2022年 06月 07日
「オフィサー・アンド・スパイ」
「J'accuse」…aka「An Officer and a Spy」2019 フランス/イタリア

”1894年、フランス。ユダヤ系の陸軍大尉ドレフュスはドイツに機密情報を流したとするスパイの容疑がかけられ終身刑を言い渡される。”
スパイ容疑をかけられた陸軍大尉ドレフュスはユダヤ系。対敵情報活動を率いるピカール大佐は、スパイは別の人物ではないか?との疑いを抱き独自に調べ上げる。やがて証拠品(文書)の改ざんや捏造といった決定的な証拠をつかみドレフュスの無実を確信する。しかし国家はスキャンダルを恐れて、ピカールに執拗に圧力をかけてくる。
ユダヤ人差別を背景に描いた歴史的冤罪事件の出演俳優はとてもゴージャスだけど、ドラマのテーマは全く知らないフランスの“ドレフュス事件”。そしてストーリーに盛り上がりがなくて途中で寝そうだった。日曜日の最終回にかなりの空席があったのも然り。
観る気になったのはもちろんフランスのお気に入り俳優たちの出演に惹かれたのと、原作小説が「ミュンヘン 戦火燃ゆる前に/2021」のロバートハリスで、監督がロマン・ポランスキーだったから。ポランスキー夫人のエマニュエル・セニエも出演している。
「ミュンヘン 戦火燃ゆる前に」はとてもドラマティックだったけど、本作は全くそうじゃなくて残念。
ドラマのストーリーはさておいて、髪の毛を刈り上げたルイ・ガレルの変化に驚き!彼はモジャモジャの髪が似合うから…。8月公開予定のレア・セドゥと共演の「ストーリー・オブ・マイ・ワイフ/2021」ではどんなルイが見られるか楽しみ。
筆跡鑑定人を演じたマチューは数シーンの出演ながら存在感あり。メルヴィルとヴァンサンもほとんど気づかないくらいの出演。
ピカールに「英雄は嘘がお好き/2018」「ディアスキン 鹿革の殺人鬼 /2019」のジャン・デュジャルダン。
ドレフュスに「パリの恋人たち/2018」「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語/2019」のルイ・ガレル。
ポーリーヌに「あさがくるまえに/2016」「ジャドヴィル包囲戦 -6日間の戦い- /2016」のエマニュエル・セニエ。
アンリに「今さら言えない小さな秘密/2018」のグレゴリー・ガドゥボワ。
将軍に「風にそよぐ草/2009」のステファン・ゴダン。
ペルティヨンに「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊/2021」のマチュー・アマルリック。
弁護士ラボリに「Summer of 85/2020」のメルヴィル・プポー。
メートル・ルブロワに「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり/2019」のヴァンサン・ペレーズ。
監督、脚本は「告白小説、その結末/2017」のロマン・ポランスキー。
TOHOシネマズ・シャンテ


