カテゴリ:イタリア( 72 )

「結婚演出家」

Il regista di matrimoni…akaThe Wedding Director2006 イタリア/フランス

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娘が結婚したばかりの映画監督フランコ・エリカはアレッサンドロ・マンゾーニの小説いいなづけを撮ろうとしている。そんなある日、ミステリアスな女性がフランコを訪ねて彼の事務所にやって来る。しかしアポイントメントがないためフランコには会えず去って行く。その後シチリアに行ったフランコは浜辺で新婚カップルの記念映画の撮影に遭遇する。記念映画の撮影監督エンツォはフランコ・エリカの大ファンで、誘われるまま彼の家に滞在することになる。そんな折、パラゴニア荘に住む貴族フェルディナンド・グラヴィーナがやって来る。グラヴィーナはパラゴニア荘を維持するため娘ボーナを金持ちの男と結婚させようとしていた。パラゴニア荘に興味を持ったフランコは館に忍び込む


フランコはグラヴィーナからボーナの結婚記念映画の撮影監督に命じられる。やがてボーナがローマのフランコの事務所にやって来たミステリアスな女性だとわかり、ますますボーナに惹かれていく。


ボーナは金持ちの男と結婚したのだろうか?フランコとボーナの駆け落ちは成功したのだろうか?

見ている者はフランコの夢と現実の境がわからなくなって行ってもどかしい。あれはやはりフランコの妄想だった?


本作はイタリア映画祭2007で上映された時に見ることができなかった一作。イタリア映画祭2018で盛んに宣伝していて一般公開があることを知った。で、今回ようやく見ることができた。

フェデリコ・フェリーニの「8 1/21963」のような映画かな?と思っていたけど、またちょっと違う。しかし「8 1/2」や、ルキノ・ヴィスコンティの「山猫/1963」などへのオマージュは感じられてナイス。


フランコ・エリカに「赤いアモーレ/2004「頭を上げて/2009」「ある愛へと続く旅/2012」のセルジョ・カステリット。

ボーナ・グラヴィーナに「昼下がり、ローマの恋/2011」「海と大陸/2011」「君が望むものはすべて/2017」のドナテッラ・フィノッキアーロ。

フェルディナンド・グラヴィーナに「恋のマノン/1967」「夕なぎ/1972」のサミー・フレイ。

エンツォ・バイオッコに「夜よ、こんにちは/2003」「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」のブルーノ・カリエッロ。

マッダレーナ・バイオッコに「題名のない子守唄/2006」「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009のシモーナ・ノービリ。

監督、脚本は「夜よ、こんにちは/2003「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」「甘き人生/2016」のマルコ・ベロッキオ。


ヒューマントラストシネマ有楽町/Viva!イタリア vol.4にて



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by margot2005 | 2018-06-30 23:01 | イタリア | Comments(0)

「いつだってやめられる 7人の危ない教授たち」

Smetto quando voglio…akaI Can Quit Whenever I Want2014 イタリア

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神経生物学の研究者ピエトロが新しい開発をしたが難しすぎて大学側から理解が得られず研究費を打ち切られてしまう。ポストを失ったピエトロは収入を失い窮地に陥る。追いつめられたピエトロはあることに思いつく。自分が開発したアルゴリズムを利用して違法薬物に未指定の新しいドラッグを作ろうと考える。早速、中華屋で皿洗いのバイトをする元化学者のアルベルトを訪ねる。やがて元数理経済学者で今やポーカー中毒のバルトロメオを始めとして、元考古学者で現在道路工事監督中のアルトゥーロに、ガソリンスタンドで働くマッティアとジョルジョ、そして就活中のアンドレアと、皆過去は才能豊かな研究者ばかり。チーム結成後ドラッグストアで原材料を買い求め薬を作り始める...


本作が長編デビュー作となる監督によると、最高得点で学位を取得したゴミ収集員たちというタイトルの新聞記事を見たのが映画を作る発端だったらしい。学位を持つ優秀なる人間が上手く職を得る事ができず社会の片隅に追いやられている現実があるという。

映画はコメディだが、社会からのけ者扱いされた学者たちが集まれば不可能なことも可能になってしまう。7人はドラッグで大もうけし、一時リッチな気分に酔う。

アルベルトが車の事故を起こさななければドラッグ市場のボス、ムレーナが現れなければと想いは募るが結局悪事は罰せられるのだ。

ドラッグを作るピエトロの同居中の恋人ジュリアが、ドラッグ中毒人間を更正させるカウンセラーというのも笑える。イタリアで大ヒットしたのも納得。ラストがイケてる。


ピエトロにエドアルド・レオ。

ジュリアにヴァレリア・ソラリーノ。

マッティアにヴァレリオ・アプレア。

ジョルジョにロレンツォ・ラヴィア。

アルトゥーロにパオロ・カラブレージ。

バルトロメオにリベロ・デ・リエンツォ。

アルベルトにステファノ・フレージ。

アンドレアにピエトロ・セルモンティ。

ドラッグ市場のボス、ムレーナにネリ・マルコレ。

監督、原案、脚本はシドニー・シビリア。


ヒューマントラストシネマ有楽町/Viva!イタリア vol.4にて上映中(イタリア映画祭2015で鑑賞)



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by margot2005 | 2018-06-30 21:15 | イタリア | Comments(0)

「君の名前で僕を呼んで」

Call Me by Your Name2017 イタリア/フランス/ブラジル/USA

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1983年、北イタリア。17歳のエリオは田舎のヴィラで両親と共に夏のヴァカンスを過ごしている。ある日、大学の美術史教授である父のインターンとして24歳のアメリカ人大学院生オリヴァーがやって来る。初めは自信家のオリヴァーに反発していたエリオだったが、日を追うごとに彼に惹かれて行くのだった…


オスカーの作品賞や主演男優賞にノミネートされ日本でも話題になり上映館もかなり多い。

映画は”初恋の輝き 甘く美しく…”なんて絶賛されている。なぜ絶賛されるのだろうか?私的にはあまりそそられなかった。でも、エリオのラストシーンは素晴らしい!そしてロケされた美しいイタリアの景色は堪能できるし、景色同様アーミー・ハマー&ティモシー・シャラメが美しい。

以前見たブラジル映画「彼の見つめる先に/2014」とても爽やかな青春ラブ・ストーリーだった。最近映画で男性同士のキスシーンを見る機会が多いので違和感を覚えなくなったけれども「彼の見つめる先に」と比較するとこちらは爽やかさが足りない。ルカ・グァダニーノ&ジェームズ・アイヴォリーのせいかも知れない?


17歳の息子がゲイなのにたじろがないどころか認める父親が理解できない。それも80年代なのに…。一方でオリヴァーは父親に知れたら矯正施設に入れられると言っていた。この差はどこから来る?

君の名前で僕を呼んで”は男女間では違和感ありで、男同士だから不自然なく呼び合うことができる。二人が互いの名前で呼び合い戯れる山のシーンが素敵だった。


オリヴァー「ジャコメッティ 最後の肖像/2017」のアーミー・ハマー。

エリオに「インターステラー/2014」のティモシー・シャラメ。

パールマン教授に「シェイプ・オブ・ウォーター/2017」のマイケル・スタールバーグ。

アネラに「僕とカミンスキーの旅/2015」 のアミラ・カサール。

マルシアに「ジェラシー/2013」のエステール・ガレル。

キアラに「愛を綴る女/2016」のヴィクトワール・デュボワ。

監督、製作は「ミラノ、 愛に生きる/2009」「胸騒ぎのシチリア/2015」のルカ・グァダニーノ。

脚本は「日の名残り/1993「上海の伯爵夫人/2005」「最終目的地/2009」のジェームズ・アイヴォリー。


新宿武蔵野館にて



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by margot2005 | 2018-06-02 21:32 | イタリア | Comments(2)

「いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち」

Smetto quando voglio: Masterclass2017 イタリア

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「いつだってやめられる/2014」の続編。

本作は3部作の第2章で、今年イタリアで公開される第3章「Smetto quando voglio: Ad honorem」と一緒に撮影された模様。


合法ドラッグをめぐる大騒動の後、神経生物学者のピエトロは獄中生活を満喫中。一方で女性刑事のパオラ・コレッティは街にはびこる合法ドラッグを絶滅しようと躍起になっている。ある日、ドラッグがやめられないアルベルトが自動車事故を起こし警察に連行される。そこでコレッティはチームを再結成して警察に協力してくれないかとピエトロに持ちかける


犯罪歴の抹消を条件にOKしたピエトロたち7人と、新たに加わった解剖医と弁護士の2人。彼らのミッションは警察が直接介入することが出来ない合法ドラッグの取引を非合法化するために、秘密裏にドラッグを入手して、その成分を分析することだった。


前作では学者のピエトロたちがドラッグストアで原材料を買ってドラッグを作って売りまくる話で、痛快でとても面白かった。本作もチームが再結成して警察に協力するという展開は中々面白い。前作に比べるとスケールがかなり大きくなっていて見せ場がたっぷりある。


ピエトロ役のエドアルド・レオはスタントなしで真夏に列車のアクション・シーンに挑んだそう。あのシーンはイタリア映画では中々見られない。とてもハリウッド的だった。そしてその列車のシーンにちょっと怪しいヴァルテル役でルイジ・ロ・カーショが出演している。


ピエトロにエドアルド・レオ。

マッティアにヴァレリオ・アプレア。

アルベルトにステファノ・フレージ。

アルトゥーロにパオロ・カラブレージ。

バルトロメオにリベロ・デ・リエンツォ。

ジョルジョにロレンツォ・ラヴィア。

アンドレアにピエトロ・セルモンティ。

ジュリアにヴァレリア・ソラリーノ。

パオラ・コレッティにグレタ・スカラーノ。

ヴァルテルにルイジ・ロ・カーショ。

監督、原案、脚本はシドニー・シビリア。


Bunkamura シネマにて上映中(イタリア映画祭2017で鑑賞)



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by margot2005 | 2018-06-02 21:25 | イタリア | Comments(0)

「修道士は沈黙する」

Le confessioni…akaThe Confessions2016 イタリア/フランス

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バルト海に面した高級ホテルでG8の財務相会議が開かれようとしている。会議前夜、国際通貨基金の専務理事ダニエル・ロシェは、各国の財務相に加えて、世界的なポップスター、有名な絵本作家クレール・セス、そしてイタリア人修道士ロベルト・サルスを招いて自らの誕生日を祝う夕食会を催す。夕食後、サルスはロシェに呼び出され懺悔をしたいと告げられる。やがてサルスがロシェの懺悔を聞いて部屋に戻った翌朝、頭からビニールをかぶった姿で死んでいるロシェが発見される


他殺か?自殺か?警察の極秘操作が始まる。案の定、最後に会った人物としてサルスは一番に疑いをかけられるが戒律に従って沈黙を守り通すのだった。

G8の財務相会議では発展途上国の経済に影響を与えかねない重大な決定が下されようとしていた上、各国の財務相の間では政治的な駆け引きが始まろうとしていた。そんな中、サルスは自らの思いを語り始める。


今日本では財務省が大変なことになっているけど、このドラマに登場する各国の大臣たちの行動が怪しくて笑える。

修道士ロベルト・サルスが元数学者だったという件が面白い。そして疑われているサルスにこっそり情報を提供するクレールがニクい。

ラスト、ドイツ経財相の獰猛な犬が飼い主に歯向かった後、修道士サルスについて行く姿が微笑ましくて素敵だった。

トニ・セルヴィッロ最高!


本作は「告解」というタイトルでイタリア映画祭2017で公開された。その時見たかったが配給が付いていたので見送った。

映画は2007年に実際にG8会議が開かれた、バルト海沿岸のドイツのリゾート地ハイリゲンダムで撮影された。そのホテルは当然のことながらすごくゴージャス。


トニ・セルヴィッロ主演で、監督は「そして、デブノーの森へ」「ローマに消えた男」のロベルト・アンドー。おまけにダニエル・オートゥイユ、モーリッツ・ブライブトロイ、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、コニー・ニールセン、マリ=ジョゼ・クローズetc.と素晴らしくInternationalな俳優陣。日本の大臣役で伊川東吾も出演している。


大好きなドイツ人俳優モーリッツがサルスとイタリア語で話している。彼は英語とフランス語も堪能で、ドイツ人て多言語OKな人多いなと感心していたら、デンマーク人のコニー・ニールセンは8ヶ国語堪能だそう。北欧の人が一番多言語OKのように思える。


ロベルト・サルスに「グレート・ビューティー/追憶のローマ/2013」「自由に乾杯!/ローマに消えた男/2013」のトニ・セルヴィッロ。

ダニエル・ロシェに「世界にひとつの金メダル/2013」「殺意は薔薇の香り/2013」のダニエル・オートゥイユ。

クレール・セスに「ある愛の風景/2004」のコニー・ニールセン。

マルク・クラインに「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「消えた声が、その名を呼ぶ/2014」「ドッペルゲンガー 凍てつく分身/2014」のモーリッツ・ブライブトロイ。

イタリアの大臣「暗黒街/2015」のピエルフランチェスコ・ファヴィーノ。

カナダの大臣「誰のせいでもない/2015」のマリ=ジョゼ・クローズ。

ドイツの大臣「イングロリアス・バスターズ/2009」「ラストミッション/2014」のリヒャルト・サメル。

ロシアの大臣「オーケストラ!/2009」のアレクセイ・グシュコフ。

日本の大臣に伊川東吾。

フランスの大臣「ふたりの5つの分かれ路/2004」「パリ3区の遺産相続人/2014」のステファーヌ・フレス。

アメリカの大臣にジョン・キーオ。

イギリスの大臣にアンディ・デ・ラ・トゥアー。          

ロシェの友人キスに「フランス組曲/2014」「5時から7時の恋人カンケイ/2014」のランベール・ウィルソン。

監督は「そして、デブノーの森へ/2004」「自由に乾杯!/ローマに消えた男/2013」のロベルト・アンドー。


Bunkamura ル・シネマにて



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by margot2005 | 2018-04-18 22:47 | イタリア | Comments(0)

「はじまりの街」

La vita possibile2016 イタリア/フランス

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アンナに「私と彼女/2015」マルゲリータ・ブイ。

カルラに「あなたたちのために/2015」ヴァレリア・ゴリノ。

ヴァレリオにアンドレア・ピットリーノ。

ラリッサにカテリーナ・シュルハ。

マチューに「情痴アヴァンチュール/2005」「スウィッチ/2011」ブリュノ・トデスキーニ。

監督、脚本は「われらの子供たち/2014」イヴァーノ・デ・マッテオ。


ローマで一人息子ヴァレリオと暮らすアンナは夫の暴力に耐えきれず家を飛び出す。そして親友のカルラを頼りトリノに向かうのだった…


カルラはシングルの売れない女優で、叔母が残した小さな家に住んでいる。アンナとヴァレリオは暖かく迎えてくれたカルラの家にしばし居候することになる。やがてアンナは仕事を探し始めるが、ヴァレリオは知らない土地で孤独に苛まれて行く。ローマには友人がいたが、トリノにはいない。“自分の部屋もないなんて耐えられない!”と怒りを爆発させるヴァレリオが可哀想でならなかった。彼は思春期真っただ中。この頃の男の子ってかなり難しい時期。その時期に父親が母親に暴力を振るう所を目の当たりにした上、知らない土地に連れて来られたのだから精神的にとても辛かったに違いない。


ドラマはアンナの息子ヴァレリオを中心に描かれ、彼が偶然出会った娼婦ラリッサに恋をしたり、カルラのアパートの下の階に店を構えるマチューとの交流を挟みながら進んで行く。

原題は“人生は可能”という意味。邦題の「はじまりの街」もラストの展開にマッチしていて素敵だ。


舞台となったトリノの街が美しい。イタリアってどこの街も絵になる様子。

ラリッサを演じるカテリーナ・シュルハはベラルーシ生まれのチャーミングな女性。

テーマ曲となるシャーリー・バッシーの名曲"This Is My Life"がヒロインにぴったり。


少々期待して見に行ったけど...残念ながらそれほどでもなかったかな?と思ったけど、ヴァレリオ役のアンドレア・ピットリーノの青い瞳が吸い込まれそうに美しいし、ハンサム・ボーイの彼が頑張っているので許してしまった。

上映館の岩波ホールは中高年が多いシアターで、本作を見た時もそうだった。

何はともあれシアターは思ったより入っていて、いつものことながらイタリア映画をもっと公開して欲しいなと切に願った。


岩波ホールにて



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by margot2005 | 2017-11-13 20:43 | イタリア | Comments(0)

「歓びのトスカーナ」

La pazza gioia…akaLike Crazy2016 イタリア/フランス

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イタリア、トスカーナ州にある診療施設ヴィラ・ビオンディでは、心に問題を抱えた女性たちが社会復帰のために治療を受け、寝食を共にしている。ベアトリーチェは極度の虚言癖を持つ自称、伯爵夫人で、施設では女王のように振る舞いつつ常にハイテンションで喋りまくっている。ある日、タトゥだらけで極端に痩せたドナテッラがやって来る。ドナテッラに目を付けたベアトリーチェは彼女に付きまとい世話を焼く内、最愛の息子と引き離されていたことを知る…


ベアトリーチェに「人間の値打ち/2013」ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。

ドナテッラに「ハートの問題/2009」ミカエラ・ラマツォッティ。

ドクター・ザッパにヴァレンティーナ・カルネルッティ。

ドクター・ロレンツィーニに「孤独な天使たち/2012」トンマーゾ・ラーニョ。

監督は「ナポレオンの愛人/2006」「人間の値打ち/2013」パオロ・ヴィルズィ。


おしゃべりな中年女と自分の殻に閉じこもる若い女。対照的な二人が施設を脱走しつかの間の自由を謳歌するロード・ムービー。

何はともあれ虚言癖のある自称、伯爵夫人ベアトリーチェの行動が破天荒!車を盗んだかと思えば、超高級レストランで”わたしは伯爵夫人だけど今は持ち合わせがないの。”と言いつつ逃げ出して無銭飲食。押し掛けた銀行でも”わたしは伯爵夫人だけどお金を用立ててくれる!”なんて宣う。銀行が用立てるなんてあり得ない!のに…。


離婚、子供を連れての自殺未遂と別れ。心に傷を抱える女性たちは立ち直れるのだろうか?

イタリア映画祭2017で上映された時見るかどうか迷ったが配給がついていたので見送った。映画祭ではチケット完売。今回の上映ではかなり期待して見に行ったが、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキが喋りまくり少々うるさかったのは否めない。イタリア旅行で何度も感じたようにイタリア語って耳にうるさい言語かも?

でもヴァレリア・ブルーニ・テデスキとミカエラ・ラマツォッティの成りきりぶりはさすが!

テーマは全く違うがアメリカ映画「テルマ&ルーズ」を思い出す。


シネスイッチ銀座にて


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by margot2005 | 2017-07-19 21:59 | イタリア | Comments(0)

「甘き人生」

Fai bei sogni…akaSweet Dreams2016 イタリア/フランス

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母を失った男の魂の喪失と再生の物語。


マッシモに「おとなの事情/2016」ヴァレリオ・マスタンドレア。

マッシモ(幼少期)にニコロ・カブラス。

マッシモ(青春期)にダリオ・ダル・ペーロ。

エリーザに「シークレット・オブ・モンスター/2015」ベレニス・ベジョ。

マッシモの父にグイド・カプリーノ。

マッシモの母にバルバラ・ロンキ。

マッシモ(青春期)の友人エンリコにディラン・フェッラリオ。

エンリコの母に「ヴィオレット-ある作家の肖像-/2013」エマニュエル・ドゥヴォス。

大富豪アトスに「人間の値打ち/2013」ファブリツィオ・ジフーニ。

監督は「母の微笑/2002」「夜よこんにちは/2003「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」「眠れる美女/2012のマルコ・ベロッキオ。


トリノに住む9歳のマッシモは地元のサッカーチーム、トリノの大ファン。ある夜、大好きな母がお休みのキスをした後、帰らぬ人となる。やがて父親に連れられて教会へ行き、神父から母の死を告げられるがマッシモは彼女の死を受け入れることができない。そして母の死因を知らないまま大人に成長する。


母の死はマッシモの人生にずっと影を落とし続けていた。ある時、マッシモは呼吸が苦しくなって病院で診察を受け、担当した女性医師のエリーザに惹かれてしまう。母は心筋梗塞で亡くなったとエリーザに告げるが、彼女の返答から母の死因に疑問を抱くようになる。

終盤で母の死因が明かされる。逝かせてあげなさい。というエリーザの言葉が胸に染みる。


原作はトリノ生まれのジャーナリスト、マッシモ・グラメッリーニの書いたベストセラー小説。

ドラマは60年代から90年代にかけて描かれる。

ジャーナリストであるマッシモが政治記者時代に取材した政界の構造汚職と検察による汚職捜査や、サラエヴォで取材したボスニア・ヘルツェゴビナの紛争などが描かれることでマッシモの新聞記者としての経歴をたどることができる。そしてスクリーンにサッカーの試合中継がたびたび流れるのはマッシモが一時期スポーツ記者だったから...60年代に流行ったMusic&ツイストが懐かしい。

ある時、母を愛せないと悩む中年男の人生相談投稿に答えるマッシモ。彼は母を亡くした男で、自身の経験を綴った投稿が大評判を呼ぶエピソードはとっても素敵だった。


大人のマッシモを演じるヴァレリオ・マスタンドレアがスゴく良かった。彼のこのようなキャラは初めて見たかも知れない。

出番は少ないながらフランス人女優エマニュエル・ドゥヴォスの存在感は圧倒的。

マッシモに癒しを与えるエリーザ役のベレニス・ベジョも良かったな。


イタリア映画祭2017で鑑賞/有楽町スバル座、ユーロスペースにて上映中



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by margot2005 | 2017-07-17 18:56 | イタリア | Comments(0)

「ローマ法王になる日まで」

「Chiamatemi Francesco - Il Papa della gente」…aka「Call Me Francesco」2015 イタリア

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1936年にアルゼンチン、ブエノスアイレスでイタリア移民の子として生まれたホルヘ・ベルゴリオが2013年3月に第266代ローマ法王に就任し、フランチェスコと名乗るまでを描いたヒューマン・ドラマ。


ホルヘ・ベルゴリオ(1961-2005)に「モーターサイクル・ダイアリーズ/2003」のロドリゴ・デ・ラ・セルナ。

ホルヘ・ベルゴリオ(2005-2013)に「グロリアの青春/2013」のセルヒオ・エルナンデス。

エステル・バッレストリーノに「モーターサイクル・ダイアリーズ」「今夜、列車は走る/2004」のメルセデス・モラーン。

オリベイラ判事にムリエル・サンタ・アナ。

監督、脚本は「我らの生活/2010」のダニエーレ・ルケッティ。


20133月のローマ。コンクラーベのためヴァティカンを訪れたホルヘ・ベルゴリオ枢機卿は運命の日を前に波乱に飛んだ自らの半生を振り返る。


1958年イエズス会に入信したベルゴリオが宣教師として日本へ行くことを熱望するエピソードが語られる。しかし日本へ行くことは叶わなかった。

70年代にアルゼンチン管区長を務め、80年代の終わりにブエノスアイレス大司教、そして2001年に枢機卿に選ばれている。

ベルゴリオがアルゼンチン管区長を務めていた時期はアルゼンチンの軍事独裁政権真っただ中。軍の圧力から教会と神学校を守るため奔走し、又仲間が虐殺された悲惨な過去も体験している。

エステル・バッレストリーノを始めとした反体制派の捕虜が飛行機から突き落とされる光景は衝撃的だった。


常に弱い立場の民衆に手を差し伸べ、勇気ある行動を取るベルゴリオは法王になるべき器を持っていた人物なんだと改めて思った。

ドイツに留学していた時に教会で会った女性に教えられた”結び目を解くマリア”の教えに助けられたエピソードが素敵。

ベルゴリオ役のロドリゴ・デ・ラ・セルナが熱演!


ローマ法王の住むサン・ピエトロ寺院へは観光で二度訪れたことがある。ドラマの中でベルゴリオ枢機卿が屋上に洗濯物を干すシーンがある。サン・ピエトロ広場からは見えないところに上手く干していると想像すると微笑ましくなる。


新宿シネマカリテにて


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by margot2005 | 2017-06-22 23:18 | イタリア | Comments(0)

「日々と雲行き」

Giorni e nuvole…akaDays and Clouds2007 イタリア/スイス/フランス

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一人娘のアリーチェが成人して家を出て以来、ミケーレとエルサは広々とした家で何不自由なく暮らしている。ある日、修復家のエルサが大学を優秀な成績で卒業し、盛大なるパーティが開かれる。幸せな夜を過ごしたエルサが朝目覚めるとミケーレがとんでもない話を始めるのだった...


エルサに「私と彼女/2015」マルゲリータ・ブイ。

ミケーレに「ハートの問題/2009」「ローマでアモーレ/2012」アントニオ・アルバネーゼ。

アリーチェに「ハングリー・ハーツ/2014」「おとなの事情/2016」アルバ・ロルヴァケル。

ヴィートに「幸せの椅子/2013」「おとなの事情/2016」ジュゼッペ・バッティストン。

ナディアに「恋するローマ 元カレ/元カノ/2009」「カプチーノはお熱いうちに/2014」カルラ・シニョーリス。

リキに「それもこれもユダのせい/2009」ファビオ・トロイアーノ。

サルヴィアーティにパオロ・サッサネッリ。

ミケーレの父にアルナルド・ニンキ。

監督は「司令官とコウノトリ/2012」シルヴィオ・ソルディーニ。


ミケーレは会社を乗っとられて失職したのだ。エルサの卒業記念にカンボジア旅行を計画していた二人。しかしカンボジアどころか家を売らねばならないくらい経済状態は悪化していた。


映画の舞台はリグリア海(地中海の一部)に面した港湾都市ジェノヴァ。

ミケーレの失業にエルサは茫然自失。広々とした家で優雅に暮らす生活に終止符をうつ時が来たのだ。旅好きの夫婦には思い出の品がいっぱい。次に住む家に全て収まるのだろうか?そして友人のナディアに現状を話せなくて電話にでることも出来ない。そんなエルサは生活のため、カタログ販売のコールセンターでアルバイトを始める。

一方で会社を経営していたミケーレはプライドを捨てられずシュウカツに難航。新しい住まいで内装工事をする知人のヴィートを手伝ううち、シュウカツそっちのけで作業にどっぷりハマってしまう。


ミケーレにうんざりしているエルサは時給の良い新しい仕事に就く。そしてボスのサルヴィアーティとトキメキの時間を共にしたりして

エルサと大げんかしたミケーレは娘のアリーチェの家に転がり込む。彼女と一緒にレストランを経営するボーイフレンドのリキに親切にされ温かい気持ちになるミケーレ。

自分のことで精一杯なのに施設にいる痴呆症の父が気がかりでならない優しい息子ミケーレ。

これらのエピソードはとても良かった。


イタリアらしくヒロインはフレスコ画の修復家。

エルサが情熱を注いだ修復が終了し、そこにはマリアに受胎を告げにきた大天使ガブリエルの姿があった。天井画を見上げるエルサの元に現れたミケーレ。二人は互いがいないと生きて行けないことを知る。なんとも素敵なエンディングだった。


映画だからあの展開になったと思う。現実的に考えると離婚という形を取る夫婦が多いに決まっている。でもイタリアの男って妻に対して意外にも強気??

イタリア映画祭2008で上映された時見たかった一本ながら見れなくてやっと公開され見ることができた。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて(Viva!イタリア Vol.3で期間、時間限定で公開中)



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by margot2005 | 2017-06-13 23:06 | イタリア | Comments(0)