フランス映画祭2009...「西のエデン」

「Eden à l'Ouest 」...aka「Eden Is West 」2008 フランス/ギリシャ/イタリア

社会派の巨匠コスタ・ガヴラスが描く現代の“オデュッセイア”。
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エリアスに「輝ける青春/2003」のイタリア人俳優リッカルド・スカマルチョ。
“エデン”で出会うドイツ人マダム、クリスティーナにドイツ人女優ジュリアンヌ・コーラー(ユリアーネ・ケーラー)。
“エデン”のゲイの支配人ジャックに「顧客/2008」のフランス人俳優エリック・カラヴァカ。
マジシャンに「善き人のためのソナタ/2006」のドイツ人俳優ウルリッヒ・トゥクール。
監督はイヴ・モンタンの「Z/1969」や、ジェシカ・ラングの「ミュージッボックス/1989」のコスタ・ガヴラス。ガヴラスはギリシャ出身。
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密入国を企てるため貨物船に乗りこんだエリアス。しかし、コーストガードに発見されとっさに船から海に飛び込む。やがて彼が泳ぎ着いた海岸はリゾート・アイランド“エデン”のヌーディスト・ビーチ。エリアスはそこで出会ったドイツ人女性クリスティーナの援助を受けフランス、パリを目指す...
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ギリシャのエーゲ海から、フランス、アルプスを越えてパリを目指す壮大な旅。
ヨーロッパの言語はフランス語しか話せないエリアス。世界共通語って英語だなぁと実感する。
辿り着いた所はエーゲ海のリゾート・アイランド“エデン”。ドイツ人女性クリスティーナと出会い、ひと時を過ごした後、彼女と別れヒッチを始める。労働の代償として農村の女性に一晩泊めてもらったり、アルプスではリッチな中年夫婦の車に拾ってもらうが、夫婦喧嘩のあげく雪が残る道路に置き去りにされてしまう。フランス国境近くまで彼を運んだのはドイツ人が運転するトラック。
祖国を捨て、アイデンティティを捨て、あの広いヨーロッパをヒッチで行くなんて無茶苦茶だけど、密入国を企てる人間なら何でもありなのだろう。
最初のヒッチで車に乗せてもらうどころか、反対にお金を巻き上げられたエリアス。でも、パリのカフェでは残り料理を食べさせてもらったり、道を聞いたマダムにジャケットをもらったりと...彼の人懐っこい人柄に同情する人々とのエピソードはとても素敵。
“エデン”で出会ったマジシャンに“パリに着いたらLIDOに来なさい。”とカードを貰う。ラスト、やっと再会できたパリでマジシャンとのシーンはせつな過ぎる。
不法移民、密入国という全く縁のない世界を描いたロード・ムーヴィー。社会派巨匠と呼ばれるコスタ・ガヴラスが作った現代の“オデュッセイア”。クロージングにふさわしい素晴らしい!作品だった。
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主人公エリアスを演じるのはイケメンのイタリア人俳優リッカルド・スカマルチョ。
リッカルドはどう見てもsexyで魅力的なイタリアンだが、ゲイの支配人に迫られたり、クリスティーナにもベッドに連れ込まれたりして、うぶでシャイな不法難民エリアスを好演している。
彼の映画を検索した所、モニカ・ベルッチとエロティックな映画で共演している。ちょっと見て見たい。

初日の夜に「ジョニー・マッド・ドッグ/2007」を観て以来今年は8本観る事が出来た。
その中で一番良かったのは「西のエデン」。
「ジョニー・マッド・ドッグ」は21:15〜の上映にも関わらずほぼ満席だった。
“リベリアの元少年兵たちを起用し、アフリカ史上まれに見る過酷な内戦における恐怖を描く。”と解説にあるが、15歳の少年が主人公の、余りにも過激な戦争映画でレビュー書くのはやめにした。

観てない4本のうち「夏時間の庭/2008」は銀座テアトルシネマで、「サガンー悲しみよこんにちはー/2008」は渋谷Bunkamura・銀座シネスイッチで、「ミーシャ/ホロコーストと白い狼/2007」はTOHOシネマズ シャンテにてそれぞれ初夏に公開予定。
「ミーシャ/ホロコーストと白い狼」は「リリィ、はちみつ色の秘密/2008」を観た時予告編が上映されていた。
TOHOシネマズ六本木ヒルズにて...
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by margot2005 | 2009-03-23 00:15 | 映画祭 | Trackback(1) | Comments(4)
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Tracked from NiceOne!! at 2009-10-10 09:14
タイトル : 【FFFアンコール】『西のエデン』(2008)/フランス..
原題:EDENAL'OUEST 監督:コスタ・ガヴラス出演:リッカルド・スカマルチョ、ジュリアンヌ・コーラー鑑賞劇場 : TOHOシネマズららぽーと横浜フランス映画祭2009公式サイトはこちら。<Story>エリアス(リッカルド・スカマルチョ)の旅は美しいエーゲ海から始ま...... more
Commented by CaeRu_noix at 2009-03-26 00:08
ぼんそわー
すばらしい作品でしたよねぇ。
大画面で旅の臨場感も満点。
エリック・カラヴァカは2度目の登場でしたねー。
ドイツ人女優の方も見覚えがあったり。
オデュッセイアらしく、あちこちで女たち(男も)の誘惑にあうのが面白くー。
3月封切の新作はコレというものがなかった感じだけど、フランス映画祭上映作には満足でしたー
Commented by margot2005 at 2009-03-27 23:11
ボンソワ!CaeRuさん!
この作品はホントに素晴らしかったです!!
エリック・カラヴァカは「顧客」とは風貌違ってましたね。ゲイ役も似合ってましたが...
そう私もあのドイツ人女優は顔に覚えがあるのですが、どの映画で??と言われれば分りませんわ。
エリアスが出会う人々との描写が素敵でしたね。

今年も大満足のフランス映画祭。また来年も開催されるよう祈りましょう!
Commented by rose_chocolat at 2009-10-10 09:20 x
遅ればせながら観てきました。
ヒルズでチケット取れなかった組にとっては、地方巡業は大変ありがたい企画です^^
夜遅くても車で行けますし。。。

エリアスの不思議な魅力、そして彼に手を差し伸べる人たちの温かさが印象に残りました。
Commented by margot2005 at 2009-10-11 22:01
rose_chocolatさん、ご覧になれて良かったですね。
アンコール上映って初めてのような気がしますが、ニクい計らいでした。
エリアスは誰にもでも愛されるというオーラを持っているように見えましたね。
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