2020年 02月 04日
「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」
「Les traducteurs」…aka「The Translators」2019 フランス/ベルギー

出版社社長エリック・アングストロームは、世界的ベストセラー『デダリュス』3部作の完結編『死にたくなかった男』の出版権を獲得する。完結編は世界同時出版されることになり、外部への機密漏洩防止のため9ヵ国の翻訳家がある屋敷の広大な地下室に閉じ込められ翻訳作業を開始する…
”ダン・ブラウンの小説「インフェルノ」に携わっている間、翻訳者たちは地下室に2か月間閉じ込められていた。ーーーDaily mail”
アングストロームは鍵のかかったブリーフケースに原作の原稿をしまっている。
翻訳者たちはPCで仕事をするがもちろんインターネットにはつながっていない。携帯も取り上げられているので、外部との交信は不可能。
アングストロームは常に翻訳者たち全員に容赦なくまるで独裁者。そんなアングストロームのもとに“24時間以内に500万ユーロを払わなければ、次の100ページも公開する”との脅迫メールが届く。アングストロームは翻訳者の中に犯人がいると確信し調査を開始する。しかし密室状態で誰がメールを送れるというのだろうか?
翻訳者たちが過ごす地下室での様子が描かれる合間に、取り調べを受けるアレックスを訪問するアングストロームの姿が挟み込まれる。しかし実際に取り調べを受けているのはアングストロームだった。
繰り返しシアターで予告編を見てとても期待していた作品。結末は全く想像できなかったけど、あのもっていき方はまぁ面白かったけど、スゴくってほどのモノでもなかった。
ランベール・ウィルソンが貫禄。
今やInternational俳優となったイタリアン、リッカルド・スカマルチョと、既にInternational俳優のオルガ・キュリレンコ、そして「インフェルノ」でエリザベス・シンスキーを演じたデンマーク人俳優シセ・バベット・クヌッセン以下世界各国籍の俳優陣が出演していて豪華。
レジス・ロワンサルは前監督作品「タイピスト!」とは打って変わったサスペンスに挑んでいる。
エリック・アングストロームに「パリに見出されたピアニスト/2018」のランベール・ウィルソン。
カテリーナ・アニシノバに「15ミニッツ・ウォー/2019」のオルガ・キュリレンコ。
ダリオ・ファレッリに「インビジブル・ウイットネス 見えない目撃者/2018」のリッカルド・スカマルチョ。
アレックス・グッドマンに「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密/2014」「僕と世界の方程式/2014」「グッバイ・クリストファー・ロビン/2017」のアレックス・ロウザー。
エレーヌ・トゥクセンに「王様のためのホログラム/2016」「インフェルノ/2016」のシセ・バベット・クヌッセン。
ハビエル・カサルに「アラトリステ/2006」「美女と野獣/2014」のエドゥアルド・ノリエガ。
イングリット・コルベルにアンナ・マリア・シュトルム。
チェン・ヤオに「最高の花婿/2014」のフレデリック・チョー。
テルマ・アルヴェスにマリア・レイテ。
コンスタンティノス・ケドリノスにマノリス・マフロマタキス。
ローズマリー・ウエクスに「美女と野獣」のサラ・ジロドー
ジョルジュ・フォンテーヌに「誰のせいでもない/2015」のパトリック・ボーショー。
監督、脚本は「タイピスト!/2012」のレジス・ロワンサル。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて

