「異人たち」

「All of Us Strangers」2023 UK／USA

ロンドンのタワーマンションに暮らすアダムは40代の独身の脚本家。ある日、同じマンションに住む青年ハリーが訪ねてくる。謎めいたハリーの突然の訪問に驚きを隠せないアダムは追い返してしまう。しかし後にハリーを部屋に迎え入れるアダム。2人は共にゲイだった。12歳の時に交通事故で亡くなった両親との思い出を執筆するアダムは、かつて両親と住んだ郊外の家を訪ねる。そこでは30年前と同じ姿の両親が暮らしていて、アダムとの再会を喜ぶのだった…

久しぶりの初日鑑賞。予告編も避けて全く前知識なしで観た。宇宙を漂うようなラストの2人が切なくて…。何と言ってもアンドリュー＆ポール両俳優が素晴らしい。父母を演じるジェイミー＆クレアもnice。

映画のジャンルはファンタジー・ロマンス・ドラマ。ラヴストーリーである。

人の気配が感じられないタワーマンションもファンタジーぽくてストーリーにシンクロする。

原作は山田太一の小説「異人たちとの夏」。大林宣彦が監督した1988年度製作の邦画もあるが鑑賞していない。本作ではアダムが出会うのは女性ではなく男性に変えてある。

アンドリュー・スコットとポール・メスカルはジャスト20歳の年齢差。アンドリュー主演映画をシアターで見るのは初めて。ポールはまだ20代なのに、既にアンドリュー同様性格俳優の雰囲気で素晴らしい。シアーシャ・ローナンと共演した「もっと遠くへ行こう。／2023」は途中挫折。今一度観て観たい！

アダムに「リプリー／2024」のアンドリュー・スコット。

ハリーに「Aftersun／アフターサン／2022」のポール・メスカル。

父に「SKIN／スキン／2018」の ジェイミー・ベル。

母に「ウーマン・トーキング　私たちの選択／2022」のクレア・フォイ。

監督、脚本は「さざなみ／2016」「荒野にて／2017」のアンドリュー・ヘイ。