2024年 04月 07日
「リプリー」TVミニシリーズ 1シーズン/8エピソード
「Ripley」2024 USA

1960年代のニューヨーク。ダウン・アット・ヒールの詐欺師トム・リプリーは、ある日、造船会社を経営する裕福なMr.グリーンリーフに、放蕩息子をイタリアから帰国させるよう説得してくれないかと持ちかけられる。支払われる金に惹かれたトムは承諾しイタリアへと向かう。アマルフィ海岸のアトラニの別荘に親からの仕送りで優雅に暮らすディッキー。ディッキーにはマージという恋人がいた...
「太陽がいっぱい」でも「リプリー」でもあった有名なシーン…ディッキーが留守の間に彼の洋服を身につけ満足げのトム。しかしディッキーが突然戻ってきて責められる。その後ディッキーがトムに”私はクィア(Queer)ではない”と話すシーンがある。露骨なシーンは皆無だけど、このセリフはやはり今の時代なのかなと思った。
ニューヨークのシーンから始まり、トムはイタリアに。その後カラーになる?と思ってたがドラマは全編白黒だった。
これは中々niceなアイデアかも?時代は60年代。イタリアのあちこちでロケされている様子で、特にローマが多い。今のローマでは風景が変化しているから、白黒だと60年代の雰囲気が感じられ「ローマの休日/1953」を思い起こした。ただ白黒にしたのはそれが理由ではない。
パトリシア・ハイスミスの小説「The Talented Mr. Ripley」は「太陽がいっぱい/1960」「リプリー/1999」と映画化。本作は8エピソードあるので原作に忠実に事細かく描いていると思う。ラストもベニスだし。
アラン・ドロン版のラストはとってもドラマティックに脚色してあった。マット・デイモン版を観てドロンがトムだった?どちらかといえばディッキーのキャラがピッタリかと思ったけど...「太陽がいっぱい」ではディッキーはフィリップに名前を変えていて、演じたのは「死刑台のエレベーター/1958」のモーリス・ロネ。ドロンは美しすぎてロネの方が好み。少々脱線…本作に戻る前に、ドロンは「太陽がいっぱい」でブレイクしたらしい。納得納得。
邦題”太陽シリーズ”他2作品「太陽はひとりぼっち/1962」「太陽が知っている/1968」はレビューを書いた。
マージ役のダコタ・ファニングは今年30歳。撮影時は20代の後半だと思われるが素敵な女優。ハートフル・ロード・ムービー「500ページの夢の束/2017」で自閉症の女性を演じたダコタがniceだった記憶がある。
ディッキー役のジョニー・フリンはとても繊細な感じの俳優。彼はミュージシャンでもある。マット・デイモン版のジュード・ロウとは又違った魅力のディッキー役が素敵。ジョニーはアニャ・テイラー=ジョイの「EMMA エマ/2020」もnice。
ジョン・マルコヴィッチがラストのエピソードに怪しげな画商マイノット役で出演している。トムは自分も画商だと紹介。マルコヴィッチは「リプリーズ・ゲーム/2003」の主演俳優。レビューを見てみたらなんだかボロクソに書いていて、そんなにひどかった?と思ったけどあまりにも前なので記憶がない。
トムが長く住み続けたいと気に入ったアパートの1室(まるで屋敷みたい!)の管理人シニョーラ・ブッフィと、トムに必要に迫るピエトロ・ラヴィーニ警部。イタリア人俳優2人の存在が素晴らしい。トムを追いかけるラヴィーニのひつこさ(じわじわと迫る)がスゴい。
アンドリュー・スコットは詐欺師トム・リプリーが似合う。
過去作品と共にこのTVシリーズも素晴らしかった。
トム・リプリーに「否定と肯定/2016」「1917 命をかけた伝令/2019」のアンドリュー・スコット。
マージ・シャーウッドに「アメリカン・バーニング/2016」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド/2019」のダコタ・ファニング。
ディッキー・グリーンリーフに「オペレーション・ミンスミート ―ナチを欺いた死体―/2021」「時の面影/2021」のジョニー・フリン。
シニョーラ・ブッフィに「はじまりの街/2016」「3つの鍵/2021」のマルゲリータ・ブイ。
ピエトロ・ラヴィーニ警部にマウリツィオ・ロンバルディ。
フレディ・マイルズにエリオット・サムナー。
Netflix
うわ~これもう全話観了されたのですか? 早い~
私も早く観たいのですが。。めちゃくちゃ評判いいですよね?
アンスコさんは今月『異人たち』もあるし要チェックですね!
こんばんは。コメントありがとう。
さてこれグイグイ引き込まれて一気見しました。IMDb8.0です。
ぜひぜひ早くご覧になってください。
『異人たち』ってポールメスカル共演ですね。4/19公開予定。
アンスコさんniceな俳優です。
コメントありがとうございます。
これ一気見したくなりますよね。
原作を読んでいたのでストリーは大体理解していますが、
ドラマならではの細かい描写がniceでした。
原作は時間を見つけてぜひ取り掛かってくださいね。
イタリアの風景最高でした!

