2007年 06月 02日
「太陽はひとりぼっち」
監督はイタリアの鬼才ミケランジェロ・アントニオーニ。
ヒロイン、ヴィットリアには、アントニオーニの「情事/1960」「赤い砂漠/1964」のモニカ・ヴィッティ。
「赤い砂漠」は観ている。
ヴィットリアと出会う男ピエロにアラン・ドロン「太陽がいっぱい/1960」「太陽が知っている/168」。
タイトル直訳すれば“太陽・月の食”...“失墜、没落”の意味がある。
IMDbによると台詞はイタリア語(ごくわずか英語の台詞あり)とあるが、BSで放映されていたのはフランス語バージョン。白黒映画。
昔の映画は始めにキャスト&スタッフの名前が紹介される。
それと同時に一世を風靡したという有名なテーマが流れる。その後この作品バック・ミュージックはほとんどない。
カンヌ映画祭、審査員特別賞(ミケランジェロ・アントニオーニ)に輝いた作品。
しかし鬼才と呼ばれる監督が作った作品て、凡人には理解出来ないものがある。
舞台はローマ。ある日、3年越しの恋人リカルド(フランシスコ・ラバル)に別れを告げたヴィットリア(ヴィッティ)は彼のアパルトマンを後にする。“新しい男が出来たのか?”と言うリカルド。“そうではない”と答えるヴィットリア。リカルドのアパルトマンを出たヴィットリアは自身のアパルトマンに向かう。後を追ってくるリカルド...“後で電話をする”と言うリカルド...“電話はしないで!”と答えるヴィットリア。
株にハマっている母親に会いに出かけたヴィットリアは、そこで株式仲買人ピエロ(ドロン)と出会う。その後二人は急接近し結ばれる。“結婚しよう!”と言うピエロに“Oui!”と言えないヴィットリア。
“明日また会おう、明後日も、いや今夜会おう!”と言って別れる二人...
カンヌ映画祭(2007)にスターのバッジを付けて現れた元スター、アラン・ドロン
“日本人のお気に入りヨーロッパ俳優”というIMDbのコメントあり。確かにうなずける。
彼のファンって日本にはうじゃうじゃいた(過去形)だろうが、私的には好みではない。
彼は美し過ぎてなんか味がない。
歩き方がガニ股ぽくて笑えるのだが...まぁそれも顔でカヴァーは可能かと思える。
逆にヒロインのモニカ...もぅ滅茶素敵!
彼女はイタリアンなのだが、限りなくアンニュイなモードを漂わせて...アントニオーニお気に入りというのもうなずける。
モニカ映画はフランソワーズ・サガンの「スエーデンの城/1962」がお勧め。
劇中、“テーブルもクロスも本も男も同じ、飽きるのよ!”と言い放つヴィットリアがニクい。
恋人と別れた夜、ヴィットリアが同じアパルトマンに住む、アフリカ、ケニア帰りのマルタの家で、友人のアニタとアフリカン・ダンスに興じるシーンは素敵。
ラスト、いつも二人が待ち合わせる場所...それは建設中のビル(アパルトマン)の前...
そこに現れなかった二人...あのエンディングこそアントニオーニが描きたかった“愛の不毛”なのだろうか?
「情事」「赤い砂漠」の間に作られたこの作品はアントニオーニ愛の不毛3部作とか...
白黒で解りにくいが、“水”のシーンが美しい!
この映画わたしも好きです!モニカのファッションが素敵でしたわ。
モニカは憧れの女性ですね。「赤い砂漠」のモニカも滅茶アンニュイな雰囲気で素敵です。
テーマはイタリアンのミーナが歌っていたように記憶してますが...
強烈なメロディは耳に残ります。映画自体はけだるいのですが...
ドロンはホントに日本で人気の俳優なんですね?
月&太陽ってタイトルに持っていきやすいのでしょうね?
「太陽は知っている」の原題は“スイミング・プール”ですが、まぁプールと言えば太陽も関係しますから良しといたしませぅ。
アラン・ドロンの元ファンです。母娘2世代…(^^)
イタリアの代表的な女優と言うと、ソフィア・ローレンや
ジーナ・ロロブリジダやクラウディア・カルディナーレ…を
思い浮かべる人が多いのですが、私はモニカを第一に押したい
ですね。アンニュイだけれど楚々として、シニカルなユーモアに
溢れている。歳を感じさせない。ハスキー・ヴォイスが魅力的。
こんな女性に憧れますね。
先日のカンヌ映画祭で見かけたアラン、歳とりました。
アントニオーニで好きなのは、彼の女性のテイスト、どの作品でもいい女が出てます。いいですねぇ〜〜〜。
親子二代のドロン、ファンですのね?
モニカはイタリア女優ですが、最初フランス女優とばかり思っていました。というのも「太陽がいっぱい」のマリー・ラフォレと雰囲気似ていたので...
アンニュイなモニカさんはからから笑うのですよね。それがなんか変にミスマッチで素敵だったりします。
ローレンや、ロロブリジダは派手なイメージがありますが、モニカは楚々として素敵ですよね。
ドロンは70代ですものね。孫と遊んでる姿なんぞ想像出来そうですが、いかがでしょうか??
モニカは女性が素敵と思える女性ですよね?
あの頃の化粧...アイライン凄かった気がしますが....
アントニオーニは女優の使い方が上手いのでしょうか?
“愛の不毛”が専売特許と書いてあるサイトもありで...アントニオーニ作品もっと観たくなりましたわ。
『太陽はひとりぼっち』でTBさせて頂きました。
私はアントニオーニ好きで、モニカ好きで、そしてドロンも好きだったりしますが、興味深く記事の方を拝見させて頂きました。
特に気になったのが、真ん中付近にあるモノクロのモニカの画像!
こちらの方、コピーして私のブログの方でいつか使わせて頂いてもよろしいでしょうか??
それとフランソワーズ・サガンの「スエーデンの城/1962」、こちらも是非観てみたくなりました。
今後ともよろしくお願い致します<m(__)m>
TB&コメントありがとうございます!
アントニオーニ映画って難解と言われているようで...なんか良く解らない感じもありますが...なんとなく私的にお洒落な感じがしますの。
モノクロのモニカどうぞお持ちになってください。
イタリア(フランスだったかも?)のモニカのサイトで見つけてきた写真です。
「スエーデンの城」はサガン ファンなので、翻訳戯曲は読んでいます。
ジャン・ルイ・トラティニアンを始めとした、フランス有名俳優が多々出演しておりますよ。
こちらこそ宜しく!
見たのです、10年ぶりに。やはり素敵でした。
彼女の服は余り好きとはいえませんが、
TB送れないですか?残念です。
コメントありがとう!
10年ぶりにご覧になりましたか。なんだか私も見てみたくなりましたわ。
ドロンの太陽シリーズでは一番の秀作かと思います。
あの時代のドレスお気に召しませんか??