「みんな誰かの愛しい人」

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「Comme Une Image」...aka「Look at me」2004 フランス
2004カンヌ映画祭最優秀脚本賞受賞!

フランス映画祭横浜2004で上映された映画。
監督、脚本(バクリと共同)出演のアニエス・ジャウィは「ムッシュ・カステラの恋/1999」の監督&マニー役。これでは音楽教師シルヴィアを演じている。
彼女の公私とものパートナーであるジャン・ピエール・バクリ「ヴァンドーム広場/1998」「ムッシュ・カステラの恋/1999」が頑固な大作家エチエンヌ・カサール役。
その娘ロリータにマルリー・ベリ。マルリーは本作で本格デビューを果たした。
シルヴィアの夫ピエールにはロラン・グレヴィル「カミーユ・クロデール/1988」「ラクダの針の穴/2003」。

有名な作家エチエンヌ・カサールの娘ロリータは女優志願の20才のマドモアゼル。彼女は太った自分に最高のコンプレックスを抱いている。父親エチエンヌは娘と見間違われるような若い妻カリーヌ(ヴァージニー・デサルナ)と再婚し、二人の間には5才の娘がいる。一方で、売れない脚本家ピエールは自分が成功することはあり得ないだろうと思い続けている。彼の妻シルヴィアはロリータの音楽教師である。この二つの家族を軸に物語は進行して行く。太った身体にとてつもないコンプレックスを抱いているロリータ、コメディエンヌを目指しているが夢の又夢。音楽学校でシルヴィアに歌の手ほどきを受けている。新作が書けなくてスランプに落ちっているエチエンヌは、娘ロリータに、自分自身がどのように映っているのか気がかりで仕方がない。若い妻のカリーヌは年の違わないロリータを誘ってショッピングに行ったりするが、二人の仲はしっくり行かない。売れない脚本家ピエールと音楽教師シルヴィアのカップル...シルヴィアは夫の才能を信じているが、自分には自信がない。それぞれが自分に自信が持てなく、もはや失いかけている...しかし、やがて彼らに転機が訪れ始める。

ロリータが通う音楽学校で、合唱の練習をしているシーンを絡めながらストーリーが進む方法も素敵だ。昨今のフランス映画はコメディ・タッチかヴァイオレンスか?いずれか?が多いが、この作品は素晴らしい人間ドラマで出演者も適役だ。特に父親エチエンヌ役のバクリは頑固oyajiにぴったり。コンプレックスの固まりであるロリータ役のマルリーは、ほんと太っていて、実生活でも悩んでるのかなぁ?と想像してしまう。映画を見終わって、頑固で意固地な父親エチエンヌと娘ロリータの親子の愛をひしと感じた。本当に愛する者同士は、言葉などいらない。いざという時には助け合うって...。

邦題の「みんな誰かの愛しい人」っていうのは中々いける。監督のジャウィと主演のバクリのカップルは“ジャクリ”と呼ばれているそうで、“ジャクリ”のこの作品は思春期の一時期、自信をなくしていたジャウィの体験をヒントに作られたという。毎度のことだが、映画の中に登場するフランスの田舎が素晴らしい!
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by margot2005 | 2005-11-04 23:06 | フランス | Comments(0)
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