2007年 09月 19日
「ワン・ディ・イン・ヨーロッパ」
「One Day in Europe 」2005 ドイツ/スペイン監督、脚本はドイツ人のハネス・シュテーア。
これはサッカー映画ではない。
ただしどのエピソードでも仕事そっちのけで、サッカー中継に夢中の人々が描かれている。
ロシア、モスクワでヨーロッパのクラブ・チャンピオンを決める戦いが催されている。対戦はスペインとトルコのクラブチーム。その日一日を舞台に、ロシア/モスクワ、トルコ/イスタンブール、ドイツ/ベルリン、そしてスペインのサンティアゴ・デ・コンポステラ、それぞれ4つの街で起こるエピソードを描いた作品。
ロシア、モスクワ、イギリスからやって来たジャーナリストのケイト(ミーガン・ゲイ)がホテルに近い道路で白昼強盗に合う。途方に暮れるケイトを助けたのは親切なロシア婦人エレナ(ルドミラ・ツヴェートコヴァ)だった...


スペイン北部ガルシアのサンティアゴ・デ・コンポステラにたどり着いたハンガリー人のガボア(ペーター・シェラー)は巡礼(フランス映画「サン・ジャックへの道/2005」でも描かれている)の聖地である大聖堂の前でニコンを盗まれ、出会った警察官パレイラ(ミゲル・デ・リラ)に事情を説明するが...

フランスからドイツ、ベルリンにやって来た大道芸人クロード(ボリス・アルキエア)とラシダ(ラシダ・ブラクニラシダ)は、興業が上手くいかずお金にならない。そこで二人は狂言強盗を思いつく...

一番始めのエピソードはとてもナイスなのだが、どうもその後が頂けない。だんだんつまらなくなってしまって...
モスクワ編ではタクシー代をぼられた挙げ句強盗に合うケイト。リッチな英国人はカモだと思っているロシア人。
トルコからの移民が多々住んでいるベルリン。トルコ編ではベルリンから来た青年がトルコ人を騙そうとするし、ベルリン編ではフランスからやって来たカップルがベルリンに住むトルコ人を悪者にしようとする。
スペイン編ではハンガリーからの巡礼者を田舎者扱いしカメラ事件をも封じようとする。
同じヨーロッパ人でありながら、それぞれに偏見を抱いているようで...コレは日本人の我々には解らない世界かもしれない。
この映画はいったい誰が観るのだろう?なんて感じてしまった。
シアターは女性のカップル数組と、一人の男性数人。ここでしか上映してないのにガラガラ状態。
コレはサッカー映画(私的にサッカーは大好き!)ではなく、ヨーロッパ人の人間模様を描いた映画である。
しかしヨーロッパ大好き人間の私でさえ少々つまらなかった。
全国で東京の池袋のみにで公開というのも頷ける。おまけにレイト・ショーのみである。
もうちょっと上手く描けば(コメディとなっているが、面白さにかける)素敵な作品となったのにちょっと惜しい気がする。
池袋シネマ・ロサにて...

「スパニッシュ〜」や「ロシアン〜」は集まった欧州人が友人関係へと発展する素敵な作品でしたね。
コレは少々趣が違いますが、もうちょっとコメディっぽく描いて欲しかったですね。残念な作品ですわ。
「ナイト・オン・ザ・プラネット」のことでしょうか?タクシー運転手のウイノナ・ライダーとジーナ・ローランズの記憶がよみがえりました。
ガラガラに空いていたシネマ・ロサで観てきました。
ベルリンのエピソードはもうひとつでしたが、全体的にはとても好きでした。ヨーロッパの、一筋縄ではいかない様子が感じられるようで。
ヨーロッパ・旅・越境・サッカー・オムニバス、つながりで、「明日へのチケット」が好きな方にもすすめたいと思ってます。・・・しかし、映画館が・・・。
この作品池袋のロサで、それもナイトのみって寂し過ぎますね?
私は池袋に近い所に住んでいるので観に行けたのですが...
2005年度のドイツ映画祭で上映されたようですね。
今年初めてドイツ映画祭に行きまして1本観ました。もっと一杯観たかったのですが....来年にかけようと思います。
確かに多民族のヨーロッパって一筋縄ではいかないでしょうね??
「明日へのチケット」同感です!!

