2024年 08月 14日
「ボレロ 永遠の旋律」
「Bolero」2024 フランス/ベルギー

1928年のパリ。モーリス・ラヴェルはダンサーのイダ・ルビンシュタインからバレエ音楽の作曲依頼を受ける。しかし極度のスランプ状態に陥っていたためイダの期待に応えることができない。最愛の母との別れや戦争の傷跡などなどに思いを馳せながら、ある音にひらめきを覚え「ボレロ」を書き上げる…
フランスの天才作曲家モーリス・ラヴェルの代表曲『ボレロ』の誕生秘話を描いた音楽伝記ドラマ。
わたし自分も含めてクラシック音痴な人でもラヴェルの「ボレロ」は耳にしたことがあると思う。この曲は全世界の人々が演奏している…という案内が出る。
ラヴェルの「ボレロ」を知っていても、ラヴェルがどのような人物だったか?(実際「ボレロ」しか知らない)は全く知らなかったので、本作を観て彼の人となりを知った。
作曲家が音にこだわるのは当然だが、ラヴェルのこだわりようは凄まじい。「ボレロ」のリズムは、機械が動く、あの猛烈にうるさい音からきた様子。Web Siteには”その音は、魂を奪う”とあり。
ラヴェルの実家モンフォール・ラモーリーで撮影された。1920年代のパリの佇まいや装飾が美しい。
フランス映画のシアター鑑賞は5ヶ月ぶり。ラファエル・ペルソナ主演で観てみたかった。彼はフランスのメディアで“アラン・ドロンの再来”と絶賛され 「黒いスーツを着た男/2012」ではドロン、ファンが多い日本にも映画の宣伝で来日した。
アラン・ドロンは美しすぎて個人的にはどうも好きではない。ラファエルの方が好きかも?でもその後日本で主演映画は公開されず12年ぶりとなった。
「ホワイト・クロウ 伝説のダンサー/2018」のレビューに”ラファエル・ペルソナについても書きたい。彼はアラン・ドロンの再来と言われた。でもなぜか?精彩に欠けるのだ。”なんて書いていた。
ラヴェエルを演じる本作では穏やかなパッションを秘めた感じがトレビアン。
脇を固めるのはフランスの有名俳優ジャンヌ・バリバール、ヴァンサン・ペレーズ&エマニュエル・ドゥヴォスと豪華。
モーリス・ラヴェルに「彼は秘密の女ともだち/2014」のラファエル・ペルソナ。
ミシアに「ベル・エポックでもう一度/2019」のドリヤ・ティリエ。
イダ・ルビンシュタインに「幻滅/2021」のジャンヌ・バリバール。
シバに「ヒトラーへの285枚の葉書/2016」「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり/2019」のヴァンサン・ペレーズ。
マルグリット・ロングに「パリの調香師 しあわせの香りを探して/2019」のエマニュエル・ドゥヴォス。
監督は「恍惚/2003」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「美しい絵の崩壊/2013」「ボヴァリー夫人とパン屋/2014」「夜明けの祈り/2016」「白雪姫~あなたが知らないグリム童話~/2019」のアンヌ・フォンテーヌ。

