2025年 02月 08日
「リアル・ペイン~心の旅~」
「A Real Pain」2024 USA/ポーランド


ニューヨークに住むポーランド系ユダヤ人のデヴィッドは、従兄弟のベンジーを誘い亡くなった祖母を忍ぶため、ポーランド史跡巡りツアーに参加する…
二人は兄弟同然に育ったが、近年ではすっかり疎遠になっている。妻子のいる几帳面なデヴィッドに対して、ベンジーは独身で定職にもつかず自由を愛する日々。
最愛の祖母を亡くしたベンジーを慰める旅だったが、彼のせいで絶え間なく起こるトラブルにデヴィッドは心が折れそうになる。
40代に入った二人の男のこれからの人生はどうなっていくのか?邦題についた「心の旅」はなかなかニクい。
空港が好きなベンジー。それはいろんな人々を見ることができるから楽しいとのこと。確かに国際空港って世界中からあらゆる人々が集まる場所で、じっと座って観察するのも面白いかも…。
オープニングからラストまでピアノ曲が流れる。少々うるさいくらい…でもピアノの詩人とも呼ばれたフレデリック・ショパンはポーランド出身で、国最大の空港にワルシャワ・ショパンと名付けられている。本作にマッチしたBack Musicと大納得した。
ジェシー・アイゼンバーグは、どちらかと言うと苦手な俳優かも知れないが、「エマニュエル」でちょっと気になった日系英国人俳優ウィル・シャープの出演に鑑賞を決めた。ツアーの案内人を演じるウィル・シャープはメガネをかけた全くの別人で、最初誰だかわからなかったけど、ソフトなイメージは変わらない。
キーラン・カルキン映画で有名な「17歳の処方箋/2002」は未見。Amazon Primeで配信されていたので見始めたが、歪んだ家族のドラマは苦手なので観るのはやめた。
「ダーティ・ダンシング/1987」のジェニファー・グレイがメチャクチャ懐かしい。
ロケーションと目的は全く違うが、”サンティアゴ・デ・コンポステーラ”を目指す「サン・ジャックへの道/2005」「星の旅人たち/2010」の2作がダブった。
ベンジーに「サイダーハウス・ルール/1999」のキーラン・カルキン。
ジェームズに「エマニュエル/2024」のウィル・シャープ。
マーシャにジェニファー・グレイ。
エローグに「あの頃輝いていたけれど/2022」のカート・エジアイアワン。
ダイアンにライザ・サドヴィ。
マークにダニエル・オレスケス。
監督、脚本、製作、出演(デヴィッド)は「沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~/2020」「僕らの世界が交わるまで/2022:監督、脚本」のジェシー・アイゼンバーグ。
何が起こる、というわけではないけれど、繊細で心が温まるすてきな作品でした。
あのジェシー・アイゼンバーグがこういうデリケートなヒューマンドラマを作るというのが、意外でもあり、うれしくもあり。
革命の群像?の写真のシーンなど、コミカルな場面もさりげなくあって楽しかった。
ショパンの音楽もちょっと音大きめだったけれど、よく合っていましたね。
こんにちは。
旅のドラマですが、目的もしっかりと描かれて心温まる良い作品でした。
革命の群像?あんなのあるのですね?
頑なまでに写真撮影に参加しないデヴィッドがちょっと不思議でしたが...。
マシンガントークのジェシー・アイゼンバーグらしからぬ作品に
彼、才能ありでしょうか?
正にポーランド=ショパンでした。

