2020年 10月 29日
「シカゴ7裁判」
「The Trial of the Chicago 7 」2020 USA/UK/インド



1968年8月28日、シカゴでは民主党の全国大会が開かれていた。ほどなくその会場近くでベトナム戦争反対の抗議デモが始まる。活動家や市民の抗議活動がヒートアップする中、デモ隊と警官が衝突。騒動の結果デモ隊の首謀者アビーら7人の男が逮捕され起訴される…
ある時、アビー・ホフマンはジェリー・ルービンと共に法廷に法衣を着て現れる。裁判中ふざけた言動を繰り返すアビー。あれって事実?と疑うくらいハチャメチャの法廷。裁判官のジュリアス・ホフマンは彼らに”法廷侮辱罪”を幾度となく宣言するが誰もめげない。
アビー・ホフマンは裁判官のジュリアス・ホフマンと同じラーストネーム。それをネタにした言い争いもホフマンの間で勃発。そしてすくなくともこの裁判官は隔たった考えの持ち主だった。で、後に職を解かれている。ジョンソン大統領のもと司法長官を務めたラムゼイ・クラークの発言にも注目。
映画案内に”類を見ないほどの衝撃的な裁判”とあるように”シカゴ・セブン”と呼ばれた裁判の様子を描く実録ドラマはとても観応えがあった。時折実写が織り込まれるのも興味深い。
急進派弁護士であり公民権運動家のウィリアム・クンスラーがカッコ良い。演じるマーク・ライアンスのヘアースタイルに笑えたけど…。
ヘアースタイルもそうだけど、トム・ヘイデンがいつも着ているコーデュロイのジャケット。コーデュロイって60年代のファッションだった。
アビー・ホフマンは”イッピー”の共同創立者。
社会活動家トム・ヘイデンの名前に聞き覚えがあると思っていたら、70年代の初めベトナム戦争に対する反戦運動に傾倒し”ハノイ・ジェーン”と呼ばれたハリウッド女優ジェーン・フォンダの元夫だった。
エディ・レッドメイン、サシャ・バロン・コーエン、マーク・ライアンス、ジョセフ・ゴードン=レヴィットなどなど著名俳優が多々出演する中、マイケル・キートンは数シーンしか出演しないし、ケルヴィン・ハリソン・Jr.も同様。裁判官ホフマン役のフランク・ランジェラが面白い。
トム・ヘイデンに「イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり/2019」のエディ・レッドメイン。
アビー・ホフマンに「レ・ミゼラブル/2012」「アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅/2016」のサシャ・バロン・コーエン。
ボビー・シールに「ベイウォッチ/2017」「アクアマン/2018」「アス/2019」のヤーヤ・アブドゥル=マティーン2世。
ジェリー・ルービンに「モリーズ・ゲーム/2017」のジェレミー・ストロング。
レニー・デイヴィスに「パーティで女の子に話しかけるには/2017」のアレックス・シャープ。
ディヴィッド・デリンジャーに「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ/2016」のジョン・キャロル・リンチ。
リー・ウィンナーに「女神の見えざる手/2016」のノア・ロビンス。
ジョン・フロイナスにダニー・フラハティ。
ウィリアム・クンスラーに「ダンケルク/2017」のマーク・ライアンス。
リチャード・H・シュルツに「500日のサマー/2009」「50/50 フィフティ・フィフティ/2011」「ザ・ウォーク/2015」のジョセフ・ゴードン=レヴィット。
レナード・ワイングラスに「いとしい人/2007」のベン・シェンクマン。
トーマス・フォランに「モリーズ・ゲーム/2017」のJ・C・マッケンジー。
ジュリアス・ホフマンに「はじまりへの旅/2016」のフランク・ランジェラ。
ラムゼイ・クラークに「ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ/2016」「スポットライト 世紀のスクープ/2015」「ダンボ/2019」のマイケル・キートン。
フレッド・ハンプトンに「WAVES ウェイブス/2019」のケルヴィン・ハリソン・Jr.。
監督、脚本は「モリーズ・ゲーム/2017」のアーロン・ソーキン。
シネ・リーブル池袋にて(期間限定で上映終了/UPLINK渋谷で時間限定上映中)

