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オードレイ・ディヴァン...「あのこと」「エマニュエル」

「L’événement」…aka「Happening」2021 フランス


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中絶が違法だった時代のフランスで、妊娠してしまったアンヌの孤独と絶望の12週間を描いた人間ドラマ。


1970年代のフランスの地方都市。中絶は違法で大罪とされていた。優秀で前途有望な大学生アンヌは、大事な試験の前に妊娠が発覚する。友人のエレナたちや、ましてや母にも話せない事柄。関係を持ったジャンに話すがまるで他人事。切羽詰まったアンヌは怪しげなマダムを訪ねる…


医師に相談すると、違法だから手助けはできないと言われ、追い詰められたアンヌは自分なりの方法で流産できるか試してみる。これはちょと見ていられない光景だった。


テーマが重く、ストーリーも苦しくて、最後まで見られるか?と思いつつ鑑賞した。

Amazon primeのおすすめにあった本作はオードレイ・ディヴァン監督の「エマニュエル」公開に合わせてのタイムリーな配信。

原作はノーベル賞を受賞したアニー・エルノーの『事件』。映画はヴェネチア国際映画祭金獅子賞に輝いた。

ヒロインのアナマリア・ヴァルトロメイはルーマニア出身。

カンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した違法中絶がテーマの人間ドラマ「4ヶ月、3週と2日/2007」を思い出した。

邦題の「あのこと」ってなぜか?意味深。


アンヌの母ガブリエル役のサンドリーヌ・ボネールは老けたけどキュート。しかし少々怪しいマダム・リヴィエールを演じたアナ・ムグラリスの変化に衝撃。ムグラリス映画は10年ぶり。


アンヌに「ヴィオレッタ/2011」のアナマリア・ヴァルトロメイ。

ジャンにケイシー・モッテ・クライン。

エレナに「燃ゆる女の肖像/2019」のルアナ・バイラミ。

ブリジットにルイーズ・オリー=ディケーロ。

オリビアに「オークション 盗まれたエゴン・シーレ/2024」のルイーズ・シュヴィヨット。

ガブリエルに「彼女たちの戦火/2022」のサンドリーヌ・ボネール。

マダム・リヴィエールに「レオパルディ/2014」のアナ・ムグラリス。

監督、脚本は「ナチス第三の男/2017」「バック・ノール/2020」の脚本家オードレイ・ディヴァン。





「Emmanuelle」2024 フランス/USA


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香港のホテルを舞台に描く21世紀のエマニュエルはキャリアウーマン。

映画解説に”真の悦びを感じられずにいたヒロインが、自らの欲望と向き合い、快感を取り戻すべく性の冒険に踏み出していく心の旅路を、大胆かつ繊細に描き出していく。”とある。


ラスト近く、朱色の下着のようなヒラヒラしたドレス姿のエマニュエルが怪しいビルでうろうろ。あの姿じゃレイプされるのでは?なんて心配する必要はない。彼女は好奇心と欲望の塊なのだから。ノエミ・メルラン大熱演。


この手(”Steamy romance”/激しい恋や、sexが重要な要素のドラマのこと)の映画は食傷気味なので観るかどうかかなり迷った。しかし監督のオードレイ・ディヴァンが衝撃作「あのこと」の監督でもあったので鑑賞。TOHOシネマズでの公開だったし...観客はojisamaが多かった。


エマニュエルに「TAR ター/2022」「パリ13区/2021」のノエミ・メルラン。

ケイシノハラに「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ/2021:監督、脚本」のウィル・シャープ。

サージョンに「シャドウハンター/2013」のジェイミー・キャンベル・バウアー。

ゼルダにチャチャ・ホアン。

監視者に「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を/2009」のアンソニー・ウォン。

マーゴパーソンに「ルース・エドガー/2019」 「ザ・ウォッチャー/2022」のナオミ・ワッツ。

監督、脚本はオードレイ・ディヴァン。


Commented by at 2025-01-24 20:49
こんばんは。
「あのこと」アンヌにぐっと近く、密着したかのようなカメラワークで、その焦りや痛みを自分のことのように感じてしまいました。
トイレのシーンは、衝撃でしたよね(>_<)
誰にも頼れず道を探そうとする彼女は強さ、そして孤独を強く感じました。

「エマニュエル」も同じ監督さんなので私も劇場へ行きましたよ。
ノエミ・メルラン!!昔のシルヴィア・クリステルの透明感のある美しさとは違う、硬質な美しさが印象的でした。
なるほど、なるほど~!!ひらひらしたドレス1枚で歩く姿に心配してしまいましたが、好奇心と欲望に燃える彼女には心配なんて要らなかったのね~。
Commented by margot2005 at 2025-01-26 12:54
> 瞳さん
こんにちは。
「あのこと」衝撃的でしたね。途中挫折かとも思いましたが、
なんとか最後まで鑑賞しました。
70年代の自由を愛するフランスが意外にも...とも感じましたが信仰が影響でしょうか?
目を背けるシーンにもアナマリアは果敢に挑んで感心しました。

「エマニュエル」はノエミ・メルランの魅力が足りなかったように思いました。
このようなキャラは彼女に似合わないかとも感じましたね。
ひらひらドレスは素敵でしたが。
シルヴィア・クリステルは顔もキュートでエマニュエル夫人にピッタリ
ハマって大爆発でした。懐かしいです。
by margot2005 | 2025-01-19 20:55 | ヨーロッパ | Comments(2)