2020年 02月 01日
「私の知らないわたしの素顔」
「Celle que vous croyez」…aka「Who You Think I Am」2019 フランス/ベルギー


クレールは50代の大学教授で夫のジルと離婚し二人の息子と暮している。やがて精神分析医ボーマンのカウンセリングを受け語り始める。
若い建築家リュドと恋に落ちたのもつかの間すぐに捨てられてしまったクレール。未練がましく電話をかけると知らない男が対応しリュドが居留守を使っていることにショックを受ける。そしてSNSで自分を捨てたリュドの友人アレックスを見つけ、24歳の若いクララになりすまして疑似恋愛を始める…
24歳の若いクララは実在の人物?彼女は誰?とストーリーは進む。
疑似恋愛を続けるうちクララに夢中になったアレックスが”会いたい!”と言いだす。しかしクレールはクララに夢中のアレックスに会えない。
予告編にも描かれている駅のシーン...クララになりすましたクレールが目の前にいるのにアレックスは全く気付かない。その時のクレールの顔は寂しさにあふれている。それはとても切ないシーン。
やがて”僕をもてあそぶのか?”と迫られたクレールは別れの言葉を告げるのだった。
ラスト、クレールが携帯を手にする…誰に?アレックスに?
クレールが精神分析医ボーマンに語る手法がドラマをより一層盛り上げている。
友人たちと集まった時の会話…”若い写真家の恋人ができたの。彼は私に夢中よ。”というクレールに眉をひそめる友人たち。”男性は若い女の子を恋人にしても批判されないのに、女性が若い男の子を恋人にすると責められるの?”とクレールが反論する。すると一人の男性が”男と女は違うんだ!”というではないか!アムールの国フランスらしからぬコメントに”それって不公平なのでは?”と思ったけど…。
SNSで知り合った若い男にのめり込んでいく中年女性を描いたドラマは少々エロティックでスリリング。ジュリエット・ビノシュはこういったキャラが似合う。
「おかえり、ブルゴーニュへ」で、妻の両親に振り回されるちょっと情けない男を演じて素敵だったフランソワ・シヴィル。本作のアレックス役のフランソワはトレビアン。で、フランソワ・シヴィルをお気に入り俳優に入れた。彼の次作は5月公開予定の「ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから/2019」。2020年最高のファンタジック・ラブストーリーらしい。
クレールに「冬時間のパリ/2018」のジュリエット・ビノシュ。
カトリーヌ・ボーマン医師に「パリの家族たち/2018」のニコール・ガルシア。
アレックスに「おかえり、ブルゴーニュへ/2017」の フランソワ・シヴィル。
リュドに「ぼくを探しに/2013」「アナーキスト 愛と革命の時代/2015」のギヨーム・グイ。
カティアに「向かい風/2011」のマリー=アンジュ・カスタ。
ジルに「夏時間の庭/2008」「エル ELLE/2016」のシャルル・ベルリング。
マックスにジュール・ウプラン。
トリスタンにジュール・ゴズラン。
監督、脚本はサフィ・ネブー。
Bunkamura ル・シネマにて

