2021年 07月 07日
「ベル・エポックでもう一度」
「La Belle Epoque」2019 フランス/ベルギー

”大切な思い出を映画撮影セットで再現する体験型サービスを巡る人間模様を描いたヒューマンドラマ。”
かつては売れっ子のイラストレーターだったヴィクトルは、何もかもがデジタル化された社会についていけない日々で仕事もクビになり、長年連れ添った妻のマリアンヌに愛想を尽かされアパルトマンから追い出される。仕事を失い落ち込むそんな父の姿を見て息子のマキシム が素敵なプレゼントを用意する。それは自分好みの時代にタイムスリップすることができるサービス。マリー・アントワネットやアドルフ・ヒトラーの世界をリクエストする人がいる中、ヴィクトルは”運命の人と出会った1974年のリヨンに戻りたい!”とリクエストする。
運命の人とはマリアンヌのこと。体験型サービスでマリアンヌを演じるのは、監督アントワーヌのガールフレンドのマルゴ。アントワーヌとマルゴの間はギクシャクしている。一方で精神科医のマリアンヌは患者でヴィクトルの友人でもあるフランソワと不倫中。
ヴィクトルは別荘を売って高額な追加料金を支払い体験型サービスにのめり込んでいく。
大掛かりなセットで客を楽しませる”体験型サービス”が面白かった。
原タイトルの”ベル・エポック/美しき時代”がドラマにぴったりでトレビアン!
息を荒くしてまくし立てるアントワーヌ。演じるギョーム・カネは静かなイメージがあるので可笑しい。
フランスを代表する女優の一人であるファニー・アルダンは70歳を過ぎてもゴージャス!
ヴィクトルに「修道士は沈黙する/2016」「家なき子 希望の歌声/2018」のダニエル・オートゥイユ。
アントワーヌに「ダーティ・ガイズ パリ風俗街潜入捜査線/2018」のギョーム・カネ。
マルゴにドリア・ティリエ。
マリアンヌに「恍惚/2003」「グレート・ビューティー/追憶のローマ/2013」のファニー・アルダン。
ピエールに「華麗なるアリバイ/2007」のピエール・アルディティ。
マキシムに「女神よ、銃を撃て/2017」のミッシェル・コーエン。
フランソワに「12か月の未来図/2017」のドゥニ・ポダリデス。
監督、脚本は「タイピスト!/2012:出演」のニコラ・ブドス。
シネスイッチ銀座にて


