2023年 03月 04日
「ワース 命の値段」
「What Is Life Worth」…aka「Worth」2020 UK/カナダ/USA

”9.11同時多発テロで被害に遭った約7000人に対して補償金を公平に分配するため、犠牲者それぞれの命に値段をつけるという倫理的な難題に挑んだ弁護士の実話”
ワシントンD.C.の弁護士ケン・ファインバーグは政府からあるプロジェクトへの協力を依頼される。それは訴訟を避けるために補償金を設立した政府と約7000人の被害者のまとめ役というものだった。
犠牲者の年収を基に計算した額は遺族から猛反発を喰らってしまう。犠牲者の中には大手金融会社の重役やレストランで働くウエイター、そして消防士もいた。年齢も、性別も状況もバラバラの犠牲者たちに命の値段をつけて納得させることができるのか?
ファインバーグは右腕のカミール、そして若い弁護士のプリア・クンディとダリル・バーンズの助けを借りて奔走する。ブリアは優秀な成績でロー・スクールを卒後し、WTCの中にある一流法律事務所に採用が決まっていた。
ケン・ファインバーグの説明会に集まった犠牲者の家族たち。納得のいかない彼らは不満を爆発させて話を聞こうとしない。そんな折、一人の男性が”とりあえず話を聞こう!”と提案する。説明会が終わりファインバーグはチャールズ・ウルフというその男性に歩み寄る。ウルフは妻を亡くしていて、ファインバーグの説明に納得したわけではなく全く逆だった。彼はブログを立ち上げ”命の値段”には簡単に屈しない考えの持ち主だった。
2001年、9,11…あれから約20年の歳月が経過した。アメリカでこのようなプロジェクトがあったなど知る由もない。
補償金受け取りのサインに署名する家族80%を目標に、日々駆けずり回る弁護士たちの活躍に感動する。
ケン・ファインバーグとチャールズ・ウルフが互いに理解し合うラストがgood。
マイケル・キートンは”マクドナルドの創業者”を演じた「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ/2016」がniceだった。でもやはり「スポットライト 世紀のスクープ/2015」のような社会派ドラマが似合う。
そしてマイケル&スタンリー・トゥッチの静かな演技が素晴らしい。
ケン・ファインバーグとカミール・バイロスはとても優秀な弁護士で、エンドロールに有名な事件を扱い勝利したことが記される。ドラマの中でもファインバーグは”裁判には負けたことがない”と語っていた。
ケン・ファインバーグに「シカゴ7裁判/2020」「ダンボ/2019」「モービウス/2022」のマイケル・キートン。
チャールズ・ウルフに「ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY/2022」のスタンリー・トゥッチ。
カミール・バイロスに「ビューティフル・ボーイ/2018」のエイミー・ライアン。
リー・クインに「アバウト・レイ 16歳の決断/2015」「ロケットマン/2019」のテイト・ドノヴァン。
プリア・クンディにシュノリ・ラマナタン.
ダリル・バーンズにアト・ブランクソン=ウッド。
監督は「リトル・アクシデント―闇に埋もれた真実―/2014」のサラ・コランジェロ。
TOHOシネマズ・シャンテ
今まさに日本でも障害者の方の命の値段が問われていましたね。命の大切さは誰でも同じであるならば、生涯給料を想定した保証金の額というのは、本来間違った考え方なのかもしれません。
実話ものはなかなか感動作になりにくいですが、こちらの映画は感動出来るのですね~?いつか見たいと思います。
亡くなったかたの残されたご家族には
切実で、難題な事柄だったことでしょう。
あれから長い時間がたっていますが
どのように解決、というか納得のいくような結果が
出たのかと気になります。
家から1時間ほどで、上映館に行けますが
花粉症がひどくなってまして、上映中、くしゃみの連続になるかも(;^ω^)
プライムヴィデオで観られるようになるまで
待とうかと思います。
こちらにもありがとうございます。
障害者の方の命の値段裁判ありましたね。
>生涯給料を想定した保証金の額...本来間違った考え方...
これは非常に難しいことだと思います。
アメリカは訴訟大国なのでそれを防ぐためのプロジェクトだったのでしょう。
保証金受け取りにサインをもらうため奔走する弁護士たちの姿に感動です。
キートンとトゥッチの静かな演技はniceでした。
いつもコメントありがとうございます。
このプロジェクトはアメリカらしいなと思いました。
弁護士たちの努力が実ったプロジェクトでしたね。
機会があればご覧になってください。
「ファウンダー」や「スポットライト」のマイケル・キートン主演作品ということで
私も楽しみにしていました。
9.11がユニークな切り口で描かれていて、見応えがありました。
ファインバーグの変化がすばらしかったし
彼を支える事務所のパートナーやスタッフたちの奮闘に心を動かされました。
スタンリー・トゥッチのシリアスな演技もよかったですね☆
こんにちは。
英国やアメリカでは2021年にNetflixで公開済み。日本では後に劇場公開になったのはなぜ?
なんて思いましたが...。キートン良かったです。キャラにピッタリ
>スタンリー・トゥッチのシリアスな演技もよかったですね☆
その通りでしたね。トゥッチ!
事務所全員の努力によって得たプロジェクトは素晴らしかったです。
ラストに静かな感動を覚えました。

