2022年 05月 04日
「ブラック・アース・ライジング」 TVシリーズ 1シーズン/8エピソード
「Black Earth Rising」2018 UK

英国、ロンドン。28歳の法律調査官ケイトはルワンダの将軍(アフリカの民兵指導者)サイモン・ニヤモヤが投降したことを知る。さらに養母イヴがその起訴の担当者になると聞かされる。やがてオランダ、ハーグの国際裁判所前で衝撃的な事件が起こる…
ケイトはツチ族で子供の頃ルワンダ虐殺から救出され、イヴ・アシュビーの養子となりロンドンに住んでいる。ロンドンの法廷弁護士マイケル・エニスは離婚歴のあるアメリカ人でイヴの雇用主。国際裁判所前の事件によりマイケルとケイトの人生が一変する。
フランスやルワンダに赴き、ルワンダ虐殺事件に関わる人物を洗い出そうと懸命になり、ケイトは日々奔走する。
ケイトを演じる英国の俳優ミカエラ・コエルが大熱演。ハリウッド俳優のジョン・グッドマンも素晴らしい。ユニス・クレイトンを演じるタマラ・チュニーがクール!そしてマイケルとユニスの電話での会話がnice。
ミカエラ、ジョン、タマラはもちろんのこと、アリス・ムネゼロやルワンダ大統領らを演じる俳優たちが皆素晴らしい。ストーリーと共に俳優たちの演技(それぞれの役柄に成り切る)を堪能できる。まるでドキュメンタリーのように感じるシーンも多々あった。
本作は英国の作家(監督、プロデューサー、俳優でもある)ヒューゴ・ブリックによって書かれ監督された、国際犯罪者の起訴をテーマにした政治スリラー。最近ドラマは避けていて、ましてや政治がらみのドラマ。しかしながらとてもスリリングでドラマに引き込まれた。
ルワンダ虐殺のシーンなどはモノクロっぽいアニメーションで描かれていたのが印象に残る。
ヒューゴ・ブリックは、ルワンダ虐殺の実施を支援したフツのパトリス・ガニマを守るために雇われた、卑劣な弁護士ブレイク・ゲインズ役で出演している。この人、キャラにピッタリ。
ルワンダ虐殺を扱った映画は「ホテル・ルワンダ/2004」「ルワンダの涙/2005」の2本鑑賞。今一度見てみたくなった。
ケイト・アシュビーに「ずっとあなたを待っていた/2018」のミカエラ・コエル。
マイケル・エニスに「ミケランジェロ・プロジェクト/2014」「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男/2015」「アトミック・ブロンド/2017」のジョン・グッドマン。
米国アフリカ担当国務次官補ユニス・クレイトンに「フライト/2012」のタマラ・チュニー。
ルワンダ愛国軍の元将軍アリス・ムネゼロに「風をつかまえた少年/2019」のノーマ・ドゥメズウェニ。
国際検察法廷弁護士イヴ・アシュビーに「サンドラの小さな家/2020」「最期の決闘裁判/2021」のハリエット・ウォーター。
元ツチ族伍長サイモン・ニヤモヤ将軍に「トランス/2013」「ジャドヴィル包囲戦 -6日間の戦い-/2016」のダニー・サパニ。
ルワンダ、フツ族のパトリス・ガニマナにタイロン・ハギンズ。
ルワンダ大統領(アリス・ムネゼロの養妹)ビビ・ムンダンジにアベナ・アイヴォル。
ルワンダ大統領特別顧問デビッド・ルニフラに「ゲーム・オブ・スローンズ/2012~2014」のルシアン・ムサマティ。
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