2025年 02月 24日
「蝶の渡り」
「Peplebis idzulebiti migratsia」2023 ジョージア

”母国ジョージアの現代史を背景に、時代の波に翻弄された同国の芸術家たちの過酷な境遇と、それでも人生を楽しむたくましい生き様を描いた群像ドラマ。”
1991年、ソ連からの独立が近づき希望に燃えるジョージアの若者たち。27年後のジョージア、トリビシ。画家コスタの半地下の家にかつての芸術家仲間が集まっている。そしてバレエダンサーでコスタの元恋人ニナが突然戻って来た。そんな折、コスタの絵を買いたいというアメリカ人がやって来る。ニナに出会った彼は魅力的な彼女に一目惚れし結婚を申し込む。
蝶を他の場所に移動すると死んでしまうという。
アメリカ人コレクターはコスタの絵を全て買い取ると約束したが、コスタがただ一つ売りたくない絵があった。それには「蝶の渡り」というタイトルが付けられていた。
ソ連から独立はしたものの戦争が始まり、希望は露と消えてしまう。しかしめげない彼らは生き延び、未来への希望と共に芸術活動を続ける。先行きもわからず不安定な生活ながらとても楽観的な芸術家の集まりに感動する。彼らは生きる術を見つけるのが上手いのかも知れない。実に羨ましい。
コスタのことを忘れられないニナは、アメリカ人スティーヴとの結婚生活が自分には合わないと思いトリビシに戻る。コスタとニナの関係がとても素敵だった。
シアターで鑑賞したジョージア映画↓は2019年岩波ホール以来。岩波ホールは閉鎖されてしまって、本作は新宿シネマカリテの上映で観ることができた。先週末で上映終了。
コスタにライ・エラゼ。
ニナにタコ・タバタゼ。
ナタにナティア・ニコライシヴィリ。
監督、脚本は「金の糸/2019:出演」「シビラの悪戯/2000:監督」のナナ・ジョルジャゼ。
先日配信で「金の糸」を観ました。
主役エレネを演じたナナ・ジョルジャゼがとても良かったです。
監督作である本作「蝶の渡り」もぜひ見てみたい~♪
>彼らは生きる術を見つけるのが上手いのかも知れない
そういえば「金の糸」でも、ジョージア人は楽観的!というセリフが出てきて、凄惨な過去があったとしても明日を信じて生きていく姿が描かれていました。
本作とも通じるものがありそうですね。
こんにちは。
レビュー書いていないですが「金の糸」観ましたよ。良い映画でしたね。
エレネとアルテルの電話での会話が素敵でした。
ナナ・ジョルジャゼが監督の「蝶の渡り」はおすすめです。
配信になったら是非ご覧ください。
>ジョージア人は楽観的!っていうのは「蝶の渡り」のwebにも書かれていました。
戦争を体験した人って強いですね。

