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「ペトラは静かに対峙する」

Petra」2018 スペイン/フランス/デンマーク

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スペインのカタルーニャ地方ジローナ。ある日、彫刻家であり資産家ジャウメのアトリエにペトラと名のる女性がやって来る。彼女はジャウメの妻マリサにしばらくの間ジャウメとここで作品制作をすると告げるが、ペトラの本当の目的はジャウメが実の父親かどうか確かめることだった


ペトラはマリサやジャウメの息子ルカス、そして一家の家政婦テレサたちと親交を深めていく。

映画解説に逃れられない悲劇の連鎖とあるように、まるでがテーマかと思えるくらい次々と人が亡くなっていく。でもラストで未来が見えてほっとした。

人間の闇や業をえぐる怪作とも書かれているが、そのものズバリの一作。

ジャウメを演じるジョアン・ボテイは本作が初演技ながらジャウメを怪演していてスゴい。バルバラ・レニーもヨーロッパ映画賞最優秀女優賞にノミネートされただけあってペトラを好演している。


ドラマは時系列に描かれていなくて少々ややこしかった。時を経ても俳優たちの容姿が変化しないからかも知れない。

ダークなスペイン映画は結構強烈なものがある。本作は心に潜むダークな世界を描いていて、見ていて少々気持ちが重くなった。

邦題につけられた対峙するって言葉は普段あまり使わない気がする。普通直面する”が多く使われると思うが、本作を語るにあたっては対峙するがマッチしている。ヒドい邦題が多い中これはイケてる。

ペトラに「誰もがそれを知っている/2018」バルバラ・レニー。

ルカスに「愛を綴る女/2016」のアレックス・ブレンデミュール。

ジャウメにジョアン・ボテイ。

マリサに「皇帝と公爵/2012」のマリサ・パレデス。

テレサにカルメ・プラ

ペトラの母フリアにペトラ・マルティネス。

監督、脚本はハイメ・ロサレス。


新宿武蔵野館にて(7/26迄)


by margot2005 | 2019-07-23 22:00 | スペイン | Comments(0)

「誰もがそれを知っている」

Todos lo saben …aka Everybody Knows2018 スペイン/フランス/イタリア

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アルゼンチンに暮らすラウラは妹アナの結婚式に出席するため故郷スペインに帰省する。老いた父や姉夫婦と再会したラウラは、幼馴染でワイン農家を営むパコとの再会も果たす。やがてアナの結婚式、そして式後に盛大なパーティが催される。そんな中、ラウラの娘イレーネが突然姿を消してしまう


映画解説ではあらゆる観客の胸を締めつける家族の<秘密>をめぐる極上ヒューマンサスペンスと絶賛している。

誰もがそれを知っているのに、一番身近な(当事者含む)人が知らなかったなんて。そして今更言うちょっとズルくない?なんて思った。


ハビエル&ペネロペはスペイン人だと知ってはいるのだが、二人揃ってInternational俳優なのでどこの国の人だった?なんて思ったりする。

やはり彼らには「それでも恋するバルセロナ/2008」のようにスペインが舞台の映画がしっくりとくる。


映画の主演はハビエル&ペネロペ。二人とも顔が派手だから?か、当然ながらすごい存在感あり。途中から出演のアレハンドロ役のリカルド・ダリンの存在がちょっと霞んでしまっている。ペネロペは圧倒的なオーラでヒロインを演じている。

ペネロペ映画を見るといつも観客にojisamaが多い。本作も有楽町で鑑賞したので余計に多かったような気がする。


サスペンス映画のわりにはサスペンスっぽくなくて、かつて恋人関係にあったラウラとパコ、そしてパコと妻のベアの描写がかなり多い。それほど描く必要があるのか?と、少々ダラダラ感がある。だが映画はハビエル&ペネロペを当て書きにして脚本が書かれたと言うので致し方ない。

アスガー・ファルハディらしからぬ映画に思えるのはスペインが舞台ということも考えられるが、あのラストは中々ナイス。


ラウラに「悪の法則/2013」「あなたのママになるために/2015」「オリエント急行殺人事件/2017」のペネロペ・クルス。

パコに「BIUTIFUL ビューティフル/2010」「007 スカイフォール/2012」悪の法則」「ラスト・フェイス/2016のハビエル・バルデム。

アレハンドロに「しあわせな人生の選択/2015」のリカルド・ダリン。

フェルナンドに「BIUTIFUL ビューティフル」「しあわせな人生の選択」のエドゥアルド・フェルナンデス。

ベアに「マジカル・ガール/2014」のバルバラ・レニー。

アナにインマ・クエスタ。

マリアナに「チェ 28歳の革命/2008」「チェ 39歳別れの手紙/2008」しあわせな人生の選択」のエルビラ・ミンゲス。

アントニオにラモン・バレア。

イレーネにカルラ・カンプラ。

ロシオにサラ・サラモ。

フェリペにセルヒオ・カステヤノス。

監督、脚本は「セールスマン/2016」アスガー・ファルハディ。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて



by margot2005 | 2019-06-18 23:20 | スペイン | Comments(0)

「リグレッション」

Regression2015 スペイン/カナダ/USA

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1990年、アメリカ、ミネソタ州。ある日、刑事のブルース・ケナーは17歳の娘アンジェラを虐待した疑いで父親のジョン・グレイを取り調べる。訴えられた父親は虐待の記憶がないにも関わらず罪を認めてしまう。不審に思ったケナーは著名な心理学者ケネス・レインズに協力を依頼する


事件の真実を追う刑事ケナー。そしてその事件はこの小さな田舎町に秘められた恐るべき巨大な闇だったことが次第にわかってくる。

関わった人々に”記憶を遡る退行療法”を試みる心理学者レインズ。やがてそれにより次第に真実が明らかになって行く。

実際に起きている事なのかケナーの夢なのか良くわからない描写もあり、見ていて謎は深まるばかりだった。

宗教やオカルト論争に耳を傾けない頑固な心理学者ケネス・レインズを連れてきたのは間違いだった??

母親の墓の前でキスしたことをバラすわよ!と宣った17歳のアンジェラが恐ろしい。ラストは少々えっつ!なぜに?だったけど


本作は単なるホラー・サスペンスではなく、悪魔崇拝者によるカルト宗団のメンバーが儀式/生贄を執り行う不思議な世界を描いている。おまけに実話を基にしているらしい。日本人にとって非日常な宗教色が極めて濃い映画で、よくDVDスルーにならなかったなと?思ったけど、監督と出演俳優のせいかも知れない。


撮影当時20代半ばのエマが17歳の役を演じているが意外にOK40代まっただ中のイーサン・ホークは渋さが増して若い頃より素敵だ。

本作を見ることにしたのは監督がアレハンドロ・アメナーバルということと、上映館が新宿武蔵野館だったから。エマ・ワトソンはどうも好きじゃないけど...。イーサン・ホークはまぁ好きな俳優の部類かな?そしてデヴィッド・シューリスはお気に入りに入る英国人俳優。

アメナーバル映画が一般公開されたのは「アレクサンドリア/2009」以来。レイチェル・ワイズ主演のそれは珍しく歴史もので見ごたえがあった。「オープン・ユア・アイズ/1997」と「海を飛ぶ夢/2004」がお気に入り。


ブルース・ケナー刑事に「6才のボクが、大人になるまで/2014」「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ/2015」のイーサン・ホーク。

アンジェラ・グレイに「コロニア/2015」「美女と野獣/2017」のエマ・ワトソン。

ケネス・レインズに「レジェンド 狂気の美学/2015」のデヴィッド・シューリス。

ジョン・グレイに「裏切りのサーカス/2011」「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」のダーヴィッド・デンシック。

ローズ・グレイに「ウィンターズ・ボーン/2010」のデイル・ディッキー。

ロイ・グレイにデヴォン・ボスティック。

牧師にロテール・ブリュトー。

ジョージ・ネスビット刑事にアーロン・アシュモア。

クリーヴランドに「オーロラの彼方へ/2000」のピーター・マクニール。

監督、脚本、製作は「バニラ・スカイ/2001」「アザーズ/2001」のアレハンドロ・アメナーバル。


新宿武蔵野館にて


by margot2005 | 2018-09-28 22:42 | スペイン | Comments(0)

「悲しみに、こんにちは」

Estiu 1993…akaSummer 19932017 スペイン

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バルセロナに暮らす6歳の少女フリダは母親を病気で亡くし叔父夫婦の住むカタルーニャに身を寄せることになる。慣れない叔父一家との暮らしに加え、都会っ子の彼女は自給自足の田舎暮らしになかなか馴染めず不安と戸惑いを募らせていく


オープニングは荷物がダンボールに詰められるのを見つめるフリダから始まるやがて夜空に打ち上げられる美しい花火のシーンに変わり、その後フリダは車に乗り込みバルセロナの街を後にする。


6歳の子供が親を亡くし親戚に引き取られる。畑に植えられたレタスとキャベツの区別もつかない都会っ子のフリダは田舎暮らしがイヤでたまらなかったに違いない。幼いいとこのアナに対して少し意地悪なことをしてしまったりするのはフリダが溜まったストレスを発散しているように思える。

そして何はともあれ夫の姉の子供を引き取り愛情を持って育てるマルガの優しさに心うたれる。

1993年の夏」が「悲しみに、こんにちは」となった邦題。どこかで聞いた邦題だが微妙に違う。この邦題はラストシーンに象徴される。


子供が主人公の映画は苦手なのだけど、シアターで予告を見、各国の映画祭でも評判になった本作にとても興味を持った。そして見てよかったと思った映画だった。

ヒロイン、フリダを演じるライア・アルティガスの悲しくて辛い表情が素晴らしい。エステバとマルガ夫婦を演じる二人も素晴らしかった。


フリダにライア・アルティガス。

アナにパウラ・ロブレス。

エステバにダビド・ベルダゲル。

マルガにブルーナ・クシ。

監督、脚本はカルラ・シモン。


ユーロスペースにて



by margot2005 | 2018-08-18 21:27 | スペイン | Comments(0)

「ロープ 戦場の生命線」

A Perfect Day2015 スペイン

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1995年、停戦直後のバルカン半島。ある日、ある村で井戸の中に死体が浮いているのが発見される。国際援助組織国境なき水と衛生管理団のマンブルゥは死体の引き上げを試みるが重さに耐えかねたロープが切れてしまう。やがて大切な水が汚染されて困っている村人たちの前に、水を高値で売る犯罪組織のトラックが現れる


オープニングにバルカン半島のどこか…”の案内が出る。ロケーションはスペイン。

井戸の中に死体を投げ込んだのは犯罪組織の仕業で、マンブルゥたちがロープを探しに地雷の埋まる危険地帯を右往左往する1日を描いたブラックコメディ。

国際援助組織国境なき水と衛生管理団と称する彼らがマジでオカシイ。ラストで現タイトル「A Perfect Day」が語られる。彼らにとってその日はまさにA Perfect Day」だった。


国際援助組織のメンバーは、実際にプエルトリコ、フランス、ウクライナ、スペイン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、そしてアメリカ合衆国出身とスーパーinternationalな出演者たち。

ベニチオ・デル・トロはお気に入り俳優の一人。そしてティム・ロビンスが懐かしい!「いとしい人/2007」シアターで見てるんだけどティム・ロビンスが彼自身で出演しているシーンの記憶が飛んでいる。数々のフランス映画に出演するセルジ・ロペスの出番がもう少しあれば良かったのだけど


エンディングに、ピート・シーガーが作り、60年代に世界中で大ヒットした反戦歌”花はどこへ行った/Where Have All The Flowers Gone?”が流れ、改めてその美しくも悲しい歌詞に圧倒される。

カンヌ国際映画祭の公式上映では、スタンディングオベーションが10分間続いて絶賛されたそう。そして世界中で大ヒットした傑作とのこと。

戦争映画をユーモアたっぷりで描いた本作は確かに傑作。


マンブルゥに「エスコバル 楽園の掟/2014」「ボーダーライン/2015」のベニチオ・デル・トロ。

ビーに「あなたになら言える秘密のこと/2005」「ショーシャンクの空に/1994」のティム・ロビンス。

ソフィーに「ラルゴ・ウィンチ/2008」「ザ・ダンサー/2016」のメラニー・ティエリー。

カティヤに「ある天文学者の恋文/2016」のオルガ・キュリレンコ。

ダミールにフェジャ・ストゥカン。

ゴヨに「タンゴ・リブレ 君を想う/2012」のセルジ・ロペス。

監督、脚本、製作は「カット!/1996」のフェルナンド・レオン・デ・アラノア。


新宿武蔵野館にて


by margot2005 | 2018-03-07 21:32 | スペイン | Comments(2)

「THE PROMISE/君への誓い」

The Promise2016 スペイン/USA

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1914年、オスマン帝国。アルメニア人の青年ミカエルは、医師を目指して首都コンスタンチノープルの医科大学に入学する。彼はそこで下宿先の娘の家庭教師で同じアルメニア人の女性アナと出会い心惹かれる


ミカエルがコンスタンチノープルで出会ったアナはフランスで教育を受けたアルメニア人。ミカエルには故郷にフィアンセ、マラルが、そしてアナにはアメリカ人記者の恋人クリス・マイヤーズがいた。


イタリア映画祭2007で、オスマン帝国によるアルメニア人迫害の映画「ひばり農園/2007」鑑賞し、女性をレイプするシーンなど強烈でかなりの衝撃を受けた。本作にはそういったシーンは登場しないし、惹かれ合うカップルのロマンスも絡めて描かれていて「ひばり農園」とは違った視線で良かったと思う。ラストでトルコはこれら迫害を認めていないという説明があった。ひばり農園」でも同様の説明があったのを思い出す。


コンスタンチノープルの医科大学で会ったオスマン帝国のエムレと、アルメニア人ミカエルの友情。アナを愛したクリスとミカエルのラストでの歩み寄りなど男の友情って美しいなと少々感動。

大ラスはフランス海軍に助けられ米国に渡ったミカエル。米国で成功したアルメニア人ミカエルが誇らしげだった。

実際に起きたことを元にドラマは作られているが、ミカエル、アナ、クリスは実在の人物ではない。


ミカエルに「アメリカン・ドリーマー 理想の代償/2014」「エクス・マキナ/2015」のオスカー・アイザック。

アナに「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦/2016」のシャルロット・ル・ボン。

クリス・マイヤーズに「聖杯たちの騎士/2015」のクリスチャン・ベール。

神父に「バッド・エデュケーション/2004」のダニエル・ヒメネス・カチョ。

マルタに「マリア/2006」ショーレ・アグダシュルー。

スティーヴンに「96時間/リベンジ/2012」のラデ・シェルベッジア。

マラルに「エヴァの告白/2013」のアンジェラ・サラフィアン。 

エムレに「オリエント急行殺人事件/2017」のマーワン・ケンザリ。 

メスロブに「グリーン・ゾーン/2010」のイガル・ノール。 

フランス海軍フルネ提督に「しあわせはどこにある/2014」「プロヴァンスの休日/2014」のジャン・レノ。

米国大使ヘンリー・モーゲンソーに「アーティスト/2011」のジェームズ・クロムウェル。

監督、脚本は「ホテル・ルワンダ/2004「帰らない日々/2007」のテリー・ジョージ。


丸の内TOEIにて



by margot2005 | 2018-02-19 21:42 | スペイン | Comments(0)

「しあわせな人生の選択」

Truman2015 スペイン/アルゼンチン

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スペイン、マドリッド。舞台俳優のフリアンは妻と別れ今は愛犬のトルーマンと暮らしている。そして一人息子はオランダで大学生活を送っている。そんなフリアンは末期がん患者で、治らない病気にうんざりしていた。そろそろ身辺整理を初めようと思っていた矢先カナダから親友のトマスが訪ねて来る…


フリアンに「瞳の奥の秘密/2009」「人生スイッチ/2014」リカルド・ダリン。

トマスに「トーク・トゥ・ハー/2002」「バッド・エデュケーション/2004「アラトリステ/2006」のハビエル・カマラ。

パウラに「ブエノスアイレスの夜/2001」のドロレス・フォンシ。

監督、脚本はセスク・ガイ。


フリアンとトマスが共に過ごす4日間の物語。主人公は末期がん患者ながら決して暗くならず、むしろユーモアを交えて描いているので、見ている者も暗くはならない。

“スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞で作品賞を含む最多5部門を獲得した感動のヒューマン・ドラマ。”と言うことらしいが、感動するには至らなかったかな?でも二人の俳優は素晴らしかった。


フリアンはトマスの突然の訪問に困惑気味。どうやら従姉妹のパウラが知らせたらしい。トマスとパウラは中が良かったから..。

日々フリアンはトルーマンの里親探しに躍起になっている。しかしフリアンが望む里親は中々見つからない。


再び会うことは叶わない末期ガンに冒された親友と会うって半端じゃないほど辛いと思う。フリアンに振り回されるトマスがちょっと気の毒だったけど、トマスは本当に良い人なんだと感心した。

トマスとパウラのいきなりのベッドインには仰天!あのシーンは必要だった?

原タイトル“Truman”はフリアンの愛犬の名前。ラストはやはり想像どうり。


マドリッドからアムステルダムまで飛行機で2時間35分。新幹線のぞみで東京~新神戸くらい。よその国に日帰りランチに行けるヨーロッパ人が羨まし過ぎる。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて


by margot2005 | 2017-07-17 19:05 | スペイン | Comments(0)

「オリーブの樹は呼んでいる」

El olivo」…aka「The Olive Tree」スペイン/ドイツ

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スペイン、バレンシア。20歳のアルマは養鶏場を切り盛りするしっかり者で気の強い女性。ある時、農場経営が苦しい父ルイスがアルマの祖父の大事な樹齢2000年のオリーブの樹を外国の企業に売ってしまう。それ以来祖父は心を閉ざし食事も話すことも拒む日々。幼い頃から祖父が大好きだったアルマはオリーブの樹を取り戻そうと立ち上がる…


アルマにアンナ・カスティーリョ。

アーティチョークに「アサシン クリード/2016」ハビエル・グティエレス。

ラファにペップ・アンブロス。

祖父にマヌエル・クカラ。

ルイスにミゲル・アンヘル・アラドレン.

監督は「大地と自由:出演/1995」「ザ・ウォーター・ウォー/2010」のイシアル・ボジャイン。


祖父が大切にしていたオリーブの樹を取り戻すためスペイン、バレンシアからドイツ、デュッセルドルフへと旅立つアルマ。彼女の連れは叔父のアーティチョークと、男友達のラファ。ラファはアルマに恋をしていて、彼女のためなら何でもする勢い。彼はクビ覚悟で会社のトレーラーを内緒で持ち出して来たのだから。一方で叔父はアルマの計画に渋々付き合うことになる。


シアターで何度か予告編は見ているが、この映画も見るのをスゴく迷った。でもケン・ローチ作品で多くの脚本を書いているポール・ラヴァーティが脚本家ということで、スペイン映画もあまり公開されないので見ることに決めた。しかしどうかな?自然破壊に警鐘を鳴らすテーマは素晴らしいが、ヒロインが嘘をついた上強引で、彼女に引き回される二人の男性が気の毒で“ヒューマンな感動作”は今一つだった。

ラストで、映画のシンボルとなるオリーブの樹は実際には伐採されていないとの説明されたのはナイスだったけど...。


スペインはダントツでオリーブ・オイル生産量世界一の国。

オリーブ・オイルが大好きでほぼ毎日サラダにかけたり野菜を炒めたりして食べている。イタリア産を買っていたけど、最近スペイン産が安く手に入るので良く買う。きっとバレンシア産のオリーブから獲ったオイル食べているんだろうなぁとしみじみ思った。


シネスイッチ銀座にて



by margot2005 | 2017-06-04 20:11 | スペイン | Comments(0)

「マジカル・ガール」

「Magical Girl」2014 スペイン/フランス
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12歳の少女アリシアは白血病で余命いくばくもない。彼女は日本のアニメ“魔法少女ユキコ”の大ファン。ある日、父親のルイスは“ユキコ”のコスチュームを着て踊ることが娘アリシアの夢と知る。しかしそのコスチュームは¥で90万と高額な代物。失業中のルイスに金の用意などできるはずもない。やがて思い余った彼は強盗計画を思いつくが、ふとしたことから思いとどまり、美しい人妻バルバラと出会う...

バルバラに「私が、生きる肌/2011」「フリア よみがえり少女/2012」のバルバラ・レニー。
ルイスにルイス・ベルメホ。
ダミアンにホセ・サクリスタン。
アリシアにルシア・ポリャン。
バルバラの精神科医の夫アルフレドにイスラエル・エレハルデ。
バルバラの友人アダにエルザベット・ジェラベルト。
監督、脚本はカルロス・ベルムト。

なんとも言えない味わいの本作は滑稽でいて残酷。そして後味も悪い。
白血病の少女アリシアと、精神不安定のバルバラがどう結びつくのか?と謎だった。やがてルイスとバルバラが出会いとんでもない展開に発展する。

企みはどこまでも余命いくばくもない白血病の愛する娘のため!追いつめられた父親は決死の行動を起こす!しかしそれは酷過ぎる運命のいたずらにより全てが無と化してしまう。
オープニングに登場するバルバラとダミアン。この二人はエンディングでも登場。二つのシーンはこのドラマの全てを語っているのかも知れない。

バルバラの全身にある無数の傷跡や、バルバラと元教師ダミアンとの関係。バルバラをまるでペットの犬のように扱う精神科医の夫の行動は全くもって理解出来ないし、とどめはルイスに恐喝され金を求めて訪れたある“部屋”で何が起こったのか?一回90万って途方もないチャージだ。それらは全て謎に包まれた闇の世界。
ダークな世界のバルバラと、ピンクのコスチュームを着てダンスするアリシア...二人の対比が強烈で可笑くて怖い。

全く違うんだけど、どこか?変な?ブラック・ユーモアといった趣向で、アルゼンチン/スペイン合作のオムニバス・ドラマ「人生スイッチ/2014」を思い出してしまった。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
by margot2005 | 2016-04-16 00:04 | スペイン | Comments(0)

「カニバル』

「Caníbal」2013 スペイン/ルーマニア/ロシア/フランス
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カルロスに「ボルベール<帰郷>/2008」のアントニオ・デ・ラ・トレ。
アレクサンドラ/ニーナに「七つの慈しみ/2011」のオリンピア・メリンテ。
監督、製作、脚本はマヌエル・マルティン・クエンカ。

有能な仕立て屋のカルロスは真面目で孤独を愛する紳士。しかし一方では美しい女性を見つけ殺害し、切り刻んで肉片を冷蔵庫に保存し、調理して食すという“カニバリズム”愛好家でもあった。東欧からやって来た隣人ニーナに目を付けたカルロスはいつものように山荘で彼女を殺害する。しかしニーナが行方不明になったことを知った姉アレクサンドラがカルロスに救いを求めてくる...

IMDbのジャンルはスリラーで、allcinemaではホラー/ロマンスとなっている。血も飛び散らないし、全く残忍なシーンが登場しないホラー映画なんて初めて観た気がする。ポスターにも“LOVE STORY”とある。

舞台はスペイン、グラナダ。ラスト近くでキリスト教徒たちが聖母マリアの像を担ぎ練り歩く姿が映る。それを窓から眺めるカルロスは罪を悔い改めようとしていたのだろうか?連続殺人は完全犯罪だし...。

ニーナとアレクサンドラは双子姉妹ながら正確が全く違う。派手で強引なニーナに比べ、アレクサンドラはおとなしく誠実な女性。やがて次第にカルロスはアレクサンドラに惹かれて行く。そして愛してしまったと知ったカルロスは、自身の欲求(殺して切り刻む)を満たす事ができず苦悩するのだ。

ラストはどうなるのだろう?とスゴく興味深かった。やはりあの形で神はカルロスに罰をくだしたのだろう。きっと…。

“スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞では作品・監督・主演男優賞を含む8部門にノミネートされ た。”とあるが、その通りカルロス役のアントニオ・デ・ラ・トレが素晴らしい。
イタリア映画祭2012で観た「七つの慈しみ」では少女のイメージだったオリンピア・メリンテが美しい女性に変身している。

ほぼ全シーン寒い季節が舞台。たった一人の仕事部屋や、雪の山荘が静寂かつ平穏で、カルロスが連続殺人鬼であることなど忘れてしまう。背景もとても美しく、やはり本作はラヴ・ストーリーなのだろう。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
by margot2005 | 2014-06-15 00:04 | スペイン | Comments(0)