2019年 06月 11日
「パリの家族たち」
「La fête des mères」2018 フランス

”パリで働く母親たちに焦点を当て、仕事と家庭の狭間で葛藤しながらも、家族との関わりを通して幸せを見出していく姿を描いた群像ドラマ。”
原タイトルは”Mother's Day/母の日”。そしてその創設者はアメリカ人のアンナ・マリー・ジャーヴィス。
独身を謳歌する大学教授のナタリーが”Mother's Day/母の日”とアンナ・マリー・ジャーヴィスについての講義を行なっている。
アンヌはフランスの女性大統領であり、生まれたばかりの息子の母。職務と初めての母親業の狭間で不安が募るばかり。
ジャーナリストのダフネは仕事一筋のシングルマザーで子供たちの世話はベビーシッターのテレーズに任せきり。思春期の娘と息子の間はギクシャクしている。
小児科医で未婚のイザベルは認知症が進む母ジャクリーヌ(イザベル、ダフネ、ナタリー3姉妹の母)の介護に頭を悩ませながら養子を迎えようとしている。
3姉妹の友人ブランシュは母とは疎遠状態。
舞台女優のアリアンはマザコンの息子スタンが毎日家に現れてうんざりしている。
花屋のココはスタンに夢中だが、彼は母に夢中の日々。
この群像ドラマ登場人物が多くて最初誰が誰だか?ごちゃごちゃだった。女性たちは顔も似ているし…。最初、大統領アンヌとジャーナリスト、ダフネの区別がつかなかった。
子育てに悩む母たち、年老いた母に悩む子供たち…と、多くの女性が悩みを抱えている。その中で舞台女優のアリアンがマザコンの息子に悩む姿がとても面白かった。家に息子が現れそうな時間に近所の男性を呼んで恋人のふりをしてもらったりするのだ。”私に構っていないで可愛い恋人と出かけたら!”という母が気の毒やら可笑しいやら。
ある日、”このクラスは母の日の贈り物を作りません。”と宣言する学校教師。理由は”母親が二人の子供も、いない子供もいるから”と、それに反対してプチデモする母たちがフランスらしい?
両親が離婚し再婚した父に引き取られた子供は母が二人。そしてゲイのカップルには母がいない。こういった現代の風潮が”母の日”を壊している?かどうわからないが、宣言する学校教師の気持ちも理解出来る。
心温まるストーリーってほどでもないけど、個人主義のフランス人もやはりが家族が大切。離婚や、結婚しないカップルが多いヨーロッパ人は夫婦というより親子の愛情の方が深いのかも知れない。
最近日本でもデパートとかが頑張っていて”母の日”が盛り上がりを見せているような気がする。
以前はほとんどなかったが、ウチの息子も結婚した数年前から毎年”母の日”にプレゼントを送ってくれるようになった。やはりプレゼントされると嬉しいものだ。
でもナタリーの講義で”母の日”は面倒と答える若者が大勢いて…まぁそんなものかと思った。
アンヌに「最強のふたり/2011」「ママはレスリング・クイーン/2013」のオドレイ・フルーロ。
ダフネに「パリ、恋人たちの影/2015」のクロチルド・クロ。
ナタリーに「ソフィー・マルソーの秘められた出会い/2014」のオリヴィア・コート。
イザベルに「君のいないサマーデイズ/2010」「ボヴァリー夫人とパン屋/2014」のパスカル・アルビロ。
ブランシュにジャンヌ・ローザ。
テレーズに「ボルベール/帰郷/2006」「屋根裏部屋のマリアたち」のカルメン・マウラ。
アリアンに「愛を綴る女/2016」のニコール・ガルシア。
ココに「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ/2014」「避暑地で魔が差して/2015」のノエミー・メルラン。
スタンにヴァンサン・ドゥディエンヌ。
ジャクリーヌに「スワンの恋/1983」「ソフィー・マルソーの 過去から来た女/2007」のマリー=クリスティーヌ・バロー。
花屋のジャックにパスカル・ドゥモロン。
アンヌの夫グレゴワールに「アスファルト/2015」「ロマン・デュリスの 偶然の殺し屋/2016」のギュスタヴ・ケルヴェン。
ナタリーのボーイフレンド、フレッドにメディ・ブディナ。
監督、脚本は「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ/2014」マリー=カスティーユ・マンシヨン=シャール。
シネスイッチ銀座にて

