2022年 02月 28日
「シラノ」
「Cyrano」2021 UK/カナダ/USA


17世紀のフランス。シラノ・ド・ベルジュラックは剣の才能だけではなく文筆にも優れた才能を持つ男。フランス軍の仲間からも絶大なる信頼を置かれていたが自身の外見に自信が持てず、想いを寄せるロクサーヌに心を打ち明けることができない。そんな折、ロクサーヌから”話がある…”と告げられたシラノは大喜びで約束の場所へと向かう。しかしロクサーヌはシラノへの愛ではなく一目惚れしたクリスチャンへの想いを語り、同じ部隊に所属する彼との恋の仲立ちを依頼する…
ロクサーヌはシラノに恋の仲立ちだけではなく”クリスチャンを守って!”と頼みこむ。まるで母親みたい。
シラノが書いたポエティックなラヴレターに心躍らせるロクサーヌ。やがてロクサーヌとクリスチャンが会うことになる。この場面が面白い。
「シラノ・ド・ベルジュラック」はエドモン・ロスタンの戯曲。
過去に観賞したのは...
ジェラール・ドパルデューがシラノを演じたフランス版の「シラノ・ド・ベルジュラック/1999」。
「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!/2018」は<シラノ・ド・ベルジュラック>の誕生秘話を描いた、エドモン・ロスタンが主人公コメディ・ドラマ。
そしてもう一作は「ナショナル・シアター・ライヴ2020/シラノ・ド・ベルジュラック/2019」で、ジェームズ・マカヴォイの舞台は現代に置き換えられた新解釈のシラノ。
先週末公開の映画の中に観賞したいものが何本かあった。そして一番観たかったのは「シラノ」。こんなにロマンティックな<シラノ>を観たのは初めて。ミュージカルの<シラノ>も初めて。
ラヴ・ストーリーのロケ地はドラマにぴったりのイタリアの何処かで...。そして何といってもシラノとロクサーヌ役の二人が素晴らしかった。
クリスチャンの存在が希薄なのがシラノの物語。ケルヴィン・ハリソン・Jrもそうだし、ドパルデュー版のクリスチャン役のヴァンサン・ペレーズも冴えなかった。
実際(戯曲)はデカい鼻がコンプレックスのシラノ。本作では背の低さにコンプレックスを持つ男に置き代えている。
「ゲーム・オブ・スローンズ/2011〜2019」でティリオン・ラニスターを演じたピーター・ディンクレイジのバリトンの声がなんと素敵なんだろうと思っていたけど、本作では語るシーン満載でピーターのバリトンが冴えて素晴らしい!そしてヘイリー・ベネットの歌声の美しさに圧倒される。
最初ベン・メンデルソーンが誰かわからなかった。ウイッグ付けてるし白塗りだし…。でもコメディの彼も中々good。
ラストはもちろん知っているけど、どのように終わるのか楽しみだった。”愛している!”と繰り返すロクサーヌに”プライドだ!”と答えるシラノがnice。
脚本がシラノ役のピーター・ディンクレイジの妻エリカ・シュミットで、ロクサーヌ役が監督ジョー・ライトのガールフレンド(子供あり)のヘイリー・ベネットとはなんとも家族ぐるみの製作で微笑ましい。
シラノに「パーフェクト・ケア/2020」のピーター・ディンクレイジ。
ロクサーヌに「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌/2020」のヘイリー・ベネット。
クリスチャンに「WAVES ウェイブス/2019」「シカゴ7裁判/2020」のケルヴィン・ハリソン・Jr.。
デ・ギーシュに「ベイビーティース/2019」のベン・メンデルソーン。
マリーに「時の面影/2021」のモニカ・ドラン。
監督は「プライドと偏見/2005」「ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ/2021」のジョー・ライト。
脚本はエリカ・シュミット。
TOHOシネマズ日比谷
ピーター・ディンクレイジの歌声、バリトンが響きましたね♪ヘイリー・ベネットの声も美しい~。
ディンクレイジとエリカ・シュミット、ご夫婦とは知りませんでしたよ!!Wカップルの作品だったのですね。
「シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい」もマカヴォイくんのシラノもご覧になっているんですね!すごいーー!!
私もぜひ観てみようと思います。
こんばんは。
ピーター・ディンクレイジのバリトンが冴わたるシラノ映画でした。
脚本家のエリカ・シュミットは夫のために素晴らしい台詞を書いたのかと
想像しました。
ヘイリー・ベネットの美しい歌声にはびっくり。
ジョー・ライトとヘイリーの年の差カップルにも驚きです。
そうそうマカヴォイくんのシラノは新解釈で面白かったですよ。
ロマンティックな作品でしたね。
原作の設定を少し変えて
ピーター・ディンクレイジはぴったりの配役と思いましたが
脚本のエリカ・シュミットとはご夫婦だったのですね。
まさに当て書きで書かれた脚本なのでしょう。
夫婦の深い愛情を感じます。
こんばんは。
「シラノ」の物語は大好きなのでとても楽しみにしていた映画です。
大きな鼻を身長に変えてのアイデアもniceでした。
で、ピーター・ディンクレイジのあのバリトンでドラマは一気に盛り上がったと思います。
そうそう妻のエリカ・シュミットが書いた脚本で夫が演じるって素敵ですよね。
夫婦の愛が感じられて良かったです。

