2021年 01月 24日
「パリの調香師 しあわせの香りを探して」
「Les parfums」…aka「Perfumes」2019 フランス


ギョームはボスのアルセーヌに”気難しいアンヌとはやってられない!”と愚痴るが仕事がなくなっては困るのだ。一方でアンヌはギヨームを気に入っており再び彼を指名する。心を開こうとしないアンヌに素直にものを言うギョーム。やがてアンヌは彼に匂いを嗅ぎわける才能があることに気づく。
2020年6月にフランスの映画館営業再開初日に行われた深夜の先行プレミア上映があり人々は大熱狂した。その後本作はフランス興行成績No1となった。映画発祥の国フランスの人々はやはり映画を鑑賞したかったのだ。
”ディオールやエルメスの専属調香師の協力により映画化となった。”と言う記事を読んで、ヴェルサイユ宮殿舞台の”J’ADORE”のCM。天井からぶら下がるシャーリーズ・セロンを思い出した。ドラマの中で「J’ADOREは私が作ったの。」とアンヌが語るシーンがある。
独身で孤独な女と、離婚して愛する娘レアと暮らせない男…ワケありの二人の未来が見えるラストがスゴく良かった。二人でDiorのアトリエを訪ねるエンディングがトレビアン。
ショーファーのギヨームに”未婚だからマダム、ヴァルベルグじゃない。マドモアゼルよ!”という頑なな女性アンヌ。演じるエマニュエル・ドゥヴォス最高!
ギヨーム役のグレゴリー・モンテルは初めて見たフランス人俳優。彼もまたぴったりのキャラで素晴らしい。
お気に入り俳優のセルジ・ロペスの出番が少なくてちょっと残念。
映画を鑑賞して、調香師って香水を作るだけではなく、イヤな匂い(臭い匂いとか)の物や場所に心地よい香りを施す(調合する)仕事もあるのだと初めて知った。
香り(eau de toilette)は大好きで初めて使ったのはYves-Saint Laurentの”Rive Gauche”。その後色々と使ったけど、現在はやはりYvesの”PARIS”。
アンヌ・ヴァルベルグに「ヴィオレット-ある作家の肖像-/2013」「甘き人生/2016」のエマニュエル・ドゥヴォス 。
ギヨーム・ファーヴルにグレゴリー・モンテル。
精神科医バリェステルに「幸福なラザロ/2018」「テリー・ギリアムのドン・キホーテ/2018」のセルジ・ロペス。
アルセーヌに「アスファルト/2015」「ロマン・デュリスの偶然の殺し屋/2016」「パリの家族たち/2018」のギュスタヴ・ケルヴェン。
レア・ファーヴルに「シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢/2018」のゼリー・リクソン。
監督、脚本はグレゴリー・マーニュ。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて
想像よりも人間味あるヒューマンドラマ、とても良かったです。
主演の二人、役にぴったりでしたね。
恋愛関係にならないところも好きです(笑)
私も香水をつくるだけじゃないんだって初めて知りました。生活に身近なこういう地味な仕事も興味深いものがありました。
いつもコメントありがとうございます。
人間味ある映画でしたね。
エマニュエル・ドゥヴォスもぴったりの役柄でした。
初めてお目にかかったグレゴリー・モンテルもナイスでした。
臭いものに蓋を...じゃないけど、そして言葉は悪いけど香りをつけてごまかす。
なんて良いアイデアなのだと思いました。
フランスらしい映画でトレビアンです。

