2021年 04月 29日
「約束の宇宙」
「Proxima」2019 フランス/ドイツ


フランス人のサラはシングルマザーの宇宙飛行士で、ドイツにある欧州宇宙機関(ESA)で日々過酷な訓練に励んでいる。そしてサラは努力の甲斐あって”プロキシマ”と名付けられるミッションクルーに選ばれる。幼い頃からの夢が叶い大喜びのサラは、物理学者の元夫トマスに報告し、宇宙にいる間娘ステラを預かってくれないかと頼み込む…
エンディングに歴代の女性宇宙飛行士が紹介される。皆幼い子供を持つ母。日本人の山崎直子もその一人。
かつての宇宙飛行士は宇宙での滞在期間が短いが、今では国際宇宙ステーションでの滞在は1年に及び、その間子供は母に会えない。子供に会えない母も辛いだろうな?と想像した。仕事と子供の間で揺れるサラの心情が伝わる素敵なドラマだった。
邦題の「約束の宇宙」はサラが宇宙に行く前に娘のステラと約束したこと。それは”打ち上げ前のロケットを2人で見る”ことでラスト近くに果たされる。あのシーンは感動で胸が熱くなる。
撮影はESAの全面協力でドイツ、ロシア、カザフスタンの宇宙開発施設で行われた。訓練の様子がリアルで、圧巻は発射台のロケット。
”プロキシマ・ミッション”では、先だって有人宇宙船”クルードラゴン”で日本人宇宙飛行士の星出彰彦が宇宙に行ったのが記憶に新しい。
ティム・バートン映画のヒロインがぴったりくるエヴァ・グリーン。キレ役が似合うと「告白小説、その結末/2017」のレビューに書いている。
本作では今までと違ったキャラのシングルマザーの宇宙飛行士役が素晴らしい。300人の中からオーディションで選ばれたゼリー・ブーラン・レメルファも健気で可愛いし...。
脇を固めるのはハリウッド俳優のマット・ディロン、ドイツ人俳優のラース・アイディンガー&ザンドラ・ヒュラーと、とても豪華。クルーのリーダー、マイクを演じるマットは今回良い人だし、時折怪演するラースも優しいパパ役でナイス。
サラに「ダンボ/2019」のエヴァ・グリーン。
ステラにゼリー・ブーラン・レメル。
マイクに「カポネ/2020」のマット・ディロン。
アントンにアレクセイ・ファテーエフ。
トーマスに「マチルダ 禁断の恋/2017」「カット/オフ/2018」のラース・アイディンガー。
ウェンディに「希望の灯/2018」のザンドラ・ヒュラー。
監督、脚本は「博士と私の危険な関係/2012」「裸足の季節/2015:脚本」のアリス・ウィンクール。
音楽は坂本龍一。
TOHOシネマズシャンテにて(現在休館中)

