2022年 09月 05日
「デリシュ!」
「Délicieux」…aka「Delicious」2021フランス/ベルギー

1789年、革命直前のフランス。シャンフォール公爵の専属料理人マンスロンは、貴族たちが集まる食事会で自慢の創作料理“デリシュ”を披露する。するとジャガイモとトリュフを使ったことで批難され、バカにされた挙句謝罪を求められる。謝罪などできないマンスロンは息子バンジャマンを伴い田舎に戻る。失意の日々を送るマンスロンの下に謎めいた女性ルイーズが現れ弟子にして欲しいと頼まれる…
謎めいた女性ルイーズの復讐劇などを盛り込んでストーリーは進む。Web Siteに”食欲がそそられる美しい映像は必見。”と書かれていた。フランス映画で食事のシーンを見ただけでも食べたくなるのに、これはもう本当に美味しそうでたまらなかった。料理の場面の映像は確かに美しかった。
マヨネーズってこの時代に既にあったのだと知ってびっくり!そして一般的に世界3大珍味の一つであるトリュフは豚の餌で、この時代フランスの王族、貴族たちはジャガイモを食べなかったらしい。
ルイーズがスライスしたジャガイモを油で揚げて作った料理を発案する。これは”French fries/chips/フライドポテト”の始まりかも?と、調べてみたら一般的な発祥の地はベルギーとのこと。
王族や貴族しか食べることができなかった美味しい料理。シャンフォール公爵の料理人だったマンスロンが、ルイーズと息子に後押しされ世界初のレストラン(食事処)を開業する。貴族の召使いからオーナーとなったマンスロンがトレビアン!
<ユネスコの世界無形文化遺産>であるフランス料理。世界初のレストランも納得!
グレゴリー・ガドゥボワの出演作は何本か観ているけど主演映画は今回初めて。料理人ピエール・マンスロンにピッタリの役で、ガドゥボワはシェフって感じ。公爵役のバンジャマン・ラヴェルネが笑わせてくれる。
エンディングに”数日後バスティーユ陥落”と記される。
レストラン”Délicieux”の舞台となるオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地区のブルゾン(フランス中南部のカンタル県)が素晴らしく美しい。
アヴェロン県のコンクにあるサントフォワ修道院教会のシーンも美しかった。
ピエール・マンスロンに「今さら言えない小さな秘密/2018」「オフィサー・アンド・スパイ/2019」のグレゴリー・ガドゥボワ。
ルイーズに「ムースの隠遁/2009」「奇跡のひと マリーとマルグリット/2014」のイザベル・カレ。
シャンフォール公爵に「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから/2019」のバンジャマン・ラヴェルネ。
執事にギヨーム・ドゥ・トンケデック。
バンジャマン・マンスロンにロレンツォ・ルフェーブル。
ヤコブにクリスティアン・ブイェット。
監督は「ブラインドマン その調律は暗殺の調べ/2012」「メイド・イン・フランス -パリ爆破テロ計画-/2015」の脚本家エリック・ベナール。
TOHOシネマズ・シャンテ


