見せるが生徒たちは無気力で問題ばかり起こしている。そんなある時、彼らに全国歴史コンクールへの参加を提案する...

アンヌ・ゲゲンに「クレールの刺繍/2003」「キリマンジャロの雪/2011」のアリアンヌ・アスカリッド。
共同脚本、出演(マリック)にアハメッド・ドゥラメ。
イヴェットにジュヌヴィエーヴ・ムニッフ。
マックスにステファヌ・バク。
メラニーにノエミー・メルラン。
監督、共同脚本、製作はマリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール。

全国歴史コンクールのテーマは“ナチス/アウシュヴィッツ”というとても重いもの。生徒たちは自分たちとは縁のない昔の出来事と決めつけ、全くやる気を見せない。おまけに校長からも“彼らには重荷なのではないか?”と首を傾げられるが、ゲゲンは決して諦めず同僚の教師イヴェットの協力を得て準備を進めて行く。ある日、ゲゲンはアウシュヴィッツ強制収容所からの生存者を授業に招く。悲惨な過去を語る生き証人の言葉に熱心に耳を傾ける生徒たち。やがて悲惨な史実を知った彼らに心境の変化が起こり始める。
最初は全く無関心ながら“ナチス/アウシュヴィッツ”について熱心に調査し始めるにしたがって俄然やる気を起こし、彼らのやる気は次第に普段の授業にもつながリ始める。
落ちこぼれ生徒をここまでやる気にさせるアンヌ・ゲゲンに拍手喝采を贈りたい。

様々な人種が集まる中での歴史の授業はとても困難。特に宗教について語るのは大変なことだと思った。
ドラマのオープニング、ヒジャブを身につけた母親と娘が学校に現れる。学校ではヒジャブを禁止しているため、校舎の中には入れないと説明するが、母親も娘もがんとして譲らない。教師と一悶着の後母親と娘は悪態をつきながら学校から去って行く。あのオープニングはかなりインパクトがあった。
エンディングは歴史教師ゲゲンが新学期を迎えるシーン。それはとても爽やかで素敵な結末だった。何はともあれゲゲン役のアリアンヌ・アスカリッドが素晴らしい。
実話を元にしたドラマで、27人の生徒のうち20人が優秀な成績で卒業し、教師のアンヌ・ゲゲンは今でも現役。そしてマリックを演じたアハメッド・ドゥラメは望みが叶い俳優となった。

角川シネマ新宿にて
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by margot2005 | 2016-08-27 22:34 | フランス | Trackback(5) | Comments(2)

「めぐりあう日」

「Je vous souhaite d'être follement aimée」…aka「Looking for Her」2015 フランス
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夫と一人息子ノエと共にパリに住む理学療法士のエリザは養父母に育てられ産みの親を知らないが、養父母の了解のもと実の親を知りたい一心で調査を依頼していた。しかし匿名で出産した女性を守るための守秘義務に阻まれ実母を探しあてることができない。やがてエリザはノエを伴い自分の出生地であるダンケルクに引っ越して来る…

エリザに「華麗なるアリバイ/2007」「メゾン ある娼館の記憶/2011」「灼熱の肌/2011」「君と歩く世界/2012」「ザ・キャピタル マネーにとりつかれた男/2012」のセリーヌ・サレット。
アネットに「さすらいの女神(ディーバ)たち/2010」「晴れ、ときどきリリー/2010」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」のアンヌ・ブノワ。
エリザの息子ノエに「ある過去の行方/2013」のエリエス・アギス。
エリザの夫アレックスに「あの夏の子供たち/2009」「ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー/2011」「ある朝突然、スーパースター/2012」のルイ=ド・ドゥ・ランクザン。
アネットの母親ルネに「セラフィーヌの庭/2008」のフランソワーズ・ルブラン。
監督、脚本は「冬の小鳥/2009」のウニー・ルコント。

エリザは港町ダンケルクの診療所で働き始める。ある日、背中を痛めた女性が診療所にやって来る。アネットと名のるその女性はノエが通う学校で働いていた。ノエを知るアネットは“長いまつ毛ときれいな目をしたかわいい息子さんね。”と話し始める。エリザがアネットに“お子さんはいるの?”と聞く。しかし即座に“いないわ。”と言う答えが返ってくる。そして治療を重ねる毎にエリザとアネットの間に妙な親近感が生まれ始めるのだった。

アネットがエリザに“ノエはあなたの子?”と聞く。“養子は私の方よ。”と答えるアネット。アネットが疑問に思ったのはノエの顔立ちがアラブっぽく、学校でもアラブ系の子供と親しくしていたからに他ならない。
エリザに治療を施されるアネット。ある時、アネットが“少し抱きしめて欲しいの。”と言う。戸惑いながらもアネットを抱きしめるエリザ。あの光景は漠然としながらも母と娘が抱きあうシーンにも見え感動的だった。

舞台はベルギーとの国境から10kmに位置する北フランスの港町ダンケルク。この地は第二次世界大戦における“ダンケルクの戦い”として有名な場所。
ドラマはとにかく暗い。ヒロインは全くと言って良いほど笑顔を見せない。演じるセリーヌ・サレットは憂い顔がとても似合う。

エリザとアネットが母子だとわかり、フランス人夫婦の間に生まれたノエがアラブっぽい容貌をしていることも判明する。そう、ノエはなぜアラブの顔なのか?と終始気になっていた。見るもの誰もが気になっていたことだろう。
ラスト、真実を知ったエリザがノエと共に船にいるシーンはとても清々しかった。

岩波ホールにて
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by margot2005 | 2016-08-16 00:28 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「ラブ・トライアングル 秘密」

「3 coeurs」…aka「Three Hearts」2014 フランス/ドイツ/ベルギー
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仕事でフランスの地方都市にやって来た税務署職員のマルクは、終電車に乗り遅れカフェに入る。カフェにいた女性に声をかけ、この辺りにホテルはないかと尋ねる。どこか寂しげな雰囲気を漂わす彼女が気になるマルク。気がつくと二人で町中を夜が明けるまで歩き周っていた。やがて駅に到着したマルクはパリ行きの電車が発車する寸前、“次の金曜日にチュイルリー公園で会わないか?”と提案する。“必ず行くわ。”と答える彼女。しかし二人は互いの名前すら告げていなかった…

マルクに「ナルコ/2004」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「チャップリンからの贈りもの/2014」「神様メール/2015」のブノワ・ポールヴールド。
シルヴィに「サンバ/2014」のシャルロット・ゲンズブール。
ソフィに「ゼロ時間の謎/2007」「クリスマス・ストーリー/2008」「美しい人/2008」「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~/2011「愛のあしあと/2011」「皇帝と公爵/2012」「バスターズ―悪い奴ほどよく眠る/2013」「チャップリンからの贈りもの」のキアラ・マストロヤンニ。
マダム・ベルガーに「神様メール」のカトリーヌ・ドヌーヴ。
監督は「アドルフ(イザベル・アジャーニの惑い)/2002」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」「小間使いの日記/2015」のブノワ・ジャコー。

彼に会うためパリのチュイルリー公園にやって来たシルヴィ。しかし彼はやって来ない。一方でマルクは、今日の待ち合わせが気になりながらも仕事が終わらないでやきもきしている。そして職場を出たのは待ち合わせ時間がかなり過ぎた後だった。あせりつつ車の運転をしやっとチュイルリー公園に着いたがそこに彼女の姿はなかった。その後マルクは心臓発作を起こす。

フランス人のアムールに対する執念はどうも理解できない。あっという間に恋に落ちてパートナーに別れを告げるなんてそう簡単にできることではないと思うけど、いとも簡単にやってのける。
終盤でマルクがシルヴィとソフィ姉妹の間であたふたして再び心臓発作を起こす辺りは自業自得?
ドラマは中々面白かったが、シャルロットとキアラが姉妹という設定はかなり無理があるのではないか?二人は全く似てないから…。
姉妹の母親役のカトリーヌ・ドヌーヴは相変わらず貫禄たっぷり。60年代から21世の今までコンスタントに映画に出演するフランス人女優ってドヌーヴの他に思いつかない。
マルクを演じるブノワ・ポールヴールドは冴えない風貌の男ながら姉妹にとことん愛される男を演じていて可笑しかった。

wowowにて
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by margot2005 | 2016-07-27 00:36 | フランス | Trackback | Comments(2)

「裸足の季節」

「Mustang」2015 フランス/ドイツ/トルコ/カタール
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美しい5人の姉妹はイスタンブールから1000キロ離れた黒海沿岸の小さな村に暮らしている。姉妹は事故で両親を亡くし、叔父の家に引き取られ祖母に育てられていた。ある日、下校途中に海で少年たちと騎馬戦で遊ぶ姉妹は楽しくてしかたがない様子。しかし家に帰るなり祖母に問いつめられる…

ソナイ(長女)にイライダ・アクドアン。
セルマ(次女)にトゥーバ・スングルオウル。
エジェ(三女)にエリット・イシジャン。
ヌル(四女)にドア・ドゥウシル。
ラーレ(五女)にギュネシ・シェンソイ。
祖母にニハール・G・コルダシュ。
叔父エロルにアイベルク・ペキジャン。
監督、脚本はデニズ・ガムゼ・エルギュヴェン。

少年たちと戯れる姉妹の姿を見た近所の住人が祖母に告げ口をしたのだ。それ以来、彼女たちは学校にも行かせてもらえず家に閉じ込められてしまう。祖母と叔父のエロルは、古い慣習が残るこの地では結婚前の女性は純潔であることが最も大事なことと信じて疑わなかった。

ある日突然、パソコン、携帯電話、そして派手なアクセアリーや化粧品は祖母によって没収されてしまう。家から出られないよう玄関には高い鉄の塀が築かれ、結婚などしたくもないのに花嫁修行が始まるのだった。
長女、次女と無理矢理に結婚させられ、三女もその餌食となる。しかし知らない人との結婚など考えられない四女のエジェは次第に精神に異常をきたして行く。やがて自由を奪われ、祖母と叔父の策略に猛烈に反撥を覚えた一番下の13歳の娘ラーレが反乱を起こす。

原タイトル「Mustang」は北アメリカ大陸に住む野生馬のこと。それは5人の姉妹を現していて、簡単には手なずけられない(言いなりにはならない)ということ。そして一番手強いのは末娘のラーレだった。
姉妹の長くのばした流れるような茶色の髪はMustangを思い起こす。
姉妹の絆の深さに胸を打たれた。演じる彼女たちはエジェ以外、オーディションで選ばれ初演技というのだからスゴい!
何はともあれドラマの舞台が21世紀の現在とはとても思えない偏見に満ちた世界で驚いたが、イスタンブールのラストにホットした。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2016-06-25 00:13 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「神様メール」

「Le tout nouveau testament」…aka「The Brand New Testament」2015 ベルギー/フランス/ルクセンブルグ
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世界を創造した神様はベルギー、ブリュッセルのアパルトマンに家族と暮らしている。神様はPCで好き勝手に世界を操り、引っ掻きまわして遊んでいる。10歳になる娘のエアはそんな父親を許せず、PCを勝手に操作させ、全人類にそれぞれの余命を知らせるメールを送信してしまう。そして兄イエス・キリストの助言に従って家出するのだった…

父(神様)に「ナルコ/2004」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「チャップリンからの贈りもの/2014」のブノワ・ポールヴールド。
母 (女神)に「パリ、ジュテーム/2006」「セラフィーヌの庭/2008」「ミックマック/2009」「ゲンズブールと女たち/2010」「危険なプロット/2012」「カミーユ、恋はふたたび/2012」のヨランド・モロー。
娘 エアに「サンドラの週末/2014」のピリ・グロイン。
兄 イエス・キリストにダヴィッド・ミュルジア。
マルティーヌに「愛のあしあと/2011」「ミス・ブルターニュの恋/2013」のカトリーヌ・ドヌーウ。
フランソワに「プチ・ニコラ/2009」「ハートブレイカー/2010」「タンゴ・リブレ 君を想う/2012」「エール!/2014」のフランソワ・ダミアン。
オーレリーにローラ・ファーリンデン。
マルクに「セラフィーヌの庭」「シェフ! ~三ツ星レストランの舞台裏へようこそ~/2012」のセルジュ・ラヴィリエール。
ジャン=クロードにディディエ・ドゥ・ネック。
ウィリーにロマン・ゲラン。
ヴィクトールにマルコ・ロレンツィーニ。
監督、脚本、製作総指揮は「トト・ザ・ヒーロー/1991」「ミスター・ノーバディ/2009」のジャコ・ヴァン・ドルマル。

宗教がテーマながら奇想天外なファンタジー・コメディなので面白可笑しく見ることができた。エアが全人類にそれぞれの余命を知らせるメールを送信したのは、残された時間に好きなことをしてもらいたかったから…そう愛をこめて…。

エアは兄の言いつけ通りに洗濯乾燥機を使って地上に出ることに成功する。そして大パニックに陥ったブリュッセルの街でホームレスの男と出会う。エアは新しい聖書作成のため男に執筆を頼み、6人の使徒を探し始める。エアが探しあてた悩める人々…幼い頃に片腕を失った孤独な美女オーレリー、冒険家が夢の会社員ジャン=クロード、保険屋から殺し屋に転身したフランソワ、セックス依存症のマルク、夫との間は冷めゴリラに恋をした主婦マルティーヌ、そして女の子になりたいと願う余命わずかの少年ウィリーの6人。やがてエアは6人の使徒に奇跡を起こして行く。

PCによって世界の人々を動かせると思っていた神様。しかしエアを追って地上に出てきた彼は、もはや人々を操ることができず、周りからはホームレス扱いされる始末。やがて旧ソ連のカザフスタン?だったかに送還されて、強制労働を強いられる結末は痛快そのもの。
ラスト、女神の母が奇跡を起こすシーンはトレ・ビアン!
主人公エアを演じるピリ・グロインが最高に可愛い。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2016-06-24 00:48 | フランス | Trackback(4) | Comments(0)

「最高の花婿」

「Qu'est-ce qu'on a fait au Bon Dieu?」…aka「Serial (Bad) Weddings」2014 フランス
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ロワール地方のシノンに暮すクロードとマリーのヴェルヌイユ夫妻は敬虔なカトリック教徒。夫妻の3人の娘の夫はそれぞれユダヤ人、アラブ人、中国人と様々な人種でもちろん異教徒。夫妻は残る末娘だけはカトリック教徒と結婚して欲しいと願っていた...

クロードに「おかしなおかしな訪問者/1992」「ビジター/1998」「ミッション・クレオパトラ/2002」のクリスチャン・クラヴィエ。
マリーに「愛しき人生のつくりかた/2015」のシャンタル・ロビー。
長女の夫ラシッド・ベナセムに「友よ、さらばと言おう/2014」のメディ・サドゥン。
次女の夫ダヴィド・ヴェニシュにアリ・アビタン。
三女の夫シャオ・リンにフレデリック・チョー。
四女の恋人シャルル・コフィにヌーム・ディアワラ。
長女イザベルにフレデリック・ベル。
次女オディルにジュリア・ピアトン。
三女セゴレーヌに「最強のふたり/2011」のエミリー・カン。
四女ロールにエロディ・フォンタン。
シャルルの父アンドレ・コフィにパスカル・ンゾンジ。
母マドレーヌに「最強のふたり」のサリマタ・カマテ。
妹ヴィヴィアンにタチアナ・ロホ。
監督、脚本はフィリップ・ドゥ・ショーヴロン。

本作はフランス映画祭2015で「ヴェルヌイユ家の結婚狂騒曲」のタイトルで公開され、本国フランスでも大ヒットを飛ばしたコメディ・ドラマ。

クロードとマリー夫妻の願いも虚しく末娘の恋人はカトリックながらコートジボワール出身の黒人青年だった。
イスラエルや宗教や移民問題については語らない。中国人の悪口を言ったりハラルや割礼を非難してはならない…とタブーずくめのヴェルヌイユ家。しかしひとたび娘たちが夫を連れて集まると差別発言が飛び交い収拾がつかなくなる。
母親のマリーはそんな状況にうんざりで精神科医に助けを求める。父親のクロードも差別をしているわけではないが移民の婿たちが悩みのたね。そんな中、アフリカ、コートジボワールに住む、末娘のフィアンセの父親がフランス人嫌いと判明する。

最近公開されるフランス映画はどれもこれも面白くない。本作を見て今年初めて見て良かったと思った一作。丁々発止でやり合う婿たちも然ることながら、クロードとシャルルの父アンドレの絡みは最高。コメディ俳優?クリスチャン・クラヴィエの存在は大きい。そしてドラマは見え見えのハッピー・エンデイングだけど、久々でシアターで大笑いした。
アフリカン・ダンスでエンディングを迎えるのはフランス映画らしくなくてとても新鮮で奇抜でトレビアン!だった。

フランスってアフリカ系はもちろんのことアルジェリア(アラブ人)移民が多いし、世界の至る所にいる中国人とユダヤ人も当然いっぱいいるし、移民である人々との結婚てごく普通のことのようにも思える。このドラマのような家族がいるかも知れない??
“娘が4人で良かった。あと一人いたら次の相手はロマ(ジプシー)だね。”と、あの発言はかなり差別的だったけど…。

恵比寿ガーデンシネマにて
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by margot2005 | 2016-04-19 00:13 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「偉大なるマルグリット」

「Marguerite」2015 フランス/チェコ/ベルギー
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1920年のフランス。ある日、郊外の豪邸でサロン音楽会が開かれようとしている。サロンの主人公はマルグリット・デュモン男爵夫人。マルグリットの前座で歌手アゼルが登場し見事な喉を聴かせている。サロンにはいつもの様に大勢の貴族たちが招待され、その中に新聞記者のボーモンもまぎれ混んでいた...

マルグリットに「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵/2008」「地上5センチの恋心/2006」「譜めくりの女/2006」「大統領の料理人/2012」のカトリーヌ・フロ。
夫ジョルジュ・デュモンに「不機嫌なママにメルシィ!/2013」のアンドレ・マルコン。
オペラ歌手アトス・ペッジーニに「スイミング・プール/2003」のミシェル・フォー。
歌手アゼルに「ルノワール 陽だまりの裸婦/2012」「シリアルキラーNo.1/2015」のクリスタ・テレ。
執事マデルボスにドゥニ・ムプンガ。
新聞記者リュシアン・ボーモンにシルヴァン・デュエード。
監督、脚本は「情痴アヴァンチュール/2005」「ある朝突然、スーパースター/2012」のグザヴィエ・ジャノリ。

夫ジョルジュ、執事マデルボス、そして貴族たちは決してマルグリットの音痴ぶりにはふれないようにしていた。しかしマルグリットの歌声を聴いた新聞記者のボーモンはあまりの酷さにあきれ返ってしまう。彼女は完璧に音痴だったが、ボーモンは翌日の新聞に“心をわし掴みにする声”と偽りの大絶賛記事を掲載する。そしてそれを読んだマルグリットはパリの新聞社へと車を走らせる。

酷い妻の歌声を聴きたくなくていつもサロンの音楽会にわざと遅れる夫のジョルジュ。おまけに彼は妻の友人と浮気している。
一方で新聞記者のボーモンはマルグリットの音痴ぶりに驚愕したにも関わらず彼女の無邪気さと、大胆さに魅了されてもいた。

新聞記者のボーモンが感じた通り、ドラマを見ればマルグリットってホント無邪気な人だったんだとわかる。呆れ返るくらいあどけなくかわいらしい心を持った人物だったに違いない。
マルグリットに対して忠節を守る執事マデルボスの存在がトレヴィアン!
パリでリサイタルを開くためオペラ歌手アトス・ペッジーニに師事するシーンは少し笑えるかな?

マルグリットは実在の人物フローレンス・フォスター・ジェンキンスがモデルで、彼女はアメリカ人のソプラノ歌手。
本作の予告編はシアターで何度か観ていた。カトリーヌ・フロが主演なのでひょとしてコメディ?なんて思っていたら意外にシリアスなドラマだった。モデルがいるからコメディにするには失礼だったのか?どうか?は定かではないが、コメディっぽいシーンも登場するけど、どうも中途半端でカトリーヌ・フロに期待したのに少々残念だった。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2016-03-28 21:58 | フランス | Trackback(3) | Comments(2)

「ディーバンの闘い」

「Dheepan」2015 フランス
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内戦が続くスリランカ。妻子を殺された元兵士のディーパンはもはや戦う意味がなかった。一方で一人の女が難民キャンプで子連れの女性に“この子はあなたの子?”と訪ね回っている。とうとう母親のいない女の子を見つけだした後、女はディーパンと出会う。独り身より家族の方が難民として受け入れてもらえることがわかり、ディーパン、妻ヤリニ、娘イラヤルと偽装家族を作り上げた3人はスリランカを脱出しフランスへと向かう...

ディーパンにアントニーターサン・ジェスターサン。
ヤリニにカレアスワリ・スリニバサン。
イラヤルにカラウタヤニ・ヴィナシタンビ。
フラヒムに「ナルコ/2004」「愛について、ある土曜日の面会室/2009」「ルノワール 陽だまりの裸婦/2012」「ムード・インディゴ うたかたの日々/2013」のヴァンサン・ロティエ。
監督、脚本は「真夜中のピアニスト/2005」「予言者(アンプロフェット)/2009」「君と歩く世界/2012」のジャック・オーディアール。

スリランカの内戦についてはほとんど知らない。オープニングの難民キャンプはアフリカのどこか?と思うほど悲惨。偽装家族でフランスに入国し、難民審査にもパスした3人はパリ郊外で暮すことになり、ディーパンは団地の管理人の職を得る。やがてイラヤルも学校へ通い始め、ヤリニも団地の住人である老人の家政婦として働き始める。偽りの家族にも一時平和が訪れたように思えた矢先事件が起こる。ヤリニが家政婦をする老人の部屋は団地の麻薬密売組織のリーダーである甥フラヒムが事務所として使っていたのだ。

麻薬密売組織のアジトとなるパリ郊外の団地に多数の若者が集まってくる。暴力がはびこるこの場所で白昼堂々と銃をぶっ放し争いが勃発する。戦地から逃げてフランスへやって来たというのに、又しても争いに巻き込まれるなんてヤリニには決して耐えられない。以前から彼女は親戚のいる英国に行きたいと願っていた。祖国スリランカでのディーパンは誰もが知る屈強な兵士。しかし彼は既に銃を捨ててフランスで新しい生活に溶け込もうと日々努力している。偽の妻であるヤリニともなんとか上手くやってきた。そんな折、平和に暮らせると思っていたフランスで、それもディーパンの目の前で麻薬密売組織の抗争が勃発したのだ。
闘いを捨てた男がとうとう怒りを爆発させる。怒りに怒ったディーパンはやむなく銃を手に取る。がむしゃらに闘うディーパンの怒りはほんとスゴかった!まるでヤクザの闘いのようなシーンに唖然とする。

偽夫婦のディーパンとヤリニの間に恋愛感情は全くない。実際のヤリニは独身でまだまだ若い。ちょっとオシャレをして老人の部屋で出会う異国人のフラヒムにほのかな恋心を見せるヤリニの姿が可愛い。
フランス人俳優ヴァンサン・ロティエは冷血漢フラヒムを怪演している。この俳優は優しい顔立ちなので、相反してますます凄みが伝わってくる。
ほとんど演技の経験がないという3人のスリランカ人にびっくり。見ていてとてもリアルでドキュメンタリーのようにも映るのはそのせいかも知れない。
英国でのラストに救われる。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2016-03-09 00:01 | フランス | Trackback(5) | Comments(0)

「愛しき人生のつくりかた」

「Les souvenirs」…aka「Memories」2014 フランス
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パリの小さなアパルトマンで一人暮らしのマドレーヌは最愛の夫を亡くしたばかり。彼女には3人の息子がいるが、その中の一人で定年退職したばかりのミシェルの一人息子ロマンをとても可愛がっている。そんなある日、突然倒れたマドレーヌを心配し、一人暮らしは無理だと判断した3人の息子は母親をホームに入れてしまう...

マドレーヌに「マダムと奇人と殺人と/2004」「DISCO ディスコ/2008」「風にそよぐ草/2009」のアニー・コルディ。
息子ミシェルに「仕立て屋の恋/1989」「マルセイユの決着/2007」「マダム・マロリーと魔法のスパイス/2014」のミシェル・ブラン。
ミシェルの妻ナタリーにシャンタル・ロビー。
孫ロマンにマチュー・スピノジ。
監督、脚本、出演(ロマンの働くホテルのオーナー)は「エディット・ピアフ~愛の讃歌~/2007」「アデル/ファラオと復活の秘薬/2010」「ターニング・タイド 希望の海/2013」(全て出演)のジャン=ポール・ルーヴ。

いくら年(80代半ば)だからって、息子たちに勝手に家を売られ、あげくホームに入れられたんじゃ憤慨するのは当たり前。マドレーヌは単身生まれ故郷のノルマンディへと向かう。

オープニングとエンディングにモンマルトル墓地が登場し、ロマンが夜勤するホテルはモンマルトルにあるホテル・アシアナ。そしてノルマンディに向かう列車の発着地サンラザール駅やエトルタの断崖が登場する。

最初と最後が葬儀のシーンながらとてもハッピー・エンディングなフランス映画。フランスでヒットしたらしいが、フランス人てこんなに家族愛に満ちた人種?なんて思ってしまった。
息子は母を愛してやまないし、孫も祖母を愛し、いつも気にかけている。ホームに入所した祖母の元に足しげく通う孫がこの世に何人いるだろう?と皮肉な考えが頭をよぎる。あんなに優しくて心配り出来る孫息子が存在するなんて驚くばかり。まぁ映画だから...。
倦怠期の夫婦ミシェルとナタリーもラストでばっちり愛を確認し、ロマンは運命の女性と出会う。とにかくかなり出来過ぎの展開はフランス映画らしくなくてつまらない。ホテルのオーナーのロマンに対する扱い方、あれはあり得ない。
でもドラマの後半の舞台となるノルマンディの景色は素晴らしく美しかった!

Bunkamura ル・シネマにて
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by margot2005 | 2016-02-13 00:48 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)