2023年 11月 17日
「ぼくは君たちを憎まないことにした」
「Vous n'aurez pas ma haine」…aka「You Will Not Have My Hate」2022 ドイツ、フランス、ベルギー

2015年、パリ。ジャーナリストのアントワーヌ・レリスは愛する妻エレーヌと幼い息子メルヴィルと共に幸せな日々を送っていた。11月13日の夜、友人ブルーノとバタクランのライヴに出かけたエレーヌはテロ事件に巻き込まれ命を落としてしまう…
テロ事件後、エレーヌと一緒だったブルーノが足に怪我を負ったことはわかったが、エレーヌの行方がわからない。病院を駆けずり回るアントワーヌ。やがて彼女の死が確認される。幼いメルヴィルはそれを理解することができない。突然の悲劇に激しく動揺しながらもアントワーヌは立ち上がり、テロリストに向けて”君たちを憎まない”とSNSに発信する。それはこれからもメルヴィルと共に強く生き、テロに打ち勝つ決意表明だった。
主演のピエール・ドゥラドンシャンはほぼ全てのシーンに登場。繊細なアントワーヌ役がパーフェクト。
オーディションでメルヴィル役に選ばれたゾエはやはり女の子だった。スーパー可愛い。
パリ中心部にあるコンサートホール、バタクランやレストランを襲撃し、130人近くが亡くなったパリ連続襲撃事件のニュースはよく覚えている。人気が高かったバタクランは後に全面改装し、初めてのライヴはSTINGだったこともnetのニュースで知った。
最近よく観るピエール・ドゥラドンシャンはオドレイ・トトゥ主演の「エタニティ 永遠の花たちへ/2016」が初めて。セザール賞有望若手男優賞を受賞した「湖の見知らぬ男/2013」が観たいけど配信なしで残念。もう一作ピエールが出演する「夜の伝説 マダム・クロード/2021」をNetflixで鑑賞したが始まってすぐに挫折。再び観なくては…。
映画館に行く時間がなくて2週間ぶりのシアター鑑賞。久しぶりのシアターで感動の映画を見ることができて良かった。でも思ったより観客が少なくて…。
少々脱線...「警部補ジョアン・ペーテルス」で主人公の刑事を演じたヨアン・ブランが「ザ・クラウン」の新しいシリーズで、事故を起こした車のドライバー、アンリ・ポール役で出演していてびっくり。

アントワーヌ・レリスに「ヴォルテール高校へようこそ/2021」「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?/2022」のピエール・ドゥラドンシャン。
メルヴィル・レリスにゾエ・イオリオ
エレーヌ・レリスにカメリア・ジョルダーナ。
アレクサンドルに「警部補ジョアン・ペーテルス/シーズン1/2016」のトマ・ミュスタン。
ジュリーに「サンドラの週末/2014」のクリステル・コルニル。
アニーにアン・アズレイ。
シルヴィーに「GAGARINE/ガガーリン/2020」のファリダ・ラウアジ。
ブルーノに「彼女たちの戦火/2022」ヤニック・ショワラ。
監督、脚本は「陽だまりハウスでマラソンを/2013」のキリアン・リートホーフ。
原作はアントワーヌ・レリスの「ぼくは君たちを憎まないことにした」。
TOHOシネマズ・シャンテ
東京ミッドタウン日比谷のライトアップが始まった。

実際は憎んでいるんでしょうけど、敢えて彼らを憎まないと言葉にすることで自分を戒めたかったんでしょうか。
ワタシはとても真似はできません(笑)
あれ?メルヴィルちゃんって女の子だったんですね!
演技というか、よくあんな自然な振る舞いができたな~と感心しまくりでしたよ。
メルヴィルちゃんって女の子でした。ほんとメルヴィル役上手かった!
鑑賞中、あの子女の子じゃないとずっと思ってました。
うるさいほどママ、ママと言う息子。愛する妻を亡くした夫アントワーヌの辛さが
観ていて、気の毒で悲しかったです。
悲しくて、寂しくてたまらないのに、このジャーナリストは”悟り”の人ですね。




