2023年 03月 07日
「逆転のトライアングル」
「Triangle of Sadness」2022 スウェーデン/USA/UK/ドイツ/フランス/トルコ/デンマーク/ギリシャ/スイス/メキシコ

モデルで人気インフルエンサーのヤヤは男性モデルの恋人カールと共に豪華客船のクルーズ旅に招待される。彼ら以外は、肥料で大儲けしたロシアの新興財閥や英国の武器商人を始めとした大富豪ばかり。スタッフの責任者ポーラは常に”Yes Sir,Yes Ma’am”と答え、客の無理難題にも終始笑顔を絶やさず高額チップをゲットしましょう!と客室乗務員に喝を入れる。そして料理や掃除をする裏方のスタッフにも支えられゴージャスな旅が続くはずだった。しかし突然やってきた激しい嵐の中、判断力に欠けたアルコール依存症の船長と共にクルーズ船は進行する…
オープニングは男性モデルのオーディション会場。”報酬は女性モデルの三分の一で、ゲイに狙われる可能性大。それでもモデルをやりたい?”と問いかける係の男性。
次のエピソードはモデルでガールフレンドのヤヤとディナーのカール。食事が終わり会計に…ヤヤは化粧直しに夢中。”支払いは男のあなたよ!”と言わんばかりで知らんぷりしている。頭にきたカールは”今日は払うといったじゃないか?”と詰め寄るが…。そこで、カールは”君は僕より稼いでるだろ”発言。すると”じゃあ割り勘にしましょ!”と言うヤヤ。食事代は男が払うと決めつけるやりとりが面白かった。
そしていよいよ第3のエピソードの豪華客船のシーンが始まる。
嵐で遭難し、生き残ったのはヤヤとカール、ロシアの大富豪ディミトリとヤルモ、ドイツ人のマダム、テレサ。そしてスタッフのポーラとアビゲイル。おまけは海賊のネルソン。
そして島でリーダーとなったのは、食べ物を調達し、火も起こせる掃除係のアビゲイルだった。
女と男(女性が上位)/リッチマンと普通の労働者/イケメンと普通のオヤジ/白人と非白人…などなど。現代のルッキズム/lookism(外見重視主義)と階級社会を痛烈に皮肉ったブラックコメディは面白かったがかなり強烈。船酔いのシーンは少々やり過ぎ?
ラスト、ビーチのヤヤとアビゲイル、そして失踪するカールはどこへ向かっているのか?とっても気になった。
ガイ・リッチー監督、マドンナ主演の「スウェプト・アウェイ/2002」のような展開?と想像していたけどちょっと違った。でも似たような所もある。
掃除係アビゲイルを演じるドリー・デ・レオン(オスカー助演ノミネート)最高!
アル中の船長役のウディ・ハレルソン完璧!
個人的にイケメンは好みではないがハリス・ディキンソンは中々のイケメン俳優。
ロケはギリシャ。
武器商人の妻が、飛んできた手榴弾に”あらこれウチの製品だわ”なんて言ったりして...。
リューベン・オストルンドは皮肉が大好き!カンヌ映画祭パルムドール受賞(2作連続/テーマは前作と真逆)で、オスカー(作品、監督、脚本)にもノミネート。で、やっぱりこの監督はスゴい!のかも?
公開後の次の週の初めに鑑賞。確か1日に4、5回の上映があったが現在は2回。万人には受けない?(前2作はミニシアターで公開/本作はオスカーにノミネートでシネコン公開)
ヤヤにチャールビ・ディーン。
カールに「キングスマン ファースト・エージェント/2021」「ザリガニの鳴くところ/2022」のハリス・ディキンソン。
ディミトリに「堕天使のパスポート/2002」のズラッコ・ブリッチ。
ポーラにヴィッキ・ベルリン。
アビゲイルにドリー・デ・レオン。
ヤルモにヘンリク・ドルシン。
テレサに「お名前はアドルフ?/2018」のイリス・ベルベン。
ネルソンにジャン=クリストフ・フォリー。
船長に「ガラスの城の約束/2017」「ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ/2021」のウディ・ハレルソン。
監督、脚本、編集は「フレンチアルプスで起きたこと/2014」「ザ・スクエア 思いやりの聖域/2017」のリューベン・オストルンド。
TOHOシネマズ池袋
これねぇ・・・すーごく気になっているのですが、なかなか穢かったり下品だったりするとの情報で躊躇しています。
アカデミー賞作品賞ノミネートですものね?観なくちゃです!
こんばんは。
面白かったですが少々やり過ぎ...とも。
ヨーロッパ人てこういうの好きなのですね。
パルムドールは分かりますが、かなり下品なのでオスカーって感じではない?
とも思いましたね。

