2019年 09月 07日
「ドッグマン」
「Dogman」2018 イタリア/フランス

マルチェロは海辺の街でトリミングサロンを営なみ、別れた妻とは今でも良い関係を保っている。時折、愛する一人娘アリダと過ごしたり、地元の仲間と飲んだりサッカーに興じたりするそんな時間がマルチェロにとって最高の楽しみとなっている。一方でマルチェロには暴力的な友人シモーネがいる。彼に支配され利用されているが、断ち切ることができない関係が長く続いている。シモーネのためにドラッグを調達し、強盗の手伝いをするマルチェロ。ある日、シモーネから儲け話を持ちかけられ、脅された末断ることができないマルチェロは盗みに加担してしまう…
スキューバダイビングを楽しむマルチェロとアリダ。海が大好きな彼女はハワイやモルディブに行きたいと言う。マルチェロはアリダの願いを叶えることができたのだろうか?
これほどまでに気が弱くてお人好しな人間って存在する?と呆れる。シモーネに脅されるとマルチェロは決してノーと言えないのだ。
IMDbの Taglines”Everyone has a breaking point./誰もが破壊点を持っている”は絶妙。不条理極まるドラマは少々おぞましい。
オフィシャルHPに”あまりにも奇妙だが胸を打つ結末とは…”とある。あの結末は胸を打つ?
衝撃的なラストの後、エンドクレジットが始まってもシアターは静まり返り、席を立つ人はいなかった。
犬をこよなく愛すドッグマン、マルチェロ。ほとんど無名の俳優マルチェロ・フォンテがドッグマンを怪演。あのラストのマルチェロの歪んだ笑顔が全てを物語っている気がした。
舞台となるイタリアの寂れた海辺の街。そこにマルチェロの店がある。ロケされた寂れた海辺の街はイタリアの南西に位置するカステル・ヴォルトゥルノ。美しい景色が多々あるイタリアとは思えないくらい寂れた海辺でドラマにぴったり。
シモーネを演じるエドアルド・ペッシェも「神様の思し召し」の冴えない不動産屋とは打って変わったキャラで凄みを見せまくっている。
マッテオ・ガローネの「ゴモラ/2008」はイタリア映画祭2009で見ようかどうか迷ったが見なかった。その後一般公開もあったがやはり鑑賞には至らなかった。機会があれば見てみたい。
マルチェロにマルチェロ・フォンテ。
シモーネに「神様の思し召し/2015」のエドアルド・ペッシェ。
アリダにアリダ・カラブリア。
フランコにアダーモ・ディオジーニ。
ビデオ宝くじのオーナーにフランチェスコ・アクアローリ。
監督、脚本、原案、製作は「ゴモラ/2008」「五日物語 3つの王国と3人の女/2015」のマッテオ・ガローネ。
ヒューマントラストシネマ渋谷にて

