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「女は二度決断する」

「Aus dem Nichts」…aka「In the Fade」2017 ドイツ/フランス

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ドイツ、ハンブルク。ドイツ人のカティヤはトルコ系移民のヌーリと結婚し、可愛い息子にも恵まれ幸せな生活を送っていた。そんなある日、カティヤが友人のビルギットと出かけている間にヌーリの事務所前で爆発事件が起こり、最愛の夫と息子が犠牲となる。警察はヌーリが移民だったことから外国人同士の抗争を疑うが、カティヤはネオナチのテロに違いないと訴えるのだった…


捜査の結果、在住外国人を狙ったネオナチによるテロであることが判明し、容疑者として若いドイツ人夫婦が逮捕される。やがて夫の友人だったダニーロが弁護を担当し裁判が始まる。

容疑者側の弁護士ハーバーベックは、ヌーリがトルコ系移民であることや、かつて麻薬の売買をし服役していた過去を揶揄し、一時の迷いで麻薬に手を出したカティヤを攻め立てるのだった


裁判の結果に愕然とするカティヤ…何かと気にかけてくれる友人のビルギットに子供が生まれたが、なぜか手放しで祝福することができないし、ヌーリを批判する母親にもうんざりだ。控訴しようと持ちかけ連絡してくるダニーロの電話にも出る気がしない。やがてカティヤはある決断をする。


邦題「女は二度決断する」…二度目はまさにカティヤの究極の決断だった。

ラストの波のシーンは「そして、私たちは愛に帰る」を彷彿とさせる。

カンヌ国際映画祭で主演女優賞をゲットしたダイアン・クルーガーが素晴らしかった。Internationalに活躍するドイツ人クルーガーの初めての母国語での演技だそうだが、確かに彼女の映画ってハリウッドとかフランス製作ばかり。

ファティ・アキンの大ファンなのでとても楽しみにしていた一作。映画はとても見ごたえがあり素晴らしかった。ファティ・アキン最高!!


カティヤに「バツイチは恋のはじまり/2012」「パパが遺した物語/2015」のダイアン・クルーガー。

ダニーロにデニス・モシット。

ハーバーベックに「顔のないヒトラーたち/2014」のヨハネス・クリシュ。

ビルギットにサミア・シャンクラン。

ヌーリに「THE PROMISE/君への誓い/2016」のヌーマン・アチャル。

ユルゲン・メラーに「白いリボン/2009」のウルリッヒ・トゥクール。

監督、脚本、製作は「太陽に恋して/2000」「愛より強く/2004」「そして、私たちは愛に帰る/2007」「ソウル・キッチン(SOUL KITCHEN)/2009」「消えた声が、その名を呼ぶ/2014」のファティ・アキン。


新宿武蔵野館にて



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by margot2005 | 2018-04-25 23:18 | ドイツ | Comments(2)

「バツイチは恋のはじまり」

「Un plan parfait」…aka「A Perfect Plan」2012 フランス
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“一度目の結婚は必ず失敗する”というジンクスを抱える一家の女性イザベルは長年の恋人ピーエルとの結婚に躊躇している。しかし二人とも決して若くはないし、子供も欲しいし…でもピエールの母親は、“結婚しないで子供をつくるなんてあり得ない!”という信条の持ち主。そしてイザベルは行動を起こすことに...ピエールと結婚する前に一度結婚しなきゃならないイザベルは偽装結婚のため北欧へ向かう。しかしアレンジ・マレッジの相手は現れずイザベルは意気消沈するばかり。そんな折、空港で偶然出会った能天気な雑誌記者ジャン・イヴに目を付ける...

イザベルに「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」のダイアン・クルーガー。
ジャン・イヴに「戦場のアリア/2005」「ぼくの大切なともだち/2006」「ミックマック/2009」のダニー・ブーン。
イザベルの恋人ピエールに「サルトルとボーヴォワール 哲学と愛/2006」のロベール・プラニョル。
イザベルの妹コリンヌにアリス・ポル。
コリンヌの夫パトリックにジョナタン・コエン。
イザベルの母親ソランジュにベルナデット・ル・サシェ。
監督は「ハートブレイカー/2010」のパスカル・ショメイユ。

歯科医でイケメンのピエールに見切りをつけ、ダサい男ジャン・ルイと結婚することに決めたイザベルの心境。それはイザベルが自由に生きたいと思ったから。ピエールはイザベルに余計な一言を発するが、ジャン・ルイは彼女が何を言おうが、何をしようが全く気にしない。このような男はそうそういないものだ。基本的に支配欲のある男はパートナーに色々と指摘するのが好きだと思う。イザベルの気持ち100%わかる気がする。結婚して長年暮す相手には支配などされたくない。

ジャン・ルイを演じるダニー・ブーンが適役だ。彼を初めて観たのは「戦場のアリア」だがそれは群像劇なので彼の記憶は薄い。しかしダニエル・オートゥイユ共演の「ぼくの大切なともだち」でのとてもひょうきんなタクシー・ドライバー、フランソワ役は素晴らしかった。

ダイアン・クルーガーは顔が整い過ぎてシリアスなドラマだとなぜか?つまらない。でもコメディだと俄然精彩を放つ。「イングロリアス・バスターズ/2009」の彼女もナイスだった。
美女ダイアン・クルーガーと冴えない男の代名詞のようなダニー・ブーンのカップル。ドラマの中でも語られるように正に“美女と野獣”。
ケニア、ナイロビとロシア、モスクワのシーンも見応えありで、たまにこういったフランス版スラップスティック・コメディも良いものだ。テーマはかなりくだらないけど…。
しかしながら相変わらずヒドい邦題。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2014-10-14 00:44 | フランス | Comments(0)

「マリー・アントワネットに別れをつげて」

「Les adieux à la reine」…aka 「Farewell, My Queen」 2012 フランス/スペイン

革命前のヴェルサイユを舞台に王妃と、彼女の朗読係を勤めたシドニー・ラボルドの愛憎ドラマ。
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シドニー・ラボルドに「美しい人/2008」「ロビン・フッド/2010」「ミッドナイト・イン・パリ/2011」のレア・セドゥ。
マリー・アントワネットに「戦場のアリア/2005」「敬愛なるベートーヴェン/2006」「ハンティング・パーティ/2007」「マンデラの名もなき看守/2007」「すべて彼女のために/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」「アンノウン/2011」のダイアン・クルーガー。
ガブリエル・ド・ポリニャック夫人に「8人の女たち/2002」「ボン・ヴォヤージュ/2003」のヴィルジニー・ルドワイヤン。
ルイ16世に「夜風の匂い/1999」「神々と男たち/2010(監督)」のグザヴィエ・ボーヴォワ。
カンパン夫人に「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」「キングス&クイーン/2004」のノエミ・ルボフスキー。
ベルサイユの公文書保管人モローに「甘い罠/2000」「アメリ/2001」のミシェル・ロバン。
監督、脚本は「トスカ/2001」「アドルフ(イザベル・アジャーニの惑い)/2002」のブノワ・ジャコー。
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ブノワ・ジャコーの映画は「アドルフ(イザベル・アジャーニの惑い)」以来。貴族の世界を描いたそれは19世紀が舞台の華麗なるLove Storyだった。本作はフランス革命に揺れる1789年のヴェルサイユが舞台。ヒロインはマリー・アントワネットではなく、彼女の朗読係のシドニー・ラボルド。演じるレア・セドゥーはフランス映画祭2009で上映された「美しい人」で初めてお目にかかった。教師から愛される高校生を演じたレアはとても妖艶で魅力的だったのを思い出す。
マリー・アントワネットは1793年、37歳で処刑される。これはその4年前の物語。アントワネット役はドイツ人女優のダイアン・クルーガー。
そして「8人の女たち」でカトリーヌ・ドヌーヴの長女を演じたヴィルジニー・ルドワイヤンが10年の歳月を経て妖艶なる美女となっている。

“フランス革命”と“マリー・アントワネット”関連本は何冊か読んでいる。“マリー・アントワネット”は遠藤周作が書いたものがとても興味深かった。藤本ひとみ版の“マリー・アントワネット”も中々のもの。しかしながらマリー・アントワネットの朗読係は初めて知った。

残念ながらストーリーが散漫で盛り上がりにかけ、とても端折ってある感じで映画的にはそれほど面白くなかった。王妃とシドニー、そして、一人勝ちで寵愛を受けたポリニャック夫人と王妃の関係をもう少し深く描いていただきたかった。王妃に心酔し、身も心も捧げるというシドニーの気持ちがドラマから伝わってこなかった。ポリニャック夫人も同様。
ある時、シドニーの気持ちを知っているにも関わらず“一人の女性を好きになったことがある?”なんて聞く王妃の残酷さが恐ろしい。で、革命前に王妃を捨て夫婦でオーストリアに亡命してしまったポリニャック夫人はもっと残酷な人だ。

まぁとにかくフランスが好きで、ヴェルサイユが好き…そうじゃなきゃ主演のレア・セドゥーのファン…それ以外は観てもつまらないだろう。シアター内、数席離れた両隣どちらも男性だった。レアのファン?
ヴェルサイユで撮影されたシーンは美しい。鏡の間、グラン・カナルやプチ・トリアノンでも撮影されていて懐かしかった。ヴェルサイユには二度行ったが、今一度行ってみたい、
鏡の間や絢爛豪華な衣装は見応えあり。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2013-01-02 23:10 | フランス | Comments(4)

「アンノウン」

「Unknown」 2011 UK/ドイツ/フランス/カナダ/日本/USA
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マーティン・ハリスに「96時間/2008」「クロエ/2009」のリーアム・ニーソン。
ジーナに「すべて彼女のために/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」のダイアン・クルーガー。
エリザベス・ハリスに「パイレーツ・ロック/2009」のジャニアリー・ジョーンズ。
もう一人のマーティンに「妹の恋人/1993」「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い/1994」のエイダン・クイン。
エルンスト・ユルゲンに「愛を読むひと/2008」「バーダー・マインホフ 理想の果てに/2008」のブルーノ・ガンツ。
ロドニー・コールに「スーパーマン・リターンズ/2006」「運命のボタン/2009」のフランク・ランジェラ。
レオ・ブレスラーに「善き人のためのソナタ/2006」のセバスチャン・コッホ。
マーティンを助けるドイツ人医師に「ヒトラーの贋札/2007」「マーラー君に捧げるアダージョ/2010」のカール・マルコヴィクス。
ホテルのマネージャー、シュトラウスに「白いリボン/2009」のライナー・ボック。
監督は「エスター/2009」のジャウマ・コレット・セラ。
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ドイツは憧れの地であり、ベルリンが舞台ということで興味があり、アクション・サスペンス・ストーリーも中々面白く、派手なシーン連発でかなり見応えがあった。
主演のリーアム・ニーソンは「96時間」で娘を捜す父親が必死だったが、こちらでは妻と自分探しで必死の男を熱演している。
少々趣は違うが、パリを舞台にロマン・ポランスキーが描いた「フランティック/1988」で、必死で妻を捜すハリソン・フォードを思い出す。

リーアム・ニーソンを主演に迎え、ダイアン・クルーガーを始めとした豪華なドイツ人俳優が大勢出演し、懐かしのエイダン・クインやフランク・ランジェラを脇役に配して物語を盛り上げている。
スゴく不条理でイライラさせられるが、結局彼は!!!だったという結末。これは見ていて分からなかったな。妻エリザベスはマーティンに会っても知らんぷりするし、おまけに妻の側には知らない男がいて、自分が夫マーティンだと言うばかり。
ある時、突然目覚めた場所は病院のベッド。何がなんだか分からないまま、医師より事故に合ってここへ運び込まれたと説明される。
人間あのようなシチュエイションに立たされたらあせるだろうな?まず記憶が部分的に飛んでる。おまけに場所は外国で、その地の言葉は話せないし、誰も自分を知らない。きっともう泣けそうなくらい辛い立場にいるはず。そこでマーティンは断片的に思い出す記憶をたどりタクシー運転手を探し出す。その後、渋々協力を承諾した元タクシー運転手ジーナと共に事件解明に奔走する。ジーナと手を組んだあたりから俄然面白くなって行く。

持っているものは携帯と一冊の本のみ。外国でパスポートを失うというほどコワいことはないとしみじみ思う。でもパスポート無くしたら最初大使館に駆け込むと思うけど、まぁ映画だからあのような展開にならないと面白くないので致し方ない。

アイルランド出身のリーアム・ニーソン、「シンドラーのリスト/1993」「「マイケル・コリンズ/1996」「レ・ミレザブル/1998」あたりは性格俳優そのもので素晴らしく、その後「スター・ウオーズ エピソード1/1999」のSFでも「ラヴ・アクチュアリー/2003」のラヴコメ、そして「キングダム・オブ・ヘヴン/2005」のような古典ものでも彼の印象は味わい深い。「96時間/2008」では娘を救おうと必死の父親が似合っていた。彼の出演作もめちゃめちゃ多く、UK映画でも、ハリウッド映画でもなくてはらない俳優の一人。そろそろ60歳というのにこの方素敵な中年だ(老年?)。

ダイアン・クルーガーってあまりにも整った顔が美しくて、逆に魅力を感じない。「イングロリアス・バスターズ」のレビューに書いたように、彼女コメディが似合うなぁ。もっとコメディに出演していただきたいものだ。

ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて(上映終了)
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by margot2005 | 2011-06-13 21:18 | UK | Comments(0)

「すべて彼女のために」

「Pour elle」 ...aka「Anything for Her」2008 フランス
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ジュリアンに「ガスパール/君と過ごした季節(とき)/1990」「女はみんな生きている/2001」「チャーリーとパパの飛行機/2005」のヴァンサン·ランドン。
リザに「戦場のアリア/2005」「敬愛なるベートーヴェン/2006」「マンデラの名もなき看守/2007」「ハンティング·パーティ/2009」「イングロリアス·バスターズ/2009」のダイアン·クルーガー。
オスカルにランスロ·ロッシュ。
作家アンリ·パスケに「あるいは裏切りという名の犬/2004」「裏切りの闇で眠れ/2006」のオリヴィエ·マルシャル。
ジュリアンの父親に「ぜんぶ、フィデルのせい/2006」のオリヴィエ·ペリエ。
監督、脚本にフレッド·カヴァイエ。
原案、共同脚本にギョーム·ルマン。
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高校教師のジュリアンと編集者のリザは一人息子オスカルと共に平和で愛のある幸せな日々を過ごしていた。そんなある朝突然刑事がやって来てリザを逮捕する。それは上司殺害容疑だった。冤罪を訴えるリザとジュリアンだが、確固たる証拠は崩せずリザは20年の刑を言い渡され刑務所に収監される。やがて絶望から自殺を図ったリザ。彼女を見舞ったジュリアンはある決意をする...
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予告編は観てないがサラッと映画解説を見ていてとても興味があった。公開されたら一番に観に行こうと初日に有楽町へ...
96分間手に汗握るハラハラドキドキで、二個隣の席のojisamaは終始前椅子を抱え込むように鑑賞されてたのが可笑しかった。マイベスト決まりの大満足フランス·サスペンス。
フランスのサスペンスってとっても大胆でスタイリッシュ。ポール·ハギスのハリウッド·リメイクにも期待したい。
妻がレンヌに移送されると知ったジュリアンは行動を起こし始める。金を得るため銀行を襲撃しようとするが、躊躇するあたりはやはり学校教師?しかしその後の彼の行動は凄まじい。
毎週刑務所を訪問するジュリアン親子。しかしオスカルは母親リザに口も聞かず触れられるのも拒絶する。ある日、彼女は夫に“オスカルはここが嫌なのよ。もう連れて来ないで!”と言い渡す。愛する幼い息子に無視されるリザは自身が置かれた立場より辛かったかも知れない。その時ジュリアンも又、オスカルを母親のいない子供にしたくないと誓う。
“すべて彼女のために“...自身の危険を顧みないであこまでする夫っているだろうか?ある意味リザって幸せな女性。
幾度かの脱獄に成功し今や作家となっているアンリ·パスケに脱獄の方法を教わるなんて良く思い付くと関心する。
終盤近く、父親との過去の確執も消えてしまったかのようなジュリアン親子の抱擁シーン。両親にはとてもじゃないが今生の別れとは言えない...しかし父親はそれを知り理解していた。あの場面には少々感動。
映画の主人公はジュリアン。演じるヴァンサン·ランドンは「ガスパール〜」や「チャーリー〜」での心優しい人物がマッチする俳優。この作品では彼女のために奔走する愛する夫を熱演。素敵なフランス俳優である。
「ホワイト・ライズ/2004」や「トロイ/2004」で始めてお目にかかったダイアン・クルーガーは顔が整い過ぎて魅力に欠ける女優だが、「イングロリアス·バスターズ」ではブラック・コメディが中々イケてた。こちらのリザ役も今までの美しいだけの女性ではない、冤罪に苦しむ母親役を好演している。
ストーリーにちょっと突っ込みを入れるとしたら、海外逃亡の後長期滞在ビザどうするんだろう?なんて単純な疑問が芽生えたが、インスリン問題もあるし...でも展開がとてもアグレッシブで見応えがあり許してしまった。フランス本国で大ヒットしたのも大いに頷ける。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2010-03-03 23:43 | フランス | Comments(4)

「マンデラの名もなき看守」

a0051234_2340135.jpg「Goodbye Bafana」2007 ドイツ/フランス/ベルギー/南アフリカ/イタリア/UK/ルクセンブルグ

黒人初の南アフリカ大統領となったネルソン・マンデラの名もなき看守ジェームズ・グレゴリーと、家族の姿を描いた社会派ヒューマン・ドラマ。
文部省推薦映画で、ストーリーの主人公は看守ジェームズ・グレゴリー。

看守ジェームズ・グレゴリーに 「ヴェニスの商人 /2004」のジョゼフ・ファインズ。
妻グロリアに「ハンティング・パーティ/2007」のダイアン・クルーガー。
ネルソン・マンデラに「アメリカを売った男/2007」のデニス・ヘイスバート。
監督はデンマーク出身のビレ・アウグスト。
原作は主人公ジェームズ・グレゴリーの書いた“Goodbye Bafana”
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1968年、南アフリカ共和国。
ケープタウンの北西に浮かぶロベン島(現在、世界遺産)に家族を伴ってやって来たジェームズ・グレゴリー。彼はそこで白人たちからテロリストの首謀と呼ばれるネルソン・マンデラの看守となる。
グレゴリーはマンデラと故郷が同じで、コーサ語を操る事が出来るため、マンデラや他の囚人たちの手紙をチェックする仕事に就く。
やがて、人種差別主義のグレゴリーもマンデラと接するうち、彼の気高い思想に傾倒していくのだった...
 
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正に邦題が語るように“名もなき看守”が、マンデラの担当になり出世して行く。
マンデラ贔屓...いわゆる黒人贔屓と見なされたグレゴリーは周囲から反撥を買い、妻にも諭されマンデラの看守を辞めたいと願うが取り合ってもらえない苦悩の日々。
差別家だったグレゴリーがマンデラの本当の姿を目の当たりにして、自身の考え方も変わって行く過程を丁寧に描いていて惹き込まれる。
妻グロリアは夫ジェームズの出世しか頭にないが、次第に彼の気持ちを理解して行くようになり、マンデラの顔すら知らない彼女が、ラストで彼に声をかけるシーンは胸を打つ(1990年に解放されたマンデラが妻と歩く姿はTVで放映され記憶に残っている)。
とにかく“アパルトヘイト”ってとんでもない政策だったんだと改めて思う。
ジョゼフ・ファインズは兄のレイフと共に大好きなUK俳優で、彼が主人公を演じるということで是が非でも観にいかなきゃと思っていた。
ジョゼフ中々goodである。
妻グロリアを演じたダイアン・クルーガーもナイス・キャスト。
難をいえば、27年の歳月を描くストーリーなのにジェゼフも、ダイアンもちっとも老けなくて困った。
マンデラ役のデニス・ヘイスバートもお気に入りのアフリカン・アメリカン俳優だが、ネルソン・マンデラと少々雰囲気が違って違和感あるかな?しかし他に誰が?
モーガン・フリーマンなんかマンデラ役にぴったりかと思えるのだが...
シネ・リーブル池袋にて...
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by margot2005 | 2008-05-22 23:49 | ドイツ | Comments(4)

「ハンティング・パーティ」

a0051234_09167.jpg「The Hunting Party」2007 USA/クロアチア/ボスニア・ヘルツェゴビナ
アメリカのジャーナリストが体験した実話を元にしたあっと驚く社会派サスペンス・アクション。

元敏腕TVレポーター サイモンに「綴り字のシーズン/2005」のリチャード・ギア。
サイモンとコンビのカメラマン ダックに「クラッシュ/2004」「ブレイブ・ワン/2007」のテレンス・ハワード。
新米TVプロデューサー ベンジャミンに「イカとクジラ/2005」のジェシー・アイゼンバーグ。
「敬愛なるベートーヴェン/2006」のダイアン・クルーガーがワン・シーンに出演している。
監督はリチャード・シェパード。
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凄腕の戦場レポーター サイモンはカメラマンのダックとコンビを組み、ボスニア戦争の生中継中、突然感情的になりキレてしまう。それが理由で解雇されたサイモンは以後消息を絶っていた。
数年後、二人はサラエボで再会する。
そこでサイモンはダックに“500万ドルの賞金がかけられた戦争犯罪人フォックスを捕らえようじゃないか!”と持ちかける。
ダックが伴って来た新米プロデューサーのベンジャミンも加わり、三人のフォックスを追う危険な旅が始まる...
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シャンテ・シネで繰り返し観た予告に誘われて...リチャード・ギアもテレンス・ハワードも大好きなハリウッド俳優だし、この二人の顔合わせだけでも楽しめるかな?なんて思いつつ、全然期待しないで観に行ったところ...これが実話がらみの痛快!ちょっとコメディ・タッチも入ったサスペンス・アクションで得した気分になった。
オープニングに“信じられない展開(ラスト)は実話である”のコメントが出る。
観終わって、マジであのラストは事実なの?とびっくりする。
クロアチアやボスニア・ヘルツェゴビナでロケされた。
かつて、冬期オリンピック(1984年)が開催されたサラエボ。シンボルである五輪マークが描かれたジャンプ台周辺は、今や廃墟のようにも見える。
遠景で映し出されるサラエボの町...白い部分が多い...良く見るとそれはずらり並んだ墓標。戦争の傷痕が墓標となって残っている。
昨年の12月に観た「サラエボの花/2006」を思い出すシーンも登場するが、戦争の悲惨さは殆ど描かれていないので、痛快サスペンス・アドベンチャーのノリで楽しめる。
日比谷シャンテ・シネにて...
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by margot2005 | 2008-05-14 00:30 | MINI THEATER | Comments(2)

「敬愛なるベートーヴェン」

a0051234_22381054.jpg「Copying Beethoven」2006 USA/ドイツ
監督はレオナルド・ディカプリオ主演の「太陽と月に背いて/1995」のアニエスカ・ホランド。大好きなエド・ハリスがルドヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンを演じている。
アンナ・ホルスにダイアン・クルーガー「戦場のアリア/2005」
「マッチポイント/2005」
の金持ち御曹司トム役のマシュー・グードが、アンナの冴えない恋人マルティン役で出演している。
ベートーヴェンものとしては、ゲーリー・オールドマンの「不滅の恋/ベートーヴェン/1994」の方が良かった気がするが...
この作品は晩年、最後のシンフォニー”第九”の製作に関わる過程だけを描いている。
ドイツ出身のダイアン・クルーガーは正統派美人だが、綺麗過ぎちゃってなんか味のない女優だなぁといつも感じる。
古典ものについては無知なので、ベートーヴェンはモーツアルトの後の人か...なんて...映画の中に、モーツアルトが最大のライヴァルであった、ウイーンの宮廷作曲家サリエリのエピソードが出て来て納得したりして...
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1824年ウイーン。最後のシンフォニー“第九”の合唱部分が未完成のベートーヴェン(ハリス)の元に音楽学校首席のアンナ・ホルツ(クルーガー)がコピイスト(写譜師)として現れる。“女のコピイストなんていらん!”と追い払うベートーヴェンだったが、次第にアンナの才能を認め、彼女に仕事を任せるようになって行く。やがてアンナは難聴のベートーヴェンをフォローし、サポートして行く。そしてアンナは“第九”初演の夜、オーケストラの前でタクトを振るのをためらうベートーヴェンの耳となり、彼に手タクトで合図を送り演奏会は大成功を納める。
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冒頭、ベートーヴェンが死の床についているシーンから始まり、彼のラスト・シンフォニーが完成するまでの過程を描いてあるのだが、ちょいと感動には程遠い。エド・ハリスはウイッグを着けてベートーヴェンになりきっているのだが...
まあでもベートーヴェン・ミュージック好きにはたまらないかも知れない...
日比谷シャンテの会員証がキレていたので、更新ついでに観た映画だったので、まぁこんなもんかであった。
トレーラー
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by margot2005 | 2006-12-10 22:52 | MINI THEATER | Comments(0)