2019年 05月 27日
「ヒトラーVS.ピカソ 奪われた名画のゆくえ」
「Hitler contro Picasso e gli altri」…aka「Hitler Versus Picasso and the Others」2018 イタリア
”ナチス・ドイツはヨーロッパ各地から芸術品を略奪し、その数は約60万点にものぼり、今もなお10万点が行方不明と言われている。本作はピカソやゴッホ、フェルメールをはじめ奪われた名画たちの数奇な運命を、その奪還活動の歴史とともに辿るアート・ドキュメンタリー。”
案内役は「修道士は沈黙する/2016」のトニ・セルヴィッロ。
監督はクラウディオ・ポリ。
4月に鑑賞していたのだがしっかりレビューを書くのを忘れていた。普段ドキュメンタリーってあまり見ないがこれはアートのドキュメンタリー。それも大好きなヨーロッパのアートなので是非見たかった。ドキュメンタリーはとても興味深くて見ごたえがあった。
案内役トニ・セルヴィッロの飄々とした雰囲気も良かった。
過去にシアターで鑑賞した2作品「ミケランジェロ・プロジェクト/2014」と「フランコフォニア ルーヴルの記憶/2015」のエピソードが登場する。
そしてwowowで鑑賞した「コレクター 暴かれたナチスの真実/2016」と「ナチスの愛したフェルメール/2016」のエピソードもあり。
オランダ映画の「コレクター 暴かれたナチスの真実」は、第二次世界大戦後30年にもわたって過去を隠蔽してきたナチの戦犯である大富豪のアートコレクター、ピーター・メンテンの正体を執念で暴いたジャーナリスト、ハンス・クノープの姿を描いている。メンテンを追い詰めるクノープの執念は半端なく、暴いたことにより彼はキャリアを失ったという。
「ナチスの愛したフェルメール」もオランダ製作映画。
オランダの画家メーヘレンはナチス国家元帥ゲーリングに偽のフェルメールを売った罪で逮捕される。それは高官を騙すほどの作品だった。しかし長い懲役刑を求刑されたメーヘレンは”自分が書いた贋作”と告白するのだった。本作は中々見ごたえがある。
ドキュメンタリーの中で紹介されるもう一つのエピソード。
2013年の11月にドイツ南部ミュンヘンにあるアパートの1室から、第二次世界大戦前~戦中にかけてナチス・ドイツがユダヤ人から略奪した絵画1500点近くが見つかった驚愕の事件。この事件はBSのドキュメンタリー番組で紹介していた。
ちょっと思い出した...過去に鑑賞した美術館のドキュメンタリー2本「みんなのアムステルダム国立美術館へ/2014」と「ようこそ、アムステルダム美術館へ/2008」は面白かった。
新宿武蔵野館にて(既に上映終了)