2023年 02月 16日
「対峙」
「Mass」2021 USA

”米国の俳優フラン・クランツが国内外で多発する銃乱射事件についてリサーチを重ねた末に書き上げた脚本を基に、自ら監督に初挑戦して撮り上げた衝撃の会話劇”
米国のある高校で銃乱射事件が発生し、10数名が命を落とし加害者は自殺する。それから6年が経ったが被害者のジェイとゲイル夫妻は、息子を失った悲しみから立ち直れないでいる。ある日、セラピストの勧めで加害者の両親リチャードとリンダと話し合いに臨むことになる…
4人が対話する場所は教会。そこで働くジュディはとても陽気な人物で、彼女を手伝う青年アンソニーにテキパキと指示を出している。世話役のケンドラに用意は全て整っていると伝えるジュディ。やがて4人がやって来る。
挨拶を交わした後、何を話して良いのかわからないジェイとゲイルは”息子さんについてすべてを話して欲しい。”と告げる。リンダが息子について語り始め”息子を心から愛していた。”と答える。
「リチャードとリンダには責任を追求しない」という約束のもとに始まったが、ゲイルが感情的になり”あなたは自分の息子の犯行予兆に気が付かなかったの?”と詰問調になってしまう。
息子を亡くした母親は当然感情的になる。詰問になってはいけないとゲイルに諭すジェイ。
ジェイを演じるジェイソン・アイザックスは今まで見たことない穏やかな父親を好演。
80%以上は密室劇。外からは誰も入ってこないし、誰も声をかけない。銃乱射事件については4人が過去の出来事として語るのみ。
”赦し”で終わるドラマはキリスト教国だとしみじみ思った。
重いドラマは陽気でお喋りなジュディの存在で少し癒される。
邦題の「対峙」は少々きついイメージ。原タイトルの「Mass/集まり」の方が柔らかく感じて良いかなと思った。
ジェイに「ミセス・ハリス、パリへ行く/2022」のジェイソン・アイザックス。
ゲイルに「旅立ちの時/1988」「グッド・ワイフ/2009~2013」のマーサ・プリンプトン。
リンダに「アメリカン・アニマルズ/2018」「レベッカ/2020」のアン・ダウド。
リチャードに「ハウス・オブ・カード 野望の階段/2013~2017」のリード・バーニー。
ジュディにブリーダ・ウール。
アンソニーにケーガン・オルブライト。
ケンドラにミッシェル・N・カーター。
監督、脚本、製作は「ダークタワー/2017:出演」のフラン・クランツ。
TOHOシネマズ・シャンテ


