2006年 12月 06日
「麦の穂をゆらす風」
カンヌ映画祭パルム・ドール受賞(ケン・ローチ)/2006
監督はケン・ローチ「明日へのチケット/2005」。
主演はキリアン・マーフィー「プルートで朝食を/2005」。
アイルランド南部の街コークを舞台に、アイルランド独立を求める青年たちを描いた社会派ドラマ。
1920年、アイルランド、コーク。デミアン(マーフィー)は医師になるため故郷アイルランドよりロンドンへ行くことに決めていた。そんなある日イギリスから送り込まれた武装警察隊“ブラック・アンド・タンズ”に、何の罪もない若者が家族の前で殺される。彼はデミアンのガールフレンド、シネード(オーラ・フィッツジェラルド)の弟ミホール(ローレンス・バリー)だった。ミホールの葬儀に参列した後、デミアンは駅へと向かう。しかし彼がそこで見たのは、駅員や運転手に対する武装警察隊の惨い仕打ちだった。苦悩するデミアンは、ロンドン行きを断念、兄テディ(ボードリック・ディレーニー)と共に立ち上がり武器を手にする。そしてここにアイルランド独立を目指す彼らの戦いが始まった。
観ていてなんとも辛い作品。武器を手にし立ち上がった青年たちも、最後には敵、味方となってしまう。ラストのテディとデミアン兄弟の姿は余りにも哀れでほろりと来てしまう。
「プルートで朝食を」のキトゥン役が強烈な印象で残っているマーフィーだが、この作品ではがらりと違った役。地味なイメージだが、観るものを惹き付けるに値する何かを持っているマーフィーは素晴らしい俳優だと思う。
アイルランドの荒涼とした大地に麦の穂が揺れる...アイルランド映画は何作も見ているが、このアイルランドも又また素晴らしい景色が姿を見せる。アイルランドと言えば素晴らしく美しい海岸線が描かれることが多いが、この作品では海は登場しない。タイトルになっている“麦の穂”が風にゆれる姿は哀愁を帯びて本当に美しい!
映画の中にも登場する、アイルランド独立のために闘った“マイケル・コリンズ”。ニール・ジョーダン監督、主演リーアム・ニーソンで1996年に映画になり、観たのだが...殆ど記憶に...今一度観て観ようと思う。
やっと「プルート~」観ましたよ!ついでにコリン君の「ダブリン上等」まで観ちゃいました(笑)
キリアン君、見る度に役柄が違うカメレオン俳優ですねー素晴らしいです!
「マイケルコリンズ」観ていらっしゃるんですねぇ! 私も観なくては・・
「プルート〜」「ダブリン〜」ご覧になったのですね。「ダブリン〜」でのアイルランド コンビ、コリン&キリアンは今ではゴールデン・コンビになちゃった感じですが...「真珠の首飾りの少女」のキリアンも印象的でしたわ。
「マイケル・コリンズ」はwowowでも放送していた記憶があるのですが...また放送してくれないかしら?
よろぱ好きの私ですが、どっちかというとラテン好みで、英語圏は意外と手薄なんですよね。そんな中で、ケン・ローチやウィンターボトムやボイルやマイク・リーあたりは必ずチェックしています。
でも、考えてみたら、ニール・ジョーダンものとか、アイルランド関係は観ていないものが多いです。というわけで私も、『マイケル・コリンズ』を観なくてはーと思いましたー。
キリアンはホントに素晴らしいー
私もこれ見てきました~
重たかったけど、素晴らしいって思いました。
そしてキリアン・マーフィー、素晴らしいですね。
「プルート~」とは全く違う役柄で、
margoさんの仰る通り地味だけどすごく良かったです。
よろぱ映画はUKものも大好きですので...ただ鬼才とか呼ばれるローチ映画は観てないのですね。ロバート・カーライルの「カルラの歌」が滅茶観たくなりましたわ。
そうそう私の書き方が悪かったようで...アイルランドはまだ訪れたことございませんの。なんか滅茶行きたいモードに突入しております。デイヴィッド・リーンの「ライアンの娘」の舞台なんぞ見て見たいですね。
そういう訳でアイルランドものは結構観ているかと思われます。ジョーダンの映画も素晴らしいですもの!
マーフィーはどんどん素晴らしい俳優になって行きますね。
「プルート〜」のマーフィーも良かったですよね。
打って変わった役もナイスでマーフィーは素晴らしい俳優だと思います。
IRAが絡んだ映画って結構あるのでまた観てみたいです。
ケン・ローチ監督の作品は3度めなのですが、本当に胸をつく作品で見てよかったです。私も『マイケル・コリンズ』見てみたくなりました。リーアム・ニーソンも好きだし。。
最近ヨーロッパ映画をよく見るので、また遊びにきます。
私はシネ・アミューズで見てきました。
「明日へのチケット」とはしごをする気で、出かけたんだけど、この作品が余りにも重くて、見終わってどっと疲れが出て、はしごをする気力はすっかりなくなってしまって、出来ませんでした。残念です。
いやぁ~、61年平和な日本では、いやむしろ平和ボケしている私たちには本当に衝撃的で、辛い作品でした。
明るい日本とは違った荒涼とした、寒々としたアイルランドの風景も印象的でした。
ハンカチで何度も涙を拭いたけど、ラストの計り知れないショックはまだ目に焼き付いています。
で、私も「マイケル・コリンズ」を見ました。あわせてみると、あの時代背景が良く理解出来る気がしました。
しかし、同じ時代背景だけど、描き方は全然違うのでは?
リーアム・ニーソンの存在感大ですねっ!
リーアム・ニーソンはマイケル・コリンズのような役はハマりますね。
ヨーロッパ映画万歳でございます!
渋谷でご覧になったのですね。わたしも迷って結局有楽町にしましたが、シネカノン中々良いシアターですね。行かれたことありかな??
「明日へのチケット」まだ上映してるんですね?これは友人と観に行ったのですが、彼女も素晴らしい映画だと言っておりましたわ。
ほんと平和ボケ日本人にはピントこない題材ではありますが、こういった作品は大好きですね。ラストは凄かったですね...アイルランド独立のためには家族も友人もないに等しい行いにはずきーんと来ました。
アイルランドの景色素晴らしいですね!!是が非でも行きたい国ですわ。先だってダブリンの街をTVで放送していました。街はどうってことないようですが、あの美しい大地は一見の価値ありです。
「マイケル・コリンズ」観てらっしゃるんですね。リーアム・ニーソンが演説しているシーンが蘇りましたが...もう一度観なきゃ。
僕は語学留学先にアイルランドを選んだくらい、大のアイルランド・ファンです。そんな訳でかの国を舞台にした映画はなるだけ観逃さないようにしています。
この作品も、物語の過酷さに自然の美しさがうまくコントラストをつけていて見応えのある作品でした。
そうそう、『フィオナが恋していた頃』はご覧になりましたか?
20世紀前半のアイルランドの旧弊な村を舞台にしたこの悲恋物語も、美しい自然が印象的でした。
そう、おっしゃるように登場人物の過酷さと自然の美しさが素晴らしく巧くマッチしていました。
「フィオナが恋していた頃」は未見なんです。チャンスがあれば観たいですね。