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「ヒトラーに屈しなかった国王」

Kongens nei…akaThe King's Choice2016 ノルウェー

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194049日のノルウェー、オスロ。宮殿の庭で孫と雪遊びに興じるホーコン7世はナチスドイツが侵攻してきたことを皇太子のオラフ5世から知らされる。やがてノルウェー軍が参戦するが軍事力に乏しいノルウェーの主要都市は次々と陥落して行く。

一方で駐ノルウェー・ドイツ公使ブロイアーはヒトラーの命を受けホーコン7世に降伏を求める。ホーコン7世の兄でデンマーク王のクリスチャンは既にナチスドイツに降伏していた。しかしホーコン7世はブロイアーの要求に抵抗する…


ナチスドイツに降伏を迫られたノルウェー国王ホーコン7世が決断を下すまでの3日間を描いた歴史ドラマで、母親や兄弟とアメリカ合衆国に亡命していたハーラル(ハーラル5世現国王)とホーコン7世が再会を果たすシーンでラストを迎える。その時、幼い頃に別れた国王の可愛い孫は少年に成長していた。


公式サイトに”私は決断する...愛する国民のために。”とあるように国王の心意気が感じられる見応えのある歴史ドラマだった。

鑑賞したのは最終上映の週。で、また驚いたのはシアターがかなり混雑していたこと。前回見た「ルージュの手紙」もそうだったが、このシアターはなぜか?作品の上映期間が短い気がする。


かつてこの国はスウェーデン=ノルウェー連合王国だった。

ノルウェーいえばヴァイキング、フィヨルドと、スーパーの魚売り場に並ぶアトランティックサーモン。ノルウェーサバもよく見かける。

ノルウェーで思い出したのはベント・ハーメル監督。彼の作る映画「ホルテンさんのはじめての冒険/2007」「クリスマスのその夜に/2010」は独特の世界で、ハーメル監督以外のノルウェー映画も風変わりものが多い。一部のノルウェーの人の感性って独特(個性的)なのかも知れない。


主演のイェスパー・クリステンセンは「僕とカミンスキーの旅」の天才画家や「007シリーズ」のMr.ホワイトとは全く別人の顔を見せる稀有な俳優。ノルウェー語、ドイツ語、英語と作品によって異なった言語で話す彼は何ヶ国語話せるのだろう?なんて想像してしまう。本作のノルウェー国王役も似合っている。


ホーコン7世(ノルウェー国王)に「僕とカミンスキーの旅/2015」 のイェスパー・クリステンセン。

オラフ5世(ノルウェー皇太子)に「ファイティング・ダディ 怒りの除雪車/2014」のアンドレス・バースモ・クリスティアンセン。

マッタ(ノルウェー皇太子妃)に「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男/2005」のツヴァ・ノヴォトニー。

ブロイアー(駐ノルウェー・ドイツ公使)に「マーラー 君に捧げるアダージョ/2010」のカール・マルコヴィクス。

アンネリーゼ(ブロイアーの妻)に「ヒトラー暗殺、13分の誤算/2015」のカタリーナ・シュットラー。

ダイアナ(ドイツ公使館秘書)に「ヒトラー ~最期の12日間~/2004」のユリアーネ・ケーラー。

監督は「おやすみなさいを言いたくて/2013」のエリック・ポッペ。


シネスイッチ銀座にて(既に上映終了)



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by margot2005 | 2018-01-27 21:42 | ヨーロッパ | Comments(0)

「僕とカミンスキーの旅」

Ich und Kaminski…akaMe and Kaminski2015 ドイツ/ベルギー

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スイスの山奥で隠遁生活を送る天才画家マヌエル・カミンスキーはマティスの弟子でピカソの友人。60年代のポップ・アート時代にN.Y.盲目の画家として脚光を浴びたが、突如表舞台から姿を消したため、伝説的な人物となっていた。

一方で31歳の自称美術評論家のゼバスティアン・ツェルナーは金と名声欲しさにカミンスキーのセンセーショナルな伝記を書こうとインタビューを申し込む...


ゼバスティアン・ツェルナーに「二ツ星の料理人/2015」ダニエル・ブリュール。

マヌエル・カミンスキーに「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「007/慰めの報酬/2008」「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」「メランコリア/2011」「007 スペクター/2015」イェスパー・クリステンセン。

ミリアム・カミンスキーに「100歳の少年と12通の手紙/2009」「サンローラン/2014」アミラ・カサール。

カール・ルートヴィヒに「ホーリー・モーターズ/2012」ドニ・ラヴァン。

テレーゼ・レッシングに「永遠のこどもたち/2007」「みんなで一緒に暮らしたら/2011」ジェラルディン・チャップリン。

監督、脚本、製作は「グッバイ、レーニン!/2003」のヴォルフガング・ベッカー。


ある日、ゼバスティアンはスイスの山奥にあるカミンスキーの屋敷を訪問する。彼は傲慢な男で、強引にカミンスキーに取り入ろうとするが娘のミリアムに阻止される。しかしめげない男ゼバスティアンは家政婦に賄賂を渡してカミンスキーの屋敷を物色し始める。やがてカミンスキーを連れ出すため、老人がかつて愛したテレーゼに会わせてやると理由をつけ車で旅に出る。


実在の人物ではないカミンスキーが、ピカソやダリそしてアンディ・ウォーホールと交流があったように描いていて面白い。スクリーンに映し出されるThe Beatlesやモハメド・アリたち有名人との60年代の合成写真はほんもののように映る。ゼバスティアンとその恋人が描かれたアンディ・ウォーホールの絵画があったり、ゼバスティアンが盗み出したカミンスキーの自画像、そしてラスト近くで、カミンスキーの姿を絵に描いてダブらせたり...と全て絵画はFakeながらとても美しくて素晴らしかった。

傲慢な31歳の青年と、一筋縄ではいかない85歳の老人のロード・ムービーは何とも奇想天外で、大人の寓話と書いている記事に納得する


007シリーズでミスター・ホワイト役のイェスパー・クリステンセンが特殊メイクで85歳の老人を演じている。ジェラルディン・チャップリンってまだ70過ぎなのに80代の老婆のようにシワだらけ。あれも特殊メイク?車泥棒カール役で数シーンにしか登場しないドニ・ラヴァンの存在感はさすが。ダニエル・ブリュール傲慢な男が似合う似合う。

関東(都内)では恵比寿でしか上映していないのに、奇想天外な映画だからかGWが終わったからか、上映2週目なのにシアターはガラガラだった(ウイークディの夕方の回)。


恵比寿ガーデンシネマにて



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by margot2005 | 2017-05-14 19:40 | ドイツ | Comments(0)