2020年 07月 30日
「グレース・オブ・ゴッド 告発の時」
「Grâce à Dieu」…aka「By the Grace of God」2018 フランス/ベルギー

フランスで実際に起きた”プレナ神父事件”をもとにしたヒューマンドラマ。
銀行家のアレクサンドルは妻子と共にリヨンに暮らしている。ある時、幼少期に自分を性的虐待したプレナ神父が今もなお子供たちに聖書を教えていることを知り、過去の出来事の告発を決意する。やがて、最初は関わりを拒んでいたフランソワやエマニュエルも立ち上がる。しかし教会はプレナ神父の罪を認めつつも責任を取ろうとはしなかった。
アメリカでも同様なことが告発され「スポットライト 世紀のスクープ/2015」では奔走する記者たちの姿を描いている。
この映画を見て驚いたのは、アレクサンドルが10代の息子たち(下の子供は小学生くらい)に自らの虐待経験を話し聞かせるのだ。これは日本人の感覚だと恐らく秘密にすると思う。改めてフランス人との価値観の違いを感じた。
メルヴィル・プポー、ドゥニ・メノーシェ、スワン・アルローの3人が揃ってセザール賞にノミネートされ、心に強い傷を抱えるエマニュエル役のスワン・アルローが助演男優賞を受賞した。確かに3人の演技は素晴らしかった。
メルヴィル・プポーは「ぼくを葬る/2005」「ムースの隠遁/2009」に続くフランソワ・オゾン作品3本目。メルヴィル主演の映画は久しぶり。5人の子供を持つ父親役が似合っている。
アレクサンドル・ゲランに「白い帽子の女/2015」のメルヴィル・プポー。
フランソワ・ドゥボールに「ジュリアン/2017」「エンテベ空港の7日間/2018」「マグダラのマリア/2018」のドゥニ・メノーシェ。
エマニュエル・トマサンに「女の一生/2016」のスワン・アルロー。
ジル・ペレに「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~/2011」「おかえり、ブルゴーニュへ/2017」のエリック・カラヴァカ。
ベルナール・プレナ神父に「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵/2005」「ロダン カミーユと永遠のアトリエ/2017」のベルナール・ヴェルレー。
フィリップ・バルバラン枢機卿に「マリア・カラス 最後の恋/2005」のフランソワ・マルトゥーレ。
イレーヌに「15ミニッツ・ウォー/2019」のジョジアーヌ・バラスコ。
オディールに「セラヴィ!/2017」のエレーヌ・ヴァンサン。
レジーヌ・メールに「モンテーニュ通りのカフェ/2006」のマルティーヌ・エレール。
マリー・ゲランに「冬時間のパリ/2018」のオレリア・プティ。
監督、脚本は「2重螺旋の恋人/2017」のフランソワ・オゾン。
シネ・リーブル池袋にて

