カテゴリ:スペイン( 79 )

「リグレッション」

Regression2015 スペイン/カナダ/USA

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1990年、アメリカ、ミネソタ州。ある日、刑事のブルース・ケナーは17歳の娘アンジェラを虐待した疑いで父親のジョン・グレイを取り調べる。訴えられた父親は虐待の記憶がないにも関わらず罪を認めてしまう。不審に思ったケナーは著名な心理学者ケネス・レインズに協力を依頼する


事件の真実を追う刑事ケナー。そしてその事件はこの小さな田舎町に秘められた恐るべき巨大な闇だったことが次第にわかってくる。

関わった人々に”記憶を遡る退行療法”を試みる心理学者レインズ。やがてそれにより次第に真実が明らかになって行く。

実際に起きている事なのかケナーの夢なのか良くわからない描写もあり、見ていて謎は深まるばかりだった。

宗教やオカルト論争に耳を傾けない頑固な心理学者ケネス・レインズを連れてきたのは間違いだった??

母親の墓の前でキスしたことをバラすわよ!と宣った17歳のアンジェラが恐ろしい。ラストは少々えっつ!なぜに?だったけど


本作は単なるホラー・サスペンスではなく、悪魔崇拝者によるカルト宗団のメンバーが儀式/生贄を執り行う不思議な世界を描いている。おまけに実話を基にしているらしい。日本人にとって非日常な宗教色が極めて濃い映画で、よくDVDスルーにならなかったなと?思ったけど、監督と出演俳優のせいかも知れない。


撮影当時20代半ばのエマが17歳の役を演じているが意外にOK40代まっただ中のイーサン・ホークは渋さが増して若い頃より素敵だ。

本作を見ることにしたのは監督がアレハンドロ・アメナーバルということと、上映館が新宿武蔵野館だったから。エマ・ワトソンはどうも好きじゃないけど...。イーサン・ホークはまぁ好きな俳優の部類かな?そしてデヴィッド・シューリスはお気に入りに入る英国人俳優。

アメナーバル映画が一般公開されたのは「アレクサンドリア/2009」以来。レイチェル・ワイズ主演のそれは珍しく歴史もので見ごたえがあった。「オープン・ユア・アイズ/1997」と「海を飛ぶ夢/2004」がお気に入り。


ブルース・ケナー刑事に「6才のボクが、大人になるまで/2014」「マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ/2015」のイーサン・ホーク。

アンジェラ・グレイに「コロニア/2015」「美女と野獣/2017」のエマ・ワトソン。

ケネス・レインズに「レジェンド 狂気の美学/2015」のデヴィッド・シューリス。

ジョン・グレイに「裏切りのサーカス/2011」「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」のダーヴィッド・デンシック。

ローズ・グレイに「ウィンターズ・ボーン/2010」のデイル・ディッキー。

ロイ・グレイにデヴォン・ボスティック。

牧師にロテール・ブリュトー。

ジョージ・ネスビット刑事にアーロン・アシュモア。

クリーヴランドに「オーロラの彼方へ/2000」のピーター・マクニール。

監督、脚本、製作は「バニラ・スカイ/2001」「アザーズ/2001」のアレハンドロ・アメナーバル。


新宿武蔵野館にて


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by margot2005 | 2018-09-28 22:42 | スペイン | Comments(0)

「悲しみに、こんにちは」

Estiu 1993…akaSummer 19932017 スペイン

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バルセロナに暮らす6歳の少女フリダは母親を病気で亡くし叔父夫婦の住むカタルーニャに身を寄せることになる。慣れない叔父一家との暮らしに加え、都会っ子の彼女は自給自足の田舎暮らしになかなか馴染めず不安と戸惑いを募らせていく


オープニングは荷物がダンボールに詰められるのを見つめるフリダから始まるやがて夜空に打ち上げられる美しい花火のシーンに変わり、その後フリダは車に乗り込みバルセロナの街を後にする。


6歳の子供が親を亡くし親戚に引き取られる。畑に植えられたレタスとキャベツの区別もつかない都会っ子のフリダは田舎暮らしがイヤでたまらなかったに違いない。幼いいとこのアナに対して少し意地悪なことをしてしまったりするのはフリダが溜まったストレスを発散しているように思える。

そして何はともあれ夫の姉の子供を引き取り愛情を持って育てるマルガの優しさに心うたれる。

1993年の夏」が「悲しみに、こんにちは」となった邦題。どこかで聞いた邦題だが微妙に違う。この邦題はラストシーンに象徴される。


子供が主人公の映画は苦手なのだけど、シアターで予告を見、各国の映画祭でも評判になった本作にとても興味を持った。そして見てよかったと思った映画だった。

ヒロイン、フリダを演じるライア・アルティガスの悲しくて辛い表情が素晴らしい。エステバとマルガ夫婦を演じる二人も素晴らしかった。


フリダにライア・アルティガス。

アナにパウラ・ロブレス。

エステバにダビド・ベルダゲル。

マルガにブルーナ・クシ。

監督、脚本はカルラ・シモン。


ユーロスペースにて



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by margot2005 | 2018-08-18 21:27 | スペイン | Comments(0)

「ロープ 戦場の生命線」

A Perfect Day2015 スペイン

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1995年、停戦直後のバルカン半島。ある日、ある村で井戸の中に死体が浮いているのが発見される。国際援助組織国境なき水と衛生管理団のマンブルゥは死体の引き上げを試みるが重さに耐えかねたロープが切れてしまう。やがて大切な水が汚染されて困っている村人たちの前に、水を高値で売る犯罪組織のトラックが現れる


オープニングにバルカン半島のどこか…”の案内が出る。ロケーションはスペイン。

井戸の中に死体を投げ込んだのは犯罪組織の仕業で、マンブルゥたちがロープを探しに地雷の埋まる危険地帯を右往左往する1日を描いたブラックコメディ。

国際援助組織国境なき水と衛生管理団と称する彼らがマジでオカシイ。ラストで現タイトル「A Perfect Day」が語られる。彼らにとってその日はまさにA Perfect Day」だった。


国際援助組織のメンバーは、実際にプエルトリコ、フランス、ウクライナ、スペイン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、そしてアメリカ合衆国出身とスーパーinternationalな出演者たち。

ベニチオ・デル・トロはお気に入り俳優の一人。そしてティム・ロビンスが懐かしい!「いとしい人/2007」シアターで見てるんだけどティム・ロビンスが彼自身で出演しているシーンの記憶が飛んでいる。数々のフランス映画に出演するセルジ・ロペスの出番がもう少しあれば良かったのだけど


エンディングに、ピート・シーガーが作り、60年代に世界中で大ヒットした反戦歌”花はどこへ行った/Where Have All The Flowers Gone?”が流れ、改めてその美しくも悲しい歌詞に圧倒される。

カンヌ国際映画祭の公式上映では、スタンディングオベーションが10分間続いて絶賛されたそう。そして世界中で大ヒットした傑作とのこと。

戦争映画をユーモアたっぷりで描いた本作は確かに傑作。


マンブルゥに「エスコバル 楽園の掟/2014」「ボーダーライン/2015」のベニチオ・デル・トロ。

ビーに「あなたになら言える秘密のこと/2005」「ショーシャンクの空に/1994」のティム・ロビンス。

ソフィーに「ラルゴ・ウィンチ/2008」「ザ・ダンサー/2016」のメラニー・ティエリー。

カティヤに「ある天文学者の恋文/2016」のオルガ・キュリレンコ。

ダミールにフェジャ・ストゥカン。

ゴヨに「タンゴ・リブレ 君を想う/2012」のセルジ・ロペス。

監督、脚本、製作は「カット!/1996」のフェルナンド・レオン・デ・アラノア。


新宿武蔵野館にて


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by margot2005 | 2018-03-07 21:32 | スペイン | Comments(2)

「THE PROMISE/君への誓い」

The Promise2016 スペイン/USA

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1914年、オスマン帝国。アルメニア人の青年ミカエルは、医師を目指して首都コンスタンチノープルの医科大学に入学する。彼はそこで下宿先の娘の家庭教師で同じアルメニア人の女性アナと出会い心惹かれる


ミカエルがコンスタンチノープルで出会ったアナはフランスで教育を受けたアルメニア人。ミカエルには故郷にフィアンセ、マラルが、そしてアナにはアメリカ人記者の恋人クリス・マイヤーズがいた。


イタリア映画祭2007で、オスマン帝国によるアルメニア人迫害の映画「ひばり農園/2007」鑑賞し、女性をレイプするシーンなど強烈でかなりの衝撃を受けた。本作にはそういったシーンは登場しないし、惹かれ合うカップルのロマンスも絡めて描かれていて「ひばり農園」とは違った視線で良かったと思う。ラストでトルコはこれら迫害を認めていないという説明があった。ひばり農園」でも同様の説明があったのを思い出す。


コンスタンチノープルの医科大学で会ったオスマン帝国のエムレと、アルメニア人ミカエルの友情。アナを愛したクリスとミカエルのラストでの歩み寄りなど男の友情って美しいなと少々感動。

大ラスはフランス海軍に助けられ米国に渡ったミカエル。米国で成功したアルメニア人ミカエルが誇らしげだった。

実際に起きたことを元にドラマは作られているが、ミカエル、アナ、クリスは実在の人物ではない。


ミカエルに「アメリカン・ドリーマー 理想の代償/2014」「エクス・マキナ/2015」のオスカー・アイザック。

アナに「ハイドリヒを撃て!「ナチの野獣」暗殺作戦/2016」のシャルロット・ル・ボン。

クリス・マイヤーズに「聖杯たちの騎士/2015」のクリスチャン・ベール。

神父に「バッド・エデュケーション/2004」のダニエル・ヒメネス・カチョ。

マルタに「マリア/2006」ショーレ・アグダシュルー。

スティーヴンに「96時間/リベンジ/2012」のラデ・シェルベッジア。

マラルに「エヴァの告白/2013」のアンジェラ・サラフィアン。 

エムレに「オリエント急行殺人事件/2017」のマーワン・ケンザリ。 

メスロブに「グリーン・ゾーン/2010」のイガル・ノール。 

フランス海軍フルネ提督に「しあわせはどこにある/2014」「プロヴァンスの休日/2014」のジャン・レノ。

米国大使ヘンリー・モーゲンソーに「アーティスト/2011」のジェームズ・クロムウェル。

監督、脚本は「ホテル・ルワンダ/2004「帰らない日々/2007」のテリー・ジョージ。


丸の内TOEIにて



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by margot2005 | 2018-02-19 21:42 | スペイン | Comments(0)

「しあわせな人生の選択」

Truman2015 スペイン/アルゼンチン

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スペイン、マドリッド。舞台俳優のフリアンは妻と別れ今は愛犬のトルーマンと暮らしている。そして一人息子はオランダで大学生活を送っている。そんなフリアンは末期がん患者で、治らない病気にうんざりしていた。そろそろ身辺整理を初めようと思っていた矢先カナダから親友のトマスが訪ねて来る…


フリアンに「瞳の奥の秘密/2009」「人生スイッチ/2014」リカルド・ダリン。

トマスに「トーク・トゥ・ハー/2002」「バッド・エデュケーション/2004「アラトリステ/2006」のハビエル・カマラ。

パウラに「ブエノスアイレスの夜/2001」のドロレス・フォンシ。

監督、脚本はセスク・ガイ。


フリアンとトマスが共に過ごす4日間の物語。主人公は末期がん患者ながら決して暗くならず、むしろユーモアを交えて描いているので、見ている者も暗くはならない。

“スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞で作品賞を含む最多5部門を獲得した感動のヒューマン・ドラマ。”と言うことらしいが、感動するには至らなかったかな?でも二人の俳優は素晴らしかった。


フリアンはトマスの突然の訪問に困惑気味。どうやら従姉妹のパウラが知らせたらしい。トマスとパウラは中が良かったから..。

日々フリアンはトルーマンの里親探しに躍起になっている。しかしフリアンが望む里親は中々見つからない。


再び会うことは叶わない末期ガンに冒された親友と会うって半端じゃないほど辛いと思う。フリアンに振り回されるトマスがちょっと気の毒だったけど、トマスは本当に良い人なんだと感心した。

トマスとパウラのいきなりのベッドインには仰天!あのシーンは必要だった?

原タイトル“Truman”はフリアンの愛犬の名前。ラストはやはり想像どうり。


マドリッドからアムステルダムまで飛行機で2時間35分。新幹線のぞみで東京~新神戸くらい。よその国に日帰りランチに行けるヨーロッパ人が羨まし過ぎる。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて


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by margot2005 | 2017-07-17 19:05 | スペイン | Comments(0)

「オリーブの樹は呼んでいる」

El olivo」…aka「The Olive Tree」スペイン/ドイツ

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スペイン、バレンシア。20歳のアルマは養鶏場を切り盛りするしっかり者で気の強い女性。ある時、農場経営が苦しい父ルイスがアルマの祖父の大事な樹齢2000年のオリーブの樹を外国の企業に売ってしまう。それ以来祖父は心を閉ざし食事も話すことも拒む日々。幼い頃から祖父が大好きだったアルマはオリーブの樹を取り戻そうと立ち上がる…


アルマにアンナ・カスティーリョ。

アーティチョークに「アサシン クリード/2016」ハビエル・グティエレス。

ラファにペップ・アンブロス。

祖父にマヌエル・クカラ。

ルイスにミゲル・アンヘル・アラドレン.

監督は「大地と自由:出演/1995」「ザ・ウォーター・ウォー/2010」のイシアル・ボジャイン。


祖父が大切にしていたオリーブの樹を取り戻すためスペイン、バレンシアからドイツ、デュッセルドルフへと旅立つアルマ。彼女の連れは叔父のアーティチョークと、男友達のラファ。ラファはアルマに恋をしていて、彼女のためなら何でもする勢い。彼はクビ覚悟で会社のトレーラーを内緒で持ち出して来たのだから。一方で叔父はアルマの計画に渋々付き合うことになる。


シアターで何度か予告編は見ているが、この映画も見るのをスゴく迷った。でもケン・ローチ作品で多くの脚本を書いているポール・ラヴァーティが脚本家ということで、スペイン映画もあまり公開されないので見ることに決めた。しかしどうかな?自然破壊に警鐘を鳴らすテーマは素晴らしいが、ヒロインが嘘をついた上強引で、彼女に引き回される二人の男性が気の毒で“ヒューマンな感動作”は今一つだった。

ラストで、映画のシンボルとなるオリーブの樹は実際には伐採されていないとの説明されたのはナイスだったけど...。


スペインはダントツでオリーブ・オイル生産量世界一の国。

オリーブ・オイルが大好きでほぼ毎日サラダにかけたり野菜を炒めたりして食べている。イタリア産を買っていたけど、最近スペイン産が安く手に入るので良く買う。きっとバレンシア産のオリーブから獲ったオイル食べているんだろうなぁとしみじみ思った。


シネスイッチ銀座にて



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by margot2005 | 2017-06-04 20:11 | スペイン | Comments(0)

「マジカル・ガール」

「Magical Girl」2014 スペイン/フランス
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12歳の少女アリシアは白血病で余命いくばくもない。彼女は日本のアニメ“魔法少女ユキコ”の大ファン。ある日、父親のルイスは“ユキコ”のコスチュームを着て踊ることが娘アリシアの夢と知る。しかしそのコスチュームは¥で90万と高額な代物。失業中のルイスに金の用意などできるはずもない。やがて思い余った彼は強盗計画を思いつくが、ふとしたことから思いとどまり、美しい人妻バルバラと出会う...

バルバラに「私が、生きる肌/2011」「フリア よみがえり少女/2012」のバルバラ・レニー。
ルイスにルイス・ベルメホ。
ダミアンにホセ・サクリスタン。
アリシアにルシア・ポリャン。
バルバラの精神科医の夫アルフレドにイスラエル・エレハルデ。
バルバラの友人アダにエルザベット・ジェラベルト。
監督、脚本はカルロス・ベルムト。

なんとも言えない味わいの本作は滑稽でいて残酷。そして後味も悪い。
白血病の少女アリシアと、精神不安定のバルバラがどう結びつくのか?と謎だった。やがてルイスとバルバラが出会いとんでもない展開に発展する。

企みはどこまでも余命いくばくもない白血病の愛する娘のため!追いつめられた父親は決死の行動を起こす!しかしそれは酷過ぎる運命のいたずらにより全てが無と化してしまう。
オープニングに登場するバルバラとダミアン。この二人はエンディングでも登場。二つのシーンはこのドラマの全てを語っているのかも知れない。

バルバラの全身にある無数の傷跡や、バルバラと元教師ダミアンとの関係。バルバラをまるでペットの犬のように扱う精神科医の夫の行動は全くもって理解出来ないし、とどめはルイスに恐喝され金を求めて訪れたある“部屋”で何が起こったのか?一回90万って途方もないチャージだ。それらは全て謎に包まれた闇の世界。
ダークな世界のバルバラと、ピンクのコスチュームを着てダンスするアリシア...二人の対比が強烈で可笑くて怖い。

全く違うんだけど、どこか?変な?ブラック・ユーモアといった趣向で、アルゼンチン/スペイン合作のオムニバス・ドラマ「人生スイッチ/2014」を思い出してしまった。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2016-04-16 00:04 | スペイン | Comments(0)

「複製された男」

「Enemy」2013 カナダ/スペイン
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アダム/アンソニーに「プルーフ・オブ・マイ・ライフ/2005」「ゾディアック/2006」「マイ・ブラザー/2009」のジェイク・ギレンホール。
メアリーに「PARIS(パリ)/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」「オーケストラ/2009」「黄色い星の子供たち/2010」「人生はビギナーズ/2010」のメラニー・ロラン。
ヘレンに「ドリーム・ハウス/2011」「危険なメソッド/2011」のサラ・ガドン。
アダムの母キャロラインに「最高の人生をあなたと/2011」「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~/2011」のイザベル・ロッセリーニ。
監督は「灼熱の魂/2010」「プリズナーズ/2013」のドゥニ・ヴィルヌーヴ。
原作はジョゼ・サラマーゴの「複製された男」。

大学の歴史講師のアダムは、ある日同僚から勧められた映画をDVDで見ている時自分とそっくりの俳優を見つけ驚愕する。やがて映画の中に登場する俳優が気になり彼のことを執拗に調べ始め、アンソニーという名前と彼の住むアパートを見つけだす...。

この世には自分のそっくりさんが3人いるという説があるそう。でも現実に対面してしまったら??想像を絶する驚きかと...。

アダムとアンソニーがホテルで対面する。ヘレンはヘレンでアンソニーに内緒でアダムに会いに行く。そしてアンソニーはアダムのフリをして彼の恋人メアリーに接近し始める。それはヘレンと浮気をしていると疑い、信じるアンソニーがアダムに復讐するためである。やがてアンソニーとメアリーに悲劇が起こる。こういったシーンが二人単位で描かれる。他の人間は現れない。

ある日、アダムは自分とそっくりな人間を見つけたと母親キャロラインに話して聞かせる。“ぼくは双子だったのか?”“いいえ、あなたは私のたった一人の息子よ!”といった会話がなされ、キャロラインはアダムの話に全く動じない。
そういえばヘレンがアンソニー(この時はアダム)に“今日お母さんから電話があったわよ!”というシーンもあった。

アンソニーのアパートに乗り込みヘレンに誘われるままベッドに入るアダム…その時、ヘレンの誘いがとても自然で、ヘレンは妊娠中の妻を顧みない浮気者のアンソニーより、優しいアダムの“時”が好きなのだ。ヘレンがアダムに“今日学校はどうだった?”と尋ねる様はスゴく自然で全くもって本物の夫婦の雰囲気。

ヘレンが蜘蛛に変身したエンディングがあまりにも唐突だったので“???”だった。で、家に帰るなり公式HPを見てみた。そこには監督のコメントがあった。

以下ネタバレ…
やはり...“浮気をする既婚の男が、浮気相手から妊娠する妻の元へ戻る迄の物語..”とあった。

歴史講師のアダムと俳優のアンソニーは同一人物で、彼の妄想の世界だったわけ。
本作は主演のジェイク・ギレンホールがスゴく良かったが、ヘレン演じるサラ・ガドンも素晴らしかったと思う。
六本木ヒルズに行ってバカでかい蜘蛛のオブジェが見たくなった。

ジェイク・ギレンホールはどうも苦手な俳優で、彼の映画はあまり観ていない。「ブロークバック・マウンテン/2005」はシアターで観たはずだがレビューは書いていない。「ドニー・ダーコ/2001」は好き。

ドゥニ・ヴィルヌーヴの「灼熱の魂」のレビューは書いていないけど観ている。カナダに住む双子の姉弟が、亡くなった母親の遺言により、彼女の故郷レバノンに出向き、そこで父と兄の存在を知る、壮絶かつ重厚なドラマで大変に見応えのある素晴らしい作品だった。
ヒュー・ジャックマンとジェイク・ギレンホールの「プリズナーズ」は少々興味があり、見ようかと思っていたが結局未見。wowowでの放映に期待したい。

メラニー・ロランは「PARIS(パリ)」のイメージからはすっかり大人の女性に変身し、少々おばさん入っているかとも思えるほど。ヨーロッパ人が歳とるの早すぎ。
イザベル・ロッセリーニは既におばあさんだもの。

TOHOシネマズ・シャンテにて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2014-09-05 00:28 | スペイン | Comments(0)

「カニバル』

「Caníbal」2013 スペイン/ルーマニア/ロシア/フランス
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カルロスに「ボルベール<帰郷>/2008」のアントニオ・デ・ラ・トレ。
アレクサンドラ/ニーナに「七つの慈しみ/2011」のオリンピア・メリンテ。
監督、製作、脚本はマヌエル・マルティン・クエンカ。

有能な仕立て屋のカルロスは真面目で孤独を愛する紳士。しかし一方では美しい女性を見つけ殺害し、切り刻んで肉片を冷蔵庫に保存し、調理して食すという“カニバリズム”愛好家でもあった。東欧からやって来た隣人ニーナに目を付けたカルロスはいつものように山荘で彼女を殺害する。しかしニーナが行方不明になったことを知った姉アレクサンドラがカルロスに救いを求めてくる...

IMDbのジャンルはスリラーで、allcinemaではホラー/ロマンスとなっている。血も飛び散らないし、全く残忍なシーンが登場しないホラー映画なんて初めて観た気がする。ポスターにも“LOVE STORY”とある。

舞台はスペイン、グラナダ。ラスト近くでキリスト教徒たちが聖母マリアの像を担ぎ練り歩く姿が映る。それを窓から眺めるカルロスは罪を悔い改めようとしていたのだろうか?連続殺人は完全犯罪だし...。

ニーナとアレクサンドラは双子姉妹ながら正確が全く違う。派手で強引なニーナに比べ、アレクサンドラはおとなしく誠実な女性。やがて次第にカルロスはアレクサンドラに惹かれて行く。そして愛してしまったと知ったカルロスは、自身の欲求(殺して切り刻む)を満たす事ができず苦悩するのだ。

ラストはどうなるのだろう?とスゴく興味深かった。やはりあの形で神はカルロスに罰をくだしたのだろう。きっと…。

“スペインのアカデミー賞にあたるゴヤ賞では作品・監督・主演男優賞を含む8部門にノミネートされ た。”とあるが、その通りカルロス役のアントニオ・デ・ラ・トレが素晴らしい。
イタリア映画祭2012で観た「七つの慈しみ」では少女のイメージだったオリンピア・メリンテが美しい女性に変身している。

ほぼ全シーン寒い季節が舞台。たった一人の仕事部屋や、雪の山荘が静寂かつ平穏で、カルロスが連続殺人鬼であることなど忘れてしまう。背景もとても美しく、やはり本作はラヴ・ストーリーなのだろう。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2014-06-15 00:04 | スペイン | Comments(0)

「サウンド・オブ・ノイズ」

「Sound of Noise」2010 スウェーデン/フランス
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警察官のアマデウスは生まれつきの音痴。ある日、事件が起き現場に残されたメトロノームを手掛かりに捜査を開始する…
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アマデウス・ヴォーネブリングにベンクト・ニルソン。
サナにサナ・パーション。
マグナスにマグナス・ボイエソン。
ミアにフレデリック・ミア。
アンダースにアンダース・ベステガルド。
ヨハネスにヨハネス・ビョーク。
マルクスにマルクス・ハラルドソン。
監督、脚本はオーラ・シモンソン&ヨハンネス・ファーネ・ニルソン。

一言で表現するならば“奇想天外な映画”。もうマジで奇想天外だった。コメディなんだけど猛烈に笑えるってしろものでもなかったけど、ドラム好きにはたまらないかも知れない。

音楽家の親から神童ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトにちなみアマデウスなんて名前を頂戴してしまった警察官のアマデウス。現在、指揮者で神童の弟は幼い頃から作曲をしたが、兄のアマデウスは究極の音痴。で、彼は仕方なく警察官になったのか?そんなアマデウスは職場の同僚がかけるラジオのmusicさえノイズと感じる男。
一方で、無意味な音楽があふれた社会に警鐘を鳴らす6人組のテロリストたち。その首謀であるサナは腕利きのドラマーを集め、あらゆるものを楽器に見立て、とんでもない場所で音楽を作り出そうと考えている。

1:病院…入院中の患者を拉致し手術室に閉じ込める。外科医となった彼らは患者の身体と手術器具を楽器に見立て演奏を始める。
2:銀行…強盗と化した彼らは札束をシュレッダーにかけ、行内で使用するあらゆるもので演奏を始める。
3:クラシック・コンサート会場...エントランスにブルトーザーを配置し、シャベルで地面を破壊して行く。
4:高圧電線…まるで♩のように電線にぶら下がり街中へ電子音を響き渡らせる。
といったアレンジ。

2:銀行バージョンで札束がシュレッダーにかけられるシーンが私的にナイスだったかな。3:クラシックコンサートの会場ではアマデウスの弟が指揮する中、騒音でコンサートを妨害するなんてやるなぁと感心しきり。4:五本の高圧電線を五線譜に見立て6人組が♩のように動くシーンも面白かった。
エンディング、南国に逃亡したサナたちがボサノヴァ(ELECTRIC LOVE)を演奏し、歌うシーンがVery Nice!!。

マグナス・ボイエソンのみプロのミュージシアンで他は皆俳優。本作での音楽担当もマグナス・ボイエソン。

新宿シネマカリテにて
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by margot2005 | 2013-08-21 19:05 | スペイン | Comments(2)