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「ジュリアン」

Jurian…akaCustody 」「Jusqu'à la garde2017 フランス

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ベッソン夫妻は離婚し10歳になるジュリアンの親権を争っている。ミリアムは息子を元夫アントワーヌに会わせたくないが、アントワーヌは元妻ミリアムの振る舞いが離婚に至ったと主張している。結果、裁判所はアントワーヌと息子の面会を認めることになる


ラストは実に強烈。エンディングは音声なし。暗いスクリーンに映し出されるエンド・クレジットを見ながら考えさせられる衝撃のドラマだった。


オープニングの裁判所のシーンで、ミリアムが嘘をついているのか?それともアントワーヌが嘘をついているのか?と少々疑った。

ドラマは進み、ミリアムが娘のジョゼフィーヌ、息子のジュリアンと共に実家に身を寄せている。ある時、ジュリアンを連れ出すアントワーヌ。ジョゼフィーヌは父と会うことを拒む年齢に達してるが、ジュリアンはそうではない。嫌々ながら父に連れ出されるジュリアン。アントワーヌはジュリアンに探りを入れミリアムの連絡先を聞き出そうとする。しかしジュリアンは母を守るため決して電話番号を明かそうとはしない。


頑なに母を守ろうと頑張るジュリアンが健気で泣ける。

そしてジュリアンを演じるトマ・ジオリアは、父と一緒にいる時のいたたまれない、おどおどとした表情がスゴく上手くて感心しきりだった。


ちょっとネタバレ

どこかに「クレーマー、クレーマー/1979」プラス「シャイニング/1980」と書いてあった。「クレーマー、クレーマー」はわかるけど「シャイニング」は??と不思議だったが、あのラストはまさにホラー映画「シャイニング」。


ミリアム・ベッソンに「青の寝室/2014」のレア・ドリュッケール。

アントワーヌ・ベッソンに「危険なプロット/2012」「ザ・ダンサー/2016」のドゥニ・メノーシェ。

ジュリアン・ベッソンにトマ・ジオリア。

ジョゼフィーヌ・ベッソンにマチルド・オヌヴー。

監督はグザヴィエ・ルグラン。


シネマカリテにて



by margot2005 | 2019-02-18 20:36 | フランス | Comments(0)

「マチルド、翼を広げ」

Demain et tous les autres jours…akaTomorrow and Thereafter2017 フランス

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ノエミ・ルボフスキーが自身の母親役を演じる自伝的なファンタジー・ドラマ。


ノエミ・ルボフスキーが監督、脚本、主演した「カミーユ、恋はふたたび/2012」は大人のファンタジーといった展開で素敵なドラマだった。本作はファンタジックではあるのだが、テーマは少々重くて、情緒不安定な母親に振り回される大人びた少女の物語。母がプレゼントしてくれたフクロウが話す(マチルドとしか会話できない)発想がユニーク。


母親が情緒不安定なせいか?マチルドも少々変わった女の子で友達がいない。ある日、学校の授業で骸骨が登場する。服を着ないで一人倉庫に閉じ込められている彼(骸骨は男)に同情したマチルドは内緒で運び出し、ムッシュー、あなたは私の最高の友達ですと言って森に手厚く埋葬する。そうかなり変な女の子なのだ。


水のシーン…夢の中で、マチルドが川に落ちて浮びあがれなくなってしまう様はジョン・エヴァレット・ミレーのオフィーリアを連想する。そしてラスト、大雨の中でダンスをする母と娘が印象的。

マチルドにまるで父親のように助言するフクロウが面白い。マチルド自身、最初は父親がどこかに隠れて喋っているのか?なんて思っていたし


母親の奇行にもめげずたくましく生きようとするマチルドが健気で、演じるリュス・ロドリゲスはナイス・キャスティング。

成長したマチルドが施設にいる母親に会いに行くシーンでエンディングを迎える。この母と娘はなんと深い愛情で結ばれているのだろうと感心する。そして映画はノエミ・ルボフスキーの母親に捧げられている。


基本的にお子様が主人公の映画は避ける傾向にあるが、大好きなマチューが出演しているので見ることにした。出番は少ないながらマチルドの父親役のマチューが、別れた妻にも、もちろん娘にもなんとも優しいキャラで、彼のこのような役柄は初めて見たかも知れない。


マチルドにリュス・ロドリゲス。

監督、脚本、出演(マチルドの母)に「告白小説、その結末/2017」のノエミ・ルボフスキー。

マチルドの父に「バルバラ セーヌの黒いバラ/2017」のマチュー・アマルリック。

教師エスコフィエにエルザ・アミエル。

成長したマチルドに「バード・ピープル/2014」のアナイス・ドゥムースティエ。

フクロウの声に「サンローラン/2014」「グッバイ・ゴダール!/2017」のミシャ・レスコー。


シネマカリテにて



by margot2005 | 2019-02-12 23:23 | フランス | Comments(0)

「ナチス第三の男」

HHhH…akaThe Man with the Iron Heart2017 フランス/UK/ベルギー

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ローラン・ビネのベストセラー小説「HHhH プラハ、1942年」の映画化。

同じくエンスラポイド作戦を描いた「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦/2016」では暗殺のシーンにしか登場しなかったラインハルト・ハイドリヒが本作では主人公。そしてもちろんチェコスロバキアのレジスタンスのヨゼフとヤンも登場する。

本作ではラインハルト・ハイドリヒの家族を描いていて興味深い。ラインハルトの妻となるリナはナチ党員で、彼に入党を進める。ヒムラーの面接を受けたラインハルトは自分を売り込み入党後大出世を果たす。

ドラマは前半、後半に分け、前半でラインハルト・ハイドリヒと家族の姿を、後半ではヤンとヨゼフたちのエンスラポイド作戦を描く手法をとっている。


ハイドリヒはヨーロッパ諸国のユダヤ人の数をリストアップし、容赦なく次々とユダヤ人を殺害して行く。その様は、World Wide タイトルの「The Man with the Iron Heart/鉄の心臓を持つ男」を表していて恐ろしい。

リナと結婚する前、軍人の娘との交際のもつれから軍法会議にかけられ不名誉除隊を経験したラインハルト。結婚後も浮気を繰り返した金髪碧眼の男は女好きだったに違いない。


そういえばスクリーンにアドルフ・ヒトラー役の俳優がほとんど映らなかったが、ヒトラー本人のポスターは登場する。

ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦」よりこちらの方が見応えがあったように思える。描き方のスケールも大きいし。製作費も多そう。ラインハルト・ハイドリヒの壮大なる葬儀のシーンも圧巻。

レジスタンスのヨゼフとヤンの教会でのシーン水攻めもあるが、こちらは意外にもさらっと描かれている。


オーストラリア人俳優ジェイソン・クラークの存在感は大きく金髪の野獣と呼ばれたラインハルト・ハイドリヒを怪演している。

オコンネル&レイナーのダブルジャックそれほど顔が似ているわけでもないのだけどなぜか?時折二人の区別がつかない。

ヨゼフを匿うモラヴェク夫妻。妻役のセリーヌ・サレットはわかったのだけど、夫役のジル・ルルーシュが別人状態で、彼の出演はエンドクレジットで知った。

ヤンとアンナの短い恋もさらっと描いている。


ラインハルト・ハイドリヒに「かごの中の瞳/2016」のジェイソン・クラーク。

リナ・フォン・オステンに「海賊じいちゃんの贈りもの/2014」のロザムンド・パイク。

ヤン・クビシュに「チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛/2017」のジャック・オコンネル。

ヨゼフ・ガブチークに「ローズの秘密の頁/2016」のジャック・レイナー。

アンナ・ノヴァークに「クリムゾン・ピーク/2015」のミア・ワシコウスカ。

ヨゼフ・ヴァルチークにトーマス・M・ライト。

ハインリッヒヒムラーに「裏切りのサーカス/2011」「パレーズ・エンド/2012」のスティーヴン・グレアム。

マリーモラヴェクに「めぐりあう日/2015」のセリーヌ・サレット。

ヴァーツラフ・モラヴェクに「 セラヴィ!/2017」「欲望に溺れて/2017」のジル・ルルーシュ。

監督、脚本は「フレンチ・コネクション -史上最強の麻薬戦争-2014」のセドリック・ヒメネス。


TOHOシネマズシャンテにて



by margot2005 | 2019-02-04 00:03 | フランス | Comments(0)

「私は、マリア・カラス」

Maria by Callas2017 フランス

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20世紀のプリマドンナ、マリア・カラスのドキュメンタリー。

監督はトム・ヴォルフ。「永遠のマリア・カラス/2002」でカラスを演じたファニー・アルダンが朗読を担当している。

マリアとして生きるにはカラスという名が重すぎる!と語るカラス。

名声に飲み込まれないよう努力を重ね、ある時は大賞賛されるが、時折起こるバッシングにも耐えなければならない。

マリアは大ゴシップとなった恋の相手であるギリシャの海運王アリストテレス・オナシスを心から愛していたが生涯結婚することは叶わなかった。憎きジャッキー(JFKの妻)だった?


「永遠のマリア・カラス」は全く記憶がないが「マリア・カラス 最後の恋/2005」はレビューを書いているので読み返してみて少々記憶が戻った。

ドラマには実業家で夫のバティスタ・メネギーニや、生涯愛した恋人アリストテレス・オナシスが登場している。しかし映画は全く良くなかった様子。そうヒロインも良くなかった覚えがある。しかしドラマ的にはかなり忠実にカラスのことを描いていた模様。


本作に戻ってこれはドキュメンタリーなのでカラスのインタビューや、歌うシーンで構成されていてカラス(オペラ)ファンには満足できるかも知れない。私自身カラス(オペラ)ファンではないがたまたまTOHOシネマズのポイントがたまっていたので鑑賞した。


TOHOシネマズ日比谷シャンテにて



by margot2005 | 2019-02-02 21:25 | フランス | Comments(0)

「マイ・サンシャイン」

Kings2017 フランス/ベルギー

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1992年、L.A.サウスセントラル。ミリーは家族と暮らせない子供たちを引き取り育てている。貧しいながら全ての子供たちに心からの愛情を注ぎ、子供たちも皆ミリーを慕っている。隣人のオビーは騒がしい子供たちにうんざりしているが、実は彼らが気が気でならない。そんなある日、ロドニー・キング事件に対する不評な評決が下されたことにより市民が暴動を起こす。やがてミリーや子供たち、そしてオビーまでもが騒ぎに巻き込まれてしまう


ロドニー・キング事件は日本のTVでも放送されたので記憶にある

昨年の11月にBSのドキュメンタリー番組でロドニー・キング事件の顛末を放送していてたまたま見た。

アフリカン・アメリカンのロドニー・キングが複数の白人警官に激しい暴行を受けている現場を地域住民が撮影。これが全米のニュースに流れ人種差別を連想させるとして事件に発展する。やがて裁判が行われ、白人の陪審員が出したのは4人全員無罪という評決。そしてその評決を許せないと思った市民が暴動を起こす。


映画は暴動の最中でエンディングを迎えるが、実際には暴動をやめさせるため、弁護士の説得によりロドニー・キングがTVに出演して暴動の沈静化を呼びかけたのだ。みんなもっと仲良くしようじゃないか!というコメントには驚いたが、今だに仲良く出来ているとは思えないのが現実。


貧しいけれど幸せな日々を送るミリーと子供たちに襲いかかる暴動の恐怖。

実写を交えながら描かれるドラマは悲しいけど、必死で生きようとする彼らに感動する。


本作の予告編はシアターにかかっていたがあまり記憶にない。しかし監督が「裸足の季節」のデニズ・ガムゼ・エルギュヴェンで、ハルとダニエルが共演ということでとても興味を持った。ダニエルは大好きなUK俳優だし、ハルも素敵な女優。

近所の口うるさいけど世話好きなおじさんオビーを演じるダニエルと、血の繋がらない子供たちを懸命に育てるミリー役のハルが素敵。

しかしながらハルの若さと美しさに唖然。彼女ダニエルより年上なんだけど


ミリーに「キングスマン ゴールデン・サークル/2017」「チェイサー/2017」のハル・ベリー。

オビーに「007 スペクター/2015」のダニエル・クレイグ。

ジェシーにラマー・ジョンソン。

ウィリアムにカーラン・KR・ウォーカー。

ニコールにレイチェル・ヒルソン。

監督、脚本は「裸足の季節/2015」のデニズ・ガムゼ・エルギュヴェン


新宿武蔵野館にて


by margot2005 | 2019-01-03 23:11 | フランス | Comments(2)

「バルバラ セーヌの黒いバラ」

Barbara2017 フランス

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フランス、パリ。国民的シャンソン歌手バルバラの伝記映画に主演するブリジットは役作りのために、特別に用意された仮住まいに暮らしている。やがてブリジットは取り憑かれたようにバルバラを演じ始める


ジャンヌ・バリバールが伝説的シャンソン歌手バルバラと、彼女の伝記映画で主役を演じる女優の2役を演じてセザール賞主演女優賞に輝いた異色ドラマ…”ということだが、確かに異色。このようなドラマを見たのは初めて。


歌姫バルバラを演じる女優ブリジット観客はどこまでブリジットで、どこからバルバラなのか次第にわからなくなって行く。そして伝記映画の監督イヴもブリジットに個人的な感情を持っており、撮影中我を忘れてしまうのだ。我を忘れてしまうイヴを演じるマチューの恍惚とした表情が真に迫る。


1950年代からシャンソン界に君臨したバルバラは20世紀最高の歌姫らしいが、残念ながら彼女のことを知らない。黒い吸血鬼のよう衣装を纏うバルバラ...個性的な風貌のバルバラを演じるジャンヌ・バリバールはぴったりのキャスティング。

大好きなマチュー・アマルリックは才能豊かな人だと改めて思った。本作は「さすらいの女神(ディーバ)たち/2010」「青の寝室/2014」に続く彼の日本公開監督3作目でとても異色かつ神秘的。


ブリジット/バルバラに「クリーン/2004」「サガン−悲しみよこんにちは−/2008」「ランジェ公爵夫人/2007」「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札/2014」のジャンヌ・バリバール。

ローランにヴァンサン・ペイラーニ。

バルバラの母エステルに「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」「彼は秘密の女ともだち/2014」のオーロール・クレマン。

監督、脚本、出演(イヴ)に「ダゲレオタイプの女/2016」のマチュー・アマルリック。


Bunkamura ル・シネマにて(既に上映終了)



by margot2005 | 2018-12-25 23:42 | フランス | Comments(0)

「マダムのおかしな晩餐会」

Madame2017 フランス

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パリに移り住んで来たボブとアンは裕福なアメリカ人夫婦。ある夜、セレブな友人たちを招いて豪華なパーティを開くことになる。準備が進む中ボブの息子スティーヴが突然やって来て出席者の数が13人になってしまう。不吉な数字を嫌うアンはスペイン人メイドのマリアをミステリアスなレディに仕立て上げて席に座らせることを思いつく…

数合わせのためメイドのマリアがディナーに出席するハメに陥る。食事が始まり、警告されていたにも関わらずワインを飲みすぎて下品なジョークを連発するマリア。しかしそれが来客にウケてしまったのだ。特にディヴィッドに。そして見る見るうちにディヴィッドに気に入られてしまったマリア。本当はスペイン人のメイドなのに


スティーヴがついた嘘からマリアがスペインの貴族であると信じ込んでしまったディヴィッドは彼女に夢中になる。マリアをディナーに出席させ、このような事態になったことにあたふたするアンは夫のボブに相談する。しかしディヴィッドは大事な取引相手だから今真実を話すわけにはいかない。と聞く耳を持たない。果たしてディヴィッドとマリアの行く末は?


マダムとメイドという社会的階級をまざまざと見せつけるのはとてもフランス的?

マダムを誘惑するアントワーヌが”結婚したら男は浮気する”と言い切る様もとてもフランス的かな?

ポスターの真ん中のお皿の上に鎮座するマダムご愛用のクリスチャンルブタンのハイヒールが意味深?


マリアを演じるスペイン人女優ロッシ・デ・パルマが最高!大いに笑わせてもらった。リッチマン、ボブの二度目の若き妻アンとボブの息子スティーヴの密かなバトルも面白い。

スタニスラス・メラールがますますおじさん化している。スティーヴ役のトム・ヒューズ良いな。是非お気に入りUK俳優に入れたい。


アンに「マイ・ベスト・フレンド/2015」のトニ・コレット。

ボブに「グランドフィナーレ/2013」のハーヴェイ・カイテル。

マリアに「ル・ブレ/2002」「ジュリエッタ/2016」のロッシ・デ・パルマ。

ディヴィッドに「ブラック・シー/2014」「フリー・ファイアー/2016」のマイケル・スマイリー。

スティーヴに「フラワーショー!/2014」「女王ヴィクトリア 愛に生きる/2016」のトム・ヒューズ。

アントワーヌに「パリ、恋人たちの影/2015」のスタニスラス・メラール。

監督、原案、脚本はアマンダ・ステール。


TOHOシネマズ日比谷シャンテにて



by margot2005 | 2018-12-23 23:04 | フランス | Comments(0)

「おかえり、ブルゴーニュへ」

Ce qui nous lie…akaBack to Burgundy2017 フランス

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オーストラリアでワイナリーを経営するジャンはフランスに住む妹ジュリエットからの連絡を受け10年ぶりに故郷へ戻って来る。ジャンはブルゴーニュにあるドメーヌの長男。醸造家の父は死の床にあり、家業はジュリエットが継いでいる。ドメーヌで長く働くマルセルと再会したジャンは子供時代へと思いを馳せる...


10年前に家を飛び出し世界中を旅してオーストラリアにたどり着いたジャンは結婚し息子をもうけていたが妻アリシアとは上手くいっていない。ジュリエットは醸造家の働き方に悩みを抱えている。別のドメーヌの婿養子となったジェレミーは義父との折り合いが最悪。3人はそれぞれに悩みを抱えていた。


父親が亡くなったため3人には莫大な相続税が発生する。しかし父が愛したワイナリーを手放して良いものだろうか?と3人は悩み始める。そして紆余曲折の後、兄妹はワイナリー存続問題も、それぞれの私生活も未来へ向かわせることに成功する。

とても爽やかなドラマで、見ていて良い気分になれる。何はさておき四季折々の葡萄畑が素晴らしく美しい!


そういえば「ブルゴーニュで会いましょう/2015」でもワイナリー存続問題が描かれていた。昨今ワイン農家を継ぐ人がいないことに加え、ブルゴーニュの地価が高騰していてリッチなアメリカ人が買い付けに来るという。


大好きなロマン・デュリス主演映画をたくさん作っているセドリック・クラピッシュは「パリの確率/1999」以来のファン。前作はあまり良くなかったけど、本作はtrès bien


ジャンに「間奏曲はパリで/2013」のピオ・マルマイ。

ジュリエットに「最後のマイウエイ/2012」「パーフェクトマン 完全犯罪/2015」のアナ・ジラルド。

ジェレミーに「ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー/2011」「FRANK -フランク-2014」のフランソワ・シヴィル。

マルセルに「シャトーブリアンからの手紙/2011」「大統領の料理人/2012」「パリよ、永遠に/2014」のジャン=マルク・ルロ。

アリシアに「エクソダス:神と王/2014」のマリア・バルベルデ。

オセアンヌにヤメ・クチュール。

監督、脚本は「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)/2013」のセドリック・クラピッシュ。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて


by margot2005 | 2018-12-22 21:55 | フランス | Comments(0)

「判決、ふたつの希望」

L'insulte2017 フランス/キプロス/ベルギー/レバノン/USA

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レバノンの首都ベイルート。パレスチナ難民のヤーセルはイスラム教徒で、住宅の補修作業の現場監督をしている。ある日、アパートの住人でキリスト教徒のトニーとの間でトラブルが起きる。やがてヤーセルは上司に伴われ謝罪に行くが、トニーが放った一言に感情を抑えることができず思わず手を上げてしまう


パレスチナ人なんて皆シャロンに抹殺されればよかったんだ!と、言ってはならない一言を発してしまったトニー。侮辱を受けたヤーセルはトニーにパンチを食らわす。

シャロンはイスラエルの元首相で、パレスチナ首脳部との和平交渉には決して応じないという信条の持ち主だった。そう、シャロンの名前でヤーセルは怒りを爆発してしまったのだ。

一方でトニーにもレバノンで起こった内戦で、命からがら故郷からベイルートへ逃げてきた過去があった。

ドラマの中で衝突するのはアラブとパレスチナの対立ではなく、ユダヤ教キリス教徒の対立。かつてベイルートは中東のパリと呼ばれフランスの影響力が大きく、中東の国にありながら国民の中にはキリスト教徒が多い。

そしてパレスチナ難民であるヤーセルの妻マナールがノルウェーに移民したい!と言っていたのが印象的だった。


トニーとヤーセル、それぞれの弁護士が親子って設定が面白かったし、親子ゲンカはやめて!と裁判長に注意されていたシーンには笑ってしまった

レバノン、ベイルート舞台の映画は「キャラメル」以来。トニー役のアデル・カラムはコメディアンとしてたくさんのTVドラマや映画に出演している様子。「キャラメル」での彼は、コメディっぽい役だったように記憶している。


トニーとヤーセルは互いに憎しみを覚えたわけではない。ただ謝罪すればよかったのだこの辺り男たちの頑固さをひしひしと感じる。

大統領官邸前でエンジンがかからなくなったヤーセルの車に駆け寄り無言で修理するエンジニアのトニー。そして何事もなかったかのように走り去る2台の車。あのシーンとても素敵だった。そして大ラス裁判所前、少し離れた所から互いを見つめ軽く頷きあう二人。感動の素晴らしい!ラストだった。

憎しみに燃えるのではなく、時にユーモアも交えて(裁判のシーン)描かれたヒューマンドラマは素晴らしかった。とても見ごたえがありMY BEST決まり!の一作。


トニー・ハンナに「キャラメル/2007」のアデル・カラム。

ヤーセル・サラーメにカメル・エル・バシャ。

シリーン・ハンナにリタ・ハイエク。

マナール・サラーメにクリスティーヌ・シューイリ。

ワジュディー・ワハビーにカミーユ・サラメ。

ナディーン・ワハビーにジャマン・アブー・アブード。

監督、脚本はジアド・ドゥエイリ。


TOHOシネマズシャンテにて



by margot2005 | 2018-09-20 20:50 | フランス | Comments(2)

「オーケストラ・クラス」

La mélodie2017 フランス

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中年バイオリニストのシモンはオーケストラをクビになり、生活のため気乗りしないながらも移民の子どもたちが通うパリ19区にある学校でバイオリンを教えることになる。しかし音楽に触れたことのない子どもたちを対象とした音楽教育プログラムの講師は大変な仕事だった。とにかく彼らは音楽に全く興味を示さないで喧嘩ばかりしているのだ。そんな折、一人の少年アーノルドがバイオリンに興味を示し、貸し与えたところ熱心に練習を始め、意外な才能を発揮し始める


パリ19区は街の北東に位置していて中心地からは少々離れている。そう、アーノルドが住む団地から見えるエッフェルは遥か彼方にあった。

以前シャルル・ド・ゴール空港からパリ中心地のホテルに向かう時に乗ったタクシーから見える景色の中に団地がいっぱいあったのを思い出す。

移民たちが通う学校がフランスならではと思ったし、監督と主演のカド・メラッドがアルジェリア生まれの移民であることも映画作りに深い思い入れがあるだろうなと感じる。


ドラマは少々出来過ぎかな?と思ったけど、フランスで実際に行われている情操教育プログラムをモチーフに作られたという。さすが芸術の国フランス!と納得する。そして才能豊かな少年アーノルドとの出会いにより挫折した中年バイオリニストが人生に輝きを取り戻す辺りは少々出来過ぎかも?


シモン・ダウドに「バレッツ/2010」「ある朝突然、スーパースター/2012」「プチ・ニコラ 最強の夏休み/2014」のカド・メラッド。

教師ファリド・ブラヒミに「カミーユ、恋はふたたび/2012」の サミール・ゲスミ。

アーノルドにアルフレッド・ルネリー。

サミールにザカリア・タイエビ・ラザン。

ヤエルにシレル・ナタフ。

アブにユースフ・ゲイエ。

アーノルドの母に「最高の花婿/2014」のタチアナ・ロホ。

サミールの父に「アンプロフェット/予言者/2009」「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ/2013」のスリマヌ・ダジ。

監督、脚本は「キングス&クイーン:出演/2004」のラシド・アミ。


新宿武蔵野館にて


by margot2005 | 2018-09-05 21:45 | フランス | Comments(2)