カテゴリ:フランス( 276 )

「ブルゴーニュで会いましょう」

Premiers crus…akaFirst Growth2015 フランス

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フランソワ・マレシャルに「輝ける女たち/2006」「シークレット・ディフェンス(WEAPONS)/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「この愛のために撃て/2010」「そして友よ、静かに死ね/2011」のジェラール・ランヴァン。

シャルリ・マレシャルに「巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)/2003」「パリ、ただよう花/2011「イヴ・サンローラン/2014:監督、脚本」のジャリル・レスペール。

ブランシュ・モービュイソンに「プレイー獲物ー/2010」のアリス・タグリオーニ。

マリーに「石の微笑/2004「ゼロ時間の謎/2007」「愛の残像/2008」「イヴ・サンローラン」のローラ・スメット。

マリーの夫マルコにラニック・ゴートリー。

ブランシュの母親エディット・モービュイソンにフレデリク・ティルモン。

監督、脚本はジェローム・ル・メール。


パリでワイン評論家として活躍しているシャルリの実家はブルゴーニュにあるワイナリー。ある日、妹のマリーからワイナリーが倒産寸前との報告を受ける。かつてシャルリは農業(ワイン作り)がいやで父親フランソワと衝突し20歳の時に家を飛び出していた。取り急ぎ実家に帰るがやはり父親とは意見が合わない。しかし代々受け継がれてきたワイナリーを手放すわけにはいかないことを理解し、自らの手でワイナリー再建を決意する…


“ワイン作りは家族で行うもの”という代々の家訓に従ってきた父親は、それを破り家を出て行った息子を許すことができないでいる。シャルリはワイン評論家としては一流でも葡萄栽培やワイン作りを経験したことがない。

やがて妹夫婦や隣家のワイナリーの娘で幼なじみのブランシュに助けられ、試行錯誤しながら葡萄を育てて行く。そんな息子の姿に父親の気持ちも変わり始める。


“ワイナリーはお前に委ねる”と父親に宣言されたが、シャルリにはワイン作りに失敗すれば評論家として誰にも信用されなくなる不安があった。

昔からのやり方の自然農法で葡萄を栽培し、収穫した葡萄は足で踏みつぶす。保存には樽を使わず瓶(カメ)を使うと徹底したもの。”ローマ時代に戻るつもりか?”と父親に揶揄されながらもシャルリは自分の意志を貫き通したのだ。


見終わってマジでワインが飲みたくなる素敵なドラマだった。父子でブルゴーニュ産の超高級ワイン、ロマネ・コンティも飲んでいた。羨まし過ぎ!

ドラマはフランス映画らしからぬスーパー級にハッピーなエンディング…それも良かったけど、何といってもブルゴーニュの葡萄畑やシャトーや結婚式が行われた教会が美しくてため息が出る。

ジェラール・ランヴァンがシブい。


Bunkamura ル・シネマにて



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by margot2005 | 2016-12-01 00:10 | フランス | Trackback | Comments(0)

「92歳のパリジェンヌ」

「La dernière leçon」…aka「The Final Lesson」2015 フランス

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尊厳死を決断したジョスパン仏大統領の母とその娘との最期の日々を綴った実話「最期の教え」を基に描いたヒューマンドラマ。


ディアーヌに「ソフィー・マルソーの 刑事物語/1985」「仕立て屋の恋/1989/マドモワゼル/2001」「沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇/1995」「灯台守の恋/2004」「親密すぎるうちあけ話/2004」サンドリーヌ・ボネール。

マドレーヌに「溺れゆく女/1998」マルト・ヴィラロンガ。

ピエールに「メトロで恋して/2004」のアントワーヌ・デュレリ。

ディアーヌの夫クロヴィスに「キングス&クイーン/2004」「真夜中のピアニスト/2005」「友よ、さらばと言おう/2014」のジル・コーエン。

ディアーヌの息子マックスにグレゴワール・モンタナ。

ヴィクトリアに「サンバ/2014」「1001グラムハカリしれない愛のこと/2014」ザビーネ・パコラ。

監督、脚本はパスカル・プザドゥー。


マドレーヌは娘ディアーヌの家で92歳の誕生日を迎え祝福されている。若い頃は社会運動に関わり、人知れず奔放な恋愛も重ねてきた元助産師。しかし一人暮らしで92歳となった今、出来ることが出来なくなった自分に我慢ならない。誕生日の最中マドレーヌは子供たちの世話にはなりたくないと言い、2ヶ月後に私は逝きます!と宣言する。


お気に入りのフランス人女優サンドリーヌ・ボネールが久しぶりで是非見たかった一作。母親思いの娘を演じる彼女は相変わらず素敵だ。

監督、脚本、撮影を担当した「彼女の名はサビーヌ/2007」は自閉症の妹を記録したドキュメンタリー。公開されたのは知っていたが残念なことに見ていない。本作を見て女優サンドリーヌは演技者ではあるが、きっと優しい心を持った人なんだと感じた。ドラマでのディアーヌ役が本人と被る。


母親の気持ちを理解し支え続けるディアーヌ。兄ピエールは狼狽え感情をむき出しにして、身勝手な判断だと母親を攻め立てる。

こういう時の男って役に立たないのか?動揺してしまって始末に負えない。しかしディアーヌは同じ女性ということもあって母親の気持ちが理解でき、悩みながらもなんとか受け入れることを決断したに違いない。

まぁとにかくこんなに優しい気持ちを持って母親に接することができる人って世の中に何人いるだろう?


娘のディアーヌの愛情は良くわかるのだが、孫のマックスの祖母に対する愛情の深さに感動する。そう言えば、「愛しき人生のつくりかた/2014」でも孫が祖母を深く愛している姿があったのを思い出す。

ヘルパーのような存在のヴィクトリアが、心からマドレーヌの世話をしている様子が素敵だった。

老人の尊厳死は「母の身終い/2012」でも描かれていた。

ジョスパン仏大統領の母は尊厳死を求め闘い続けたという。

将来自分の身に降り掛かることかも知れない事柄ゆえ、ドラマはとても興味深く考えさせられた。

相変わらず邦題が陳腐。


シネスイッチ銀座にて



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by margot2005 | 2016-11-24 00:40 | フランス | Trackback | Comments(0)

「フランコフォニア ルーヴルの記憶」

「Francofonia」2015 フランス/ドイツ/オランダ

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“ルーヴル、ルーヴルこの美術館はフランス全土より価値があるのでは?

ルーヴルのないフランスは必要か?

1940年の夏パリに敵の軍隊が入ってきた

ルーヴルはどこだ?”


ロシア語で語られるナレーションでドラマは始まる。語る人は映画監督本人。監督と美術品を運ぶ船長がインターネットで会話している。なぜか?ロシア語と英語で…。そしてヒトラーがパリに現れエッフェルの前に立つ実写映像が映る。


第二次世界大戦中、1939年のパリ。

ルーヴル美術館の館長ジャック・ジョジャールはナチス・ドイツから館内の美術品を保護するためパリ郊外へ密か運びだすよう指示する。翌年、ナチス・ドイツから派遣された美術史の学位を持つ将校のヴォルフ・メッテルニヒ伯爵がルーヴル美術館にやって来て、館長に面会を求める。敵対する相手のため互いに心を開いて語り合うことはできない。しかし美術品を守りたいという同じ使命で一体感を持つようになる。


人気のないルーヴル美術館に現れたフランス共和国を象徴する女性像マリアンヌ。彼女はフランス共和国の標語“Liberté, Égalité, Fraternité/自由、平等、友愛”を歌うように繰り返す。やがてナポレオン1世が現れ絵画や彫刻の前で“これも自分が集めてきたものだ!”と過去の栄光に浸りながら、自画像やダビッドの“皇帝ナポレオンの戴冠式”の前で“これが私だ!”と宣う。ルーヴルはかつてナ“ポレオン美術館”と呼ばれたことを思い出した。


ルーヴル美術館を語りながら第二次世界大戦の記録映画が頻繁に登場する。まるでドキュメンタリーのようだがそうではない。ルーヴル美術館の歴史を語るドラマは中々興味深かった。

ナチス・ドイツは「ミケランジェロ・プロジェクト/2014」描かれたようにヒトラーの命で美術品を強奪する前に、美術品を守るため将校を送っていたという史実を知って驚いた。


ジャック・ジョジャールに「あの夏の子供たち/2009」「ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー/2011」「ある朝突然、スーパースター/2012」「めぐりあう日/2015」ルイ・ド・ドゥ・ランクザン。

ヴォルフ・メッテルニヒ伯爵にベンヤミン・ウッツェラート。

ナポレオンに「トランスポーター/2002」のヴィンセント・ネメス。

マリアンヌにジョアンナ・コータルス・アルテ。

監督、脚本は「チェチェンへ アレクサンドラの旅/2007」「ボヴァリー夫人/2009」「ファウスト/2011」アレクサンドル・ソクーロフ。


ルーヴル美術館

ルーヴル美術館

ルーヴル美術館

ルーヴル美術館

ユーロスペースにて





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by margot2005 | 2016-11-20 19:58 | フランス | Trackback | Comments(0)

「ダゲレオタイプの女」

La femme de la plaque argentique…akaDaguerrotype」「The Woman in the Silver Plate2016 フランス/ベルギー/日本

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ジャンはパリ郊外に建つ古い屋敷にスタジオを構える写真家ステファンのアシスタントとして採用される。ステファンはダゲレオタイプと呼ばれる技巧を使って写真撮影をしていた。その手法は決して動くことが許されず、全身を特殊な器具で拘束して撮影するためモデルにとっては苦痛を伴うものだった。しかしステファンの娘マリーは文句も言わずに今日もモデルを勤めている…


ジャンに「予言者/2009」「ある過去の行方/2013」「サンバ/2014」「消えた声が、その名を呼ぶ/2014」タハール・ラヒム。

マリーに「女っ気なし/2011」のコンスタンス・ルソー。

ステファンに「ロゼッタ/1999/息子のまなざし/2002」「ある子供/2005」「ロルナの祈り/2008」「ゴー・ファースト 潜入捜査官/2008」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「少年と自転車/2011」「ヴィオレット-ある作家の肖像-/2013」「サンドラの週末/2014」オリヴィエ・グルメ。

不動産屋トマに「クララ・シューマンの愛/2008」「ミステリーズ 運命のリスボン/2010」「皇帝と公爵/2012」「画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密/2012」マリック・ジディ。

ステファンの知人ヴァンサンに「青の寝室/2014」「あの頃エッフェル塔の下で/2015」マチュー・アマルリック。

ステファンの亡き妻ドゥーニーズにヴァレリ・シビラ。

執事ルイに「ナインスゲート/1999」のジャック・コラール。

監督、脚本は黒沢清。


母親が亡くなり父親と執事のルイと共に暮らしていたマリーの元に青年ジャンが現れる。ジャンは次第に父親の芸術の犠牲者であるマリーを気の毒に思うようになる。そしてマリーは心優しいジャンに惹かれ始める。

植物が大好きなマリーはパリの植物園に仕事を求め面接に行く。面接官は空きがないから今は採用できないと言いつつ、マリーの植物への熱い想いを知り、トゥールーズの植物園なら採用があるかも知れないと推薦状を書いてくれる。やがてトゥールーズから面接に来てくれとの手紙が届き父親ステファンに報告する。しかしステファンはそれを無視してしまう。

ある時、マリーに突然キスをされたジャンは、驚きつつも彼女に惹かれてしまう。そしてマリーのトゥールーズへの思いを知ったジャンは、その地で彼女と新しい生活を送りたいと思うようになる。


自殺した妻ドゥーニーズの亡霊に悩まされるステファン。マリーを救ってやりたいと願っているジャン。そんな折、マリーが階段から転落する。


病院へ運ぶ途中車から消えてしまったマリー

やがて現れたマリーの額から怪我の傷が消えている

横たわるマリーの心臓の音が聞こえない

一時マリーが消えた場所に再びやって来たジャン

そしてその川を捜索する警察を目の当たりにする

不信なことばかり起きて、それは夢なのか?幻なのか?

ジャンとマリーが二人だけで結婚を誓った村の教会で真相が明らかになる


いつもの様に前知識なしで見たので、まさか?このような展開とは驚いたが、ドラマはダークながらも美しくファンタジーの雰囲気も感じられてナイスだ。

怪しくも切なくて哀しいラヴストーリーは素晴らしかった。

主人公を演じるタハール・ラヒムはお気に入りのフランス人俳優で、荒削りな反面優しい心を持つ青年を好演している。

タハール・ラヒム初来日したらしい。知らなかった…。

大好きなマチューも出演しているが数シーンにしか登場しないのが残念。

オリヴィエ・グルメは貫禄たっぷり。

そして邦画を全く見ないので残念なのことに監督の黒沢清については名前しか知らない。フランスを舞台にこのような哀しくも美しい映画を作る人物とはスゴい!


新宿シネマカリテにて



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by margot2005 | 2016-11-09 21:16 | フランス | Trackback(2) | Comments(0)

「白い帽子の女」

「By the Sea」2015 フランス/マルタ/USA

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ある日、アメリカ人の小説家ローランドが妻のヴァネッサを伴いフランスの避暑地にやって来る。終始物思いに沈むヴァネッサはホテルの部屋に閉じこもり、ローランドは小説の執筆にのらなくて朝から酒を飲んでいる。そんな折、隣の部屋にフランス人のハネムーン・カップルがやって来る...


監督、脚本、製作、出演(ヴァネッサ)に「Mr.&Mrs.スミス/2005」「グッド・シェパード/2006」「マイティ・ハート/愛と絆/2007」「ウォンテッド/2008」「チェンジリング/2009」「マレフィセント/2014」のアンジェリーナ・ジョリー。

製作、出演(ローランド)に「マネー・ショート 華麗なる大逆転/2015」ブラッド・ピット。

レアに「リスボンに誘われて/2013」メラニー・ロラン。

フランソワに「わたしはロランス/2012」 「皇帝と公爵/2012」メルヴィル・プポー。

ミシェルに「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「サラの鍵/2020」「予言者/2009」「フェアウェル/哀しみのスパイ/2009」「戦火の馬/2011」「パリよ、永遠に/2014」ニエル・アレストリュプ。


ある時、ヴァネッサは部屋の壁に穴を見つけ、隣のカップルの様子を観察し始める。そしてとうとうローランドもその穴を見つけることになる。冷えきった夫婦が隣のハネムーン・カップル、レアとフランソワの部屋を覗き見するシーンは好奇心をかき立てる。


ドラマの三分の一くらいの台詞はフランス語で、ローランド役のブラッド・ピットはニエル・アレストリュプ演じるカフェの主人ミシェルとフランス語で会話している。

アル中の夫とウツの妻が主人公ゆえ全編アンニュイなモードが漂う。

ブラッド&アンジーがハネムーンに訪れたマルタ島で撮影された模様。


映画のオフィシャル・サイトに

“すれ違ってしまった夫婦が粘り強い愛によって自分たちを取り戻し、

お互いを受け入れるようになるまでを描く映画です。

アンジェリーナ・ジョリー・ピット”と記されている。


現実ではつい最近別れることになった二人が映画のようにはいかなかったのか?と彼らの破局にはかなりの驚き。セレヴ・カップルは上手く行かない??


ドラマの時代設定が1970年代なのはとても良かったと思う。

でも主演の二人にどうもアンニュイなモードが似合わない。全く笑わないブラッド・ピットは魅力がないし...。

ドラマが素敵だったのは美しいマルタの景色と、70年代のアンジーの衣装のみ。

今年一番の駄作としたい。


シネスイッチ銀座にて


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by margot2005 | 2016-10-10 23:52 | フランス | Trackback | Comments(0)

「アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲(プレリュード)」

「Un + une」2015 フランス
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パリに住む映画音楽作曲家アントワーヌはボリウッド版“ロミオとジュリエット”の音楽を担当することになりインドのニューデリーへと向かう。大使館のレセプションに招待されたアントワーヌは隣の席に座った大使夫人のアンナと会話がはずみ意気投合する。ある日、子宝に恵まれたいと切に願うアンナがインド南部の村に住む聖者アンマに会う旅に出るという。仕事で多忙な時に頭痛に悩まされるアントワーヌは気分転換に旅に出ようと決意する...

アントワーヌに「アーティスト/2011」「プレイヤー/2012」「ミケランジェロ・プロジェクト/2013」「メビウス/2013」のジャン・デュジャルダン。
アンナに「モディリアーニ 真実の愛/2004」「ストーン・カウンシル/2005」「ずっとあなたを愛してる/2008」「皇帝と公爵/2012」「ボヴァリー夫人とパン屋/2014」のエルザ・ジルベルスタイン。
サミュエルに「サブウェイ/1984」「美しき獲物/1992」「歌え!ジャニス・ジョプリンのように/2003」のクリストフ・ランベール。
アリスに「バツイチは恋のはじまり/2012」のアリス・ポル。
監督、脚本、製作は「男と女/1966」「男と女 II/1986」「男と女 アナザー・ストーリー/2002」のクロード・ルルーシュ。
音楽は「男と女」「うたかたの恋/1969」「さらば夏の日/1970」のフランシス・レイ。

アントワーヌとアリスの出会いや、アンナとサミュエルの出会いを織り込みながらドラマは進んで行く。
アンナには当然大使の夫サミュエルがいて、アントワーヌにもパリに残してきた恋人アリスがいる。恋多き男アントワーヌはアリスに結婚を迫られ少し戸惑っている。ドラマに登場する二人の女性はとても積極的で、どちらの女性もアントワーヌが欲しい様子。

飛行機は苦手で列車で旅に出たアンナ。彼女を追いかけ旅に加わるアントワーヌは飛行機を利用して先回りしていた。アンナが降り立った列車の駅にアントワーヌは待ち伏せしていたのだ。
あのシーンは「男と女」で、男がパリ、サンラザール駅でノルマンディから列車で戻る女を待っている姿を彷彿とさせとても素敵だった。
アントワーヌを演じるジャン・デュジャルダンは恋する男がとても似合う。

パリ・シャルル・ド・ゴール空港で偶然再会したアントワーヌ&アンナ。ラスト...良かった。
インドが舞台ということで旅愁も誘いドラマは盛り上がる。聖なるガンジス川で水浴びをするカラフルなファッションのアンナも素敵。
”ガンジス川は菌だらけだ!”と主張するアントワーヌに同感だったけど...。
中年男女のラヴ・ストーリーはとても切なく映画を見終わってやはり「男と女」を思い出した。
クリストフ・ランベール久しぶり。

Bunkamura ル・シネマにて
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by margot2005 | 2016-09-22 23:57 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「アスファルト」

「Asphalte」…aka「Macadam Stories」2015 フランス
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フランス郊外の団地に暮す不器用で孤独な男女を描いた群像ドラマ。

ジャンヌ・メイヤーに「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇/1995・甘い罠/2000」「愛、アムール/2012」「皇帝と公爵/2012」「ラブストーリーズ エリナーの愛情/2013」「ラブストーリーズ コナーの涙/2013」「間奏曲はパリで/2013」のイザベル・ユペール。
シャルリにジュール・ベンシェトリ。
看護師に「ミュンヘン/2005」 「ぼくを葬る/2004」「明日へのチケット/2005」「華麗なるアリバイ/2007」「家の主たち/2012」「ローマに消えた男/自由に乾杯!/2013」「サンローラン/2014」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。
スタンコヴィッチにギュスタヴ・ケルヴェン。
マダム・ハミダに「ディーバンの闘い/2015」のタサディット・マンディ。
ジョン・マッケンジーに「ドリーマーズ/2003」「シルク/2007」「ファニーゲーム U.S.A./2007」のマイケル・ピット。
監督、脚本は「歌え!ジャニス・ジョプリンのように/2003」のサミュエル・ベンシェトリ。

愛に飢えた落ちぶれ女優と家庭の愛に飢えた少年。さえない自称写真家と何かわけあり気味の夜間勤務の看護士。フランスに不時着してしまったNASAの宇宙飛行士と、刑務所に収監中の息子を抱えるアルジェリア移民のマダム。ドラマは3つの物語が同時に進行する。
登場する人々の共通点は全員不安定で孤独。しかしそれぞれが偶然出会った相手との数日間で心の平安を取リ戻すといった趣でラストは爽やかだった。

宇宙服で団地のキッチンにいるジョン・マッケンジーの姿と、エクササイズ用の自転車をこぎすぎて骨折し、車椅子に乗るハメになった自称写真家のスタンコヴィッチが笑いを誘う。
マダム・ハミダのお土産のクスクス持参で、迎えに来たNASAのヘリコプターに乗り込む宇宙飛行士ジョンのラストは滑稽で最高。
コメディってほどのものではないが、全体的になんとなく可笑しくてほのぼのとした雰囲気を醸し出している。

ジョンとマダム・ハミダは言葉が全く通じないにも関わらず次第に心を通わせて行く。それはジャンヌとシャルリ、そして互いに惹かれ合うようになるスタンコヴィッチと看護師にも見て取れた。
本作は設定が可笑しくてちょっと趣の変わったドラマ。そういえばサミュエル・ベンシェトリの「歌え!ジャニス・ジョプリンのように」も風変わりなドラマだったのを思い出す。

シャルリ役のジュール・ベンシェトリは監督の息子で、フランスの名優ジャン=ルイ・トランティニャンの孫。
スタンコヴィッチを演じるギュスタヴ・ケルヴェンは予告編を見た時まさか?リュック・ベッソン?なんて思ったけど…むさ苦しいところがそっくり。
マイケル・ピット久しぶり!

シネ・リーブル池袋にて
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by margot2005 | 2016-09-16 23:59 | フランス | Trackback(4) | Comments(0)

「ティエリー・トグルドーの憂鬱」

「La loi du marché」…aka「Un homme」「The Measure of a Man」2015 フランス
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失業中のティエリーは新しい職を得るため研修を受けクレーン操縦士の資格を取る。しかし現場経験がないからと不採用になってしまう。ハローワークを訪れたり、スカイプで面接を受けたりするが中々仕事が見つからない。家のローンの支払いも困難な状態で、仕方なく銀行に金を借りに行く...

ティエリー・トグルドーに「ガスパール/君と過ごした季節(とき)/1990」「すべて彼女のために/2008」「君を想って海をゆく/2009」「母の身終い/2012」「友よ、さらばと言おう/2014」「小間使いの日記/2015」のヴァンサン・ランドン。
ティエリーの妻にカリーヌ・ドゥ・ミルベック。
ティエリーの息子にマチュー・シャレール。
ハローワークの担当者にイヴォ・オリ。
同僚に「グレート デイズ! -夢に挑んだ父と子-/2013」のグザビエ・マチュー。
銀行員にカトリーヌ・サン・ボネ。
ダンス教師にノエル・メロ。
監督は「愛されるために、ここにいる/2005」「シャンボンの背中/2009」「母の身終い/2012」のステファヌ・ブリゼ。

邦題に付いている“憂鬱”。映画を見終わってこれほど憂鬱になった映画はあるだろうか?と自問した。原タイトルは“マルシェ(スーパーマーケット)の法”。

失職後なんとかマルシェの監視員の職を得たティエリーの仕事は、店の中を巡回したり監視カメラを覗いて万引きの現場を押さえることだった。そして不正は従業員の間でも起こる。万引する客や不正を犯す従業員の中には金に困った人や、家庭内に問題があったりする。現実問題としてティエリー自身、障害のある息子を抱えた上、家のローンの支払いに苦しんでいた。

ある日、店のクーポンを盗んで問いつめられたレジ係の女性が自殺してしまう。マルシェの店長と本社からやって来た人事担当者はことの成り行きを“誰の責任でもない。彼女自身の問題だ。と淡々と説明して終わりにする。しかしティエリー以下店の従業員はやるせない思いでいっぱい。それは一つ間違えば彼らにも起こりえることだから…。

少しでも金を得ようと、ティエリーは海辺にある思い出深い移動式住宅を6000万€で売りに出す。しかし買い手にたたかれ憮然となる。
文句も言わず障害者の息子を育てる優しい妻。ティエリーはただ穏やかに生きたいだけなのに理不尽なことばかり起こる日常にやるせなくなる。

ラスト、突然仕事を投げ出し店を出て行くティエリーの後ろ姿が脳裏に焼き付いて離れなかった。
何の盛り上がりもなく淡々と進むティエリーの日常を描いたドラマは見終わってホント憂鬱になった。
ヴァンサン・ランドンほど寡黙で憂鬱なキャラが似合う俳優は他に思い浮かばない。カンヌ映画祭で男優賞に輝いたのも頷ける。
切羽詰まった生活を送りながらも妻とダンス教室に通う姿がヨーロッパ人だなぁと感心する。それはドラマの中で一服の清涼剤のようだった。

ヒューマントラストシネマ渋谷にて
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by margot2005 | 2016-09-14 22:22 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「太陽のめざめ」

「La tête haute」…aka「Standing Tall」2015 フランス
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フローランス判事は母親に育児放棄された6歳のマロニーを保護する。やがて10年の時が経過し16歳になったマロニーは母親の愛を得られず心も行動も荒れ果てている。ある時、無免許運転で捕まったマロニーと再会したフローランス判事は、かつて不良少年だったヤンにマロニーの教育係を命じる...

フローランス判事に「ラブ・トライアングル 秘密/2004」「神様メール/2015」のカトリーヌ・ドヌーヴ。
マロニーにロッド・パラド。
ヤンに「裏切りの闇で眠れ/2006」「引き裂かれた女/2007」「君のいないサマーデイズ/2010」「最後のマイウエイ/2012」のブノワ・マジメル。
マロニーの母親に「恋は足手まとい/2005」「ダニエラという女/2005」「風にそよぐ草/2009」「ゲンズブールと女たち/2010」「漆黒の闇で、パリに踊れ/2012」「ラブバトル/2013」「愛の犯罪者/2013」のサラ・フォレスティエ。
テスにディアーヌ・ルーセル。
クロディーヌにエリザベート・マゼヴ。
監督は「プレイヤー/2012」「ミス・ブルターニュの恋/2013」「ターニング・タイド 希望の海/12013:出演」のエマニュエル・ベルコ。

マロニーはヤンに連れられて大自然の中にある更正施設に入所する。そこで手紙を書く練習をしたり、仕事の訓練を受けたりしながら、学校に再入学するための生活を送り始める。しかし突然いらいらして暴れ出したり、施設の少年たちと喧嘩をしたりと全く反省する気配がない。そんなある日、施設の指導員クロディーヌの娘テスと出会う。徐々にテスに惹かれて行くマロニー。そしてテスもマロニーを愛するようになる。

マロニー役のロッド・パラドはもちろんのこと、ヤンを演じたブノワ・マジメルが好演している。かつてワルだった自身がマロニーを救えるのかと苦悩する姿が素晴らしかった。
ブノワ・マジメルは今まで鑑賞した映画の中でダントツに演技が光る。
判事役のカトリーヌ・ドヌーヴは相変わらず貫禄たっぷり。悩むヤンを支え、信頼する姿も素晴らしい。
自分勝手なシングル・マザー役のサラ・フォレスティエがぴったりの配役。

マロニーもラストではもちろんまともな人間に成長するわけだが、不良少年がそう簡単に更正するわけがない。父親はいないし、母親から疎まれれば子供は反撥するしか方法がないに決まっている。
自分のことしか考えていない実の母親より、判事と教育係のヤンの方がマロニーの将来を思っている。母親を愛しているマロニーが気の毒でならなかった。
父親を知らないマロニーが信頼を寄せるようになったヤンに“Jet'aime!”と言うシーンに胸を打たれる。大ラスの判事とマロニーのシーンはとても爽やかだった。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2016-09-04 21:31 | フランス | Trackback(2) | Comments(0)

「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ」

「Les héritiers」…aka「Once in a Lifetime」2014 フランス
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公立高校レオン・ブルムは貧民層が暮すパリ郊外にある。新学期が始まり20年の教師歴を持つアンヌ・ゲゲンが赴任して来る。歴史教師である彼女は様々な人種が集められた落ちこぼれクラスを担当することになる。初日、生徒たちに“退屈な授業はしない”と宣言し、自信を見せるが生徒たちは無気力で問題ばかり起こしている。そんなある時、彼らに全国歴史コンクールへの参加を提案する...

アンヌ・ゲゲンに「クレールの刺繍/2003」「キリマンジャロの雪/2011」のアリアンヌ・アスカリッド。
共同脚本、出演(マリック)にアハメッド・ドゥラメ。
イヴェットにジュヌヴィエーヴ・ムニッフ。
マックスにステファヌ・バク。
メラニーにノエミー・メルラン。
監督、共同脚本、製作はマリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール。

全国歴史コンクールのテーマは“ナチス/アウシュヴィッツ”というとても重いもの。生徒たちは自分たちとは縁のない昔の出来事と決めつけ、全くやる気を見せない。おまけに校長からも“彼らには重荷なのではないか?”と首を傾げられるが、ゲゲンは決して諦めず同僚の教師イヴェットの協力を得て準備を進めて行く。ある日、ゲゲンはアウシュヴィッツ強制収容所からの生存者を授業に招く。悲惨な過去を語る生き証人の言葉に熱心に耳を傾ける生徒たち。やがて悲惨な史実を知った彼らに心境の変化が起こり始める。
最初は全く無関心ながら“ナチス/アウシュヴィッツ”について熱心に調査し始めるにしたがって俄然やる気を起こし、彼らのやる気は次第に普段の授業にもつながリ始める。
落ちこぼれ生徒をここまでやる気にさせるアンヌ・ゲゲンに拍手喝采を贈りたい。

様々な人種が集まる中での歴史の授業はとても困難。特に宗教について語るのは大変なことだと思った。
ドラマのオープニング、ヒジャブを身につけた母親と娘が学校に現れる。学校ではヒジャブを禁止しているため、校舎の中には入れないと説明するが、母親も娘もがんとして譲らない。教師と一悶着の後母親と娘は悪態をつきながら学校から去って行く。あのオープニングはかなりインパクトがあった。
エンディングは歴史教師ゲゲンが新学期を迎えるシーン。それはとても爽やかで素敵な結末だった。何はともあれゲゲン役のアリアンヌ・アスカリッドが素晴らしい。
実話を元にしたドラマで、27人の生徒のうち20人が優秀な成績で卒業し、教師のアンヌ・ゲゲンは今でも現役。そしてマリックを演じたアハメッド・ドゥラメは望みが叶い俳優となった。

角川シネマ新宿にて
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by margot2005 | 2016-08-27 22:34 | フランス | Trackback(5) | Comments(2)