2024年 12月 05日
「チネチッタで会いましょう」
「Il sol dell'avvenire」…aka「A Brighter Tomorrow」2023 イタリア/フランス

ジョヴァンニはイタリアの著名な監督で、新作を撮影するチネチッタで意気溢れんばかりの日々。映画のテーマは”1956年のソ連のハンガリー侵攻によるイタリア共産党への影響”。
しかし主演女優は作品を理解せず演出に口を出し、ジョヴァンニは苛立ちを隠せない。おまけにプロデューサーであり妻でもあるパオラが別れたいと言い出したのだ。40年も連れ添ったのに…
映画撮影を舞台にしたコメディドラマ。
鑑賞を迷ったけど、久しぶりに新宿武蔵野館で映画を観たかったのと、お気に入りフランス人俳優マチューの出演があったから。
ゴージャスなイタリア人俳優出演の上、ラストにジャスミン・トリンカとアルバ・ロルヴァケルが台詞無しで登場する(チネチッタを歩くだけのシーン)。
ジョヴァンニはプロデューサーであり妻でもあるパオラの言葉には耳を傾けず常にマイウェイ。そんな折、フランス人プロデューサーのピエールが詐欺師だったことがわかり、撮影は頓挫してしまう。
パオラは韓国人プロデューサーと掛け合ったり奮闘するがジョヴァンニは気に入らないのだ。”Netflixもあるよ…”のような台詞もあって時代を感じる。古い考えの持ち主で融通が聞かないジョヴァンニには通用しないけど...。
”スコセッシに電話で相談する!”にはパオラも呆れて止めた。でも留守電になっていてパオラはとりあえず一安心。
ナンニ・モレッティは理屈っぽくて頑固な人物がとっても似合う。
マチューはほんとに味わい深い俳優。
新宿武蔵野館は映画好きの憩いの場みたいな雰囲気があってnice。
パオラに「はじまりの街/2016」「3つの鍵/2021」のマルゲリータ・ブイ。
エンニオに「乾いたローマ/2022」のシルヴィオ・オルランド。
ヴェラに「われらの子供たち/2014」のバルボラ・ボブローヴァ。
ピエールに「彼女のいない部屋/2021」のマチュー・アマルリック。
監督、脚本、製作、出演(ジョヴァンニ)は「母よ、/2015」「3つの鍵/2021」のナンニ・モレッティ。

マチューがあんな役で出ているなんて(笑)ふだんからナンニ・モレッティ監督は、表情も口調も声もあのまんま。観ているだけなら楽しいけれど、毎日あんな調子で夫に喋られたら、うんざりですね。劇中劇でのバルボラ・ボブローヴァが、私情を交え勝手にシナリオを変えて、シルヴィオ・オルランドにぐいぐい迫っていくシーンに、爆笑しました。
こんばんは。
マチュー大好きです。詐欺師似合ってました。
ナンニ・モレッティ監督って実際もあれなんですか?キャラにピッタリでしたが...。
自分のことしか考えないで、文句ばっかり言っている夫は最悪ですよね?
少々能天気気味のバルボラ・ボブローヴァは面白かったです。
オルランドにはぐいぐい迫ってキスまでしてましたから。

