2022年 09月 09日
「ドッグス・オブ・ベルリン 運命と選択」 TVシリーズ 1シーズン/10エピソード
「Dogs of Berlin」2018 ドイツ

ワールドカップ予選ドイツ対トルコ戦の前夜、一人の男が死体で発見される。現場には制服の警察官がいたがたまたま近くを通りかかった待機中の刑事グリマーは被害者を見て愕然となる…
死体はトルコ系ドイツ人のスター選手オルカン・エルデム。やがて捜査が始まり、カート・グリマーの上司ゲルト・ザイラーは彼とネオナチの繋がりを重視し、トルコ系の刑事エロール・バーカンとコンビを組むよう指示する。カートの母親エヴァはネオナチだった。
ベルリンのマルツァーン自治区を舞台にネオナチ、アラブマフィア、ベルリンマフィアの闘いを描くクライムスリラー。
エロール・バーカンとカート・グリマーはトルコ移民と元ネオナチ。エロールは同性のパートナーと同居するゲイの誠実な麻薬捜査官。カートは妻子と自身の子供もいる愛人サビーネとの二重生活を送り、ギャンブル(サッカー賭博)好きで借金まみれのだらしない男。真逆の二人がコンビを組むのだから、内輪揉めの連続。
ドイツはトルコ移民が非常に多い。
ネオナチ集団の非白人への偏見が恐ろしいほど。エヴァが倒れた際トルコ系の救急隊員がやって来る。”移民は出て行け!”と追い返すエヴァの言葉には唖然!ネオナチおばさんスゴかった。しかしこんなにまで人種差別を描いて良いのか?と思ったけど…。
エロールの父親が息子の家で”絨毯が一枚もない!”の発言に”僕はドイツ人だ!”と交わす会話が印象的。ドイツ生まれの息子は、ドイツ人と暮らす家にトルコ絨毯は必要としない様子。
カートのスーパー複雑な私生活も面白かったけど、金(Gold&Money)が大好きなアラブマフィアの麻薬王タルク=アミール兄弟レイフ&カリームが面白い。
とにかく展開が強烈でクリスティアン・アルヴァルトの世界炸裂!
カート・グリマーにフェリックス・クラマー。
エロール・バーカンに「おじいちゃんの里帰り/2011」「カット/オフ/2018」のファーリ・ヤルディム。
ポーラ・グリマーに「ヒトラー暗殺、13分の誤算/2015」「ヒトラーに屈しなかった国王/2016」のカタリーナ・シュットラー。
サビーネ・バイン・ルダールに「5パーセントの奇跡~嘘から始まる素敵な人生~/2017」にアンナ・マリア・ミューエ。
ゲルト・ザイラーに「サウルの息子/2015」「アーニャは、きっと来る/2020」のユルス・レチン。
レイフ・タルク=アミールにサミー・アブデル・ファター。
カリーム・タリク=アミールに「ブラッド・レッド・スカイ/2021」のカイス・セッティ。
ムラド・イッサムにモハメッド・イーサ。
エヴァ・グリマーに「陽だまりハウスでマラソンを/2013」のカトリーン・ザース。
監督、脚本、製作、企画は「カット/オフ/2018」「タイムリミット 見知らぬ影/2018」のクリスティアン・アルヴァルト。
Netflix

