フランス映画の秘宝...「三重スパイ」

「Triple agent」 2003 フランス/イタリア/スペイン/ギリシャ/ロシア

監督、脚本は「海辺のポーリーヌ/1983」のエリック・ロメール。
ヒロイン アルシノエにギリシャ人女優のカテリーナ・ディダスカル。
夫フョードルにウクライナ出身のセルジュ・レンコ。
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1930年代、フランス人民戦線下のパリ。
旧ロシア帝国軍の将軍であったフョードル・ヴォロニンはロシア革命に反対し、ギリシャ人の妻アルシノエとフランスに亡命する。
諜報活動を行う夫。一方で政治には全く無関心の妻アルシノエは絵を描く事が一番の楽しみであった。
ある日、上の階に引っ越して来たコミュニスト一家と知り合い、親しくなる。
アルシノエは友人からフョードルをベルリンで見かけた人がいるという話を聞き不安になるが、フョードルは取り合ってくれない。
やがて、持病を持つアルシノエのため、フョードルは空き家となっているパリ郊外の友人の別荘に移り住むのだった...
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この作品は実話を元にしたスパイもの。基本的に、諜報活動をしない妻の目から見た現実が描かれている。
“三重スパイ”というタイトルに、複雑極まるストーリーかと想像していたが、展開はそれほど複雑ではなく、夫婦の愛情物語のような見方も出来る作品。
パリに住む、子供のいない外国人夫婦。
夫婦の深い愛情がひしひしと伝わって来る。これもロメールが好んで作るというラヴ・ストーリーの一つなのかも知れない。
ヒロインや、ヒロインの友人が着る30年代のファッションがお洒落だし、ナイト・ガウンとして纏う日本のkimonoも素敵に映る。
“三重スパイ”のタイトル通りの結末だが、スパイである夫の実情を良く知らない妻が、投獄され、病気で獄死するのは気の毒過ぎ。

“フランス映画の秘宝”の映画解説には“現代の若者の恋愛模様を描いてきたエリック・ロメール...”とある。残念ながらこの監督の作品は、多分「パリところどころ/1965」と「海辺のポーリーヌ」しか観ていないと思う。

日仏交流150周年を記念して催された“フランス映画の秘宝”。
未公開作品13本上映。ビデオ(DVDではない)になっている作品はあるようだが、廃盤のものがほとんどで、今回このような形で観る事が出来たフランス映画に感謝したい。
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-09-18 23:32 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)
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