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「アニエスの浜辺」

「Les plages d'Agnès」...aka「The Beaches of Agnès 」2008 フランス

監督/脚本/出演に「5時から7時までのクレオ/1961」「幸福(しあわせ)/1964」のアニエス·ヴァルダ。

自分の人生を振り返るアニエス·ヴァルダが、映画の中に映画人と彼女の家族を登場させ、追想シーン(過去に撮影された映像)を織り込みながら描くドキュメンタリー·ドラマ。
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夫は「シェルブールの雨傘/1964」「ロシュフォールの恋人たち/1966」「ロバと王女/1970(2007)の監督ジャック·ドゥミ。彼はエイズで既に亡くなっている。
息子は「恋は足手まとい/2005」の俳優マチュー·ドゥミ。

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若い頃のアニエスがたびたび出て来る。現在81歳のおばあさんアニエスは好奇心旺盛でとてもチャーミングに映る。若い頃と顔(丸ぽちゃ)が変わってなくて、年月を経てそのままおばあさんになった感じ。ヘアー・スタイルがほぼ同じには驚く。
オープニング、彼女が生まれたベルギーの浜辺...砂浜にたくさんの鏡が並ぶ。鏡をキャンバスのように仕立てアニエスの世界が作られて行く。
後に描かれるシーンでパリの街中の路地に人口の浜辺を作りあげる。砂を敷き、椅子や机を並べ、机の上には電話やパソコンを置いてスタッフ共々仕事をするアニエス。浜辺の鏡もそうだが、彼女の発想は奇想天外で面白い。

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ベルギーの浜辺からヨットに乗ったアニエスはパリを目指す。セーヌを走り辿り着いたパリ。彼女の目の前にはエッフェルがそびえる。やがてジャック·ドゥミと出会い、二人の子供をもうける。
子育てをしながら自身の家で映画の撮影をするアニエス。その後アメリカに渡りサンタモニカの浜辺で友人たちと再会。やはりここにも浜辺は登場する。
こんなにも美しい映像満載のドキュメンタリーって初めて観た気がする。写真家から映画監督になったアニエス·ヴァルダならではの作品。

アーカイブ映像で若い頃のカトリーヌ·ドヌーヴを始めとして、ジェーン·バーキン、セルジュ·ゲンズブール、シャルロット·ゲンズブールに、ミッシェル・ピコリ、ジム·モリソンやジャン·リュック·ゴダール。そしてスゴく若い頃のジェラール·ドパルデュー、ハリソン·フォードやサンドリー·ボネールなどの映像もあり。

有名人を撮影していたアニエス·ヴァルダ。かれこれ10年位前、パリでジェラール·フィリップの写真展が公開される記事を読んでパリに見に行きたい!なんて思ったりした事があった。あの写真ってアニエス·ヴァルダが撮ったものだったのかな?この映画の中でも何度か映し出されるジェラール·フィリップの写真。ジェラール(かなり前にお亡くなりになっている)も亡くなったのね?と言うアニエスが寂しそう。
カトリーヌ·ドヌーヴとミッシェル·ピコリ コンビで作った売れなかった映画のネガをブラインドにしているなんてお洒落過ぎ。
アニエス映画「冬の旅 /1985」と「落穂拾い/200」が観たい!
神保町 岩波ホールにて

by margot2005 | 2009-10-18 23:29 | Comments(0)