2023年 01月 03日
「ホワイト・ノイズ」
「White Noise」2022 USA/UK

化学物質の流出に遭遇した家族が、愛や死といったテーマに直面して行く不条理なダーク・コメディ。
謎の化学物質に汚染されたジャックは死ぬかもしれないと言われ不安になる。一方で妻のバベットは死(将来)の恐怖に耐えられず、家族に内緒で手に入れた謎の薬を服用し始める。母親バベットがなんか変?と気づいた娘は薬を発見し大騒ぎする。
ドイツ語が話せないのに大学の授業で”ヒトラー”について熱く語るジャック。教授のマレーは”エルヴィス”研究家。二人が掛け合いでヒトラーとエルヴィスを熱く語るシーンは面白い。ヒトラーとエルヴィスの共通点はマザコンらしい。
ミステリー・ホラーの原作はドン・デリーロによる全米図書賞受賞の小説「ホワイト・ノイズ」。
不確実な世界での愛と死。幸せとは?日常生活においての平凡な対立に対処しようとするアメリカ人一家の物語。
子供が4人いる夫婦の末息子が二人の子供で、上の3人は夫婦の連れ子たち。ドラマの設定は現在ではないけど、離婚を繰り返したこの夫婦は結構現代的。
アダム・ドライヴァーとグレタ・ガーウィグは、なんだかわけのわからない不条理極まるドラマにとてもマッチしていてナイスキャスティング。アダムの中年親父も良いし、グレタのしれっとした様子が絶妙。
監督、脚本はノア・バームバック、主演はアダム・ドライヴァー、グレタ・ガーウィグ、ドン・チードル。彼らの出演に惹かれて鑑賞を決めた。アダム、ファンだし,,,。終盤近くにドイツ人俳優のラース・アイディンガーが出てきた。彼はお気に入り俳優の一人でイってるキャラがスーパー似合う。
アダムが中年太りの大学教役で腹デブ状態。「ハウス・オブ・グッチ/2021」のスマートなアダムはどこへ?
グレタを俳優として鑑賞したのは「20センチュリー・ウーマン/2016」と「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命/2018」以来。たまには俳優の彼女も見たい。
ドン・チードルの出演作を鑑賞したのはかなり久しぶり。ドン・チードルで思い浮かぶのはやはり「ホテル・ルワンダ/2004」と「クラッシュ/2004」。
ノア・バームバックはアダムが好きらしい。グレタも。
ちょっと余談…
昨年末のYahooニュースで”フランスの映画館利用者が減った”との記事を読んだ。理由の一つは”観客を呼べる作品が少なかった”とあり。
私的に昨年鑑賞したフランス映画は14本だけ。いかに日本での一般公開がなかったかがわかる。
「Les trois mousquetaires: Milady/2023」&「Les trois mousquetaires: D'Artagnan/2023」の二部作は、お気に入り俳優フランソワ・シヴィルがダルタニアン役でヴァンサン・カッセル、ロマン・デュリス、ルイ・ガレル、そしてエヴァ・グリーンがミレディで、ヴィッキー・クリープス、リナ・クードリetc.豪華出演のアレクサンドル・デュマの「三銃士」の物語。日本公開に期待したい。
ジャックに「アネット/2021」のアダム・ドライヴァー。
バベットに「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語/2019」のグレタ・ガーウィグ。
マレーに「オーシャンズ13/2007」「フライト/2012」のドン・チードル。
ミスター・グレイに「約束の宇宙/2019」のラース・アイディンガー。
監督、脚本、製作は「ヤング・アダルト・ニューヨーク/2014」「マリッジ・ストーリー/2019」のノア・バームバック。
Netflix

