2019年 05月 18日
「ある少年の告白」
「Boy Erased」2018 オーストラリア/USA
アメリカの地方都市に住むジャレッドは、牧師の父と優しい母の深い愛情を受け何不自由なく育ち大学生となる。寮生活が始まったある時、男子学生と過ごした一夜で、自分は男性が好きなのではないか?と気づく。そのことを両親に告げると二人は困惑し動揺を隠せない。やがて父は牧師仲間と相談し、ジャレッドを“治療”を目的とした矯正プログラムを行う施設へと送り込む…
施設側は”治療内容はすべて内密にすること…”と言う。そんな馬鹿な…と思ったし、ゲイを公にしているグザヴィエ・ドランがなぜ出演して、矯正プログラムに参加している?と疑問だったが…やはりこの施設は怪しかった。
ドラマは原作者ガラルド・コンリーが実際に体験した「矯正治療(コンバージョン・セラピー)」での出来事を中心に描いていて、米国で今でも行われていると言う。
ドラマの中で”インチキだ!”と怒り子供を施設から連れ出す親。ジャレッドも仲間が異常な治療を受けているのを見て施設を逃げ出す。
シアターで何度も何度も予告編を見てちょっと気になっていた一作。しかしながら宗教色が濃すぎてちょとキツかった。
実話でラストに主人公と両親の写真が映る。
映画のラスト近く…”孫を抱くことができない”という父親の言葉が胸に迫る。
ジョエル・エドガートンの「ザ・ギフト/2015」に続く監督作品。この方脚本も書くし才能豊かな人物。
頑張っているルーカス・ヘッジズの次作は「ベン・イズ・バック」。
ジャレッド・イーモンズに「レディ・バード/2017」のルーカス・ヘッジズ。
ナンシー・イーモンズに「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア/2017」のニコール・キッドマン。
マーシャル・イーモンズに「ナイスガイズ!/2016」「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女/2017」のラッセル・クロウ。
ヘンリーに「ふたりの女王 メアリーとエリザベス/2018」のジョー・アルウィン。
ジョンに「たかが世界の終わり/2016」のグザヴィエ・ドラン。
ゲイリーに「ウルヴァリン:X-MEN ZERO/2009」のトロイ・シヴァン。
ゼイヴィアにテオドール・ペルラン。
ブランドンに「ベイビー・ドライバー/2017」のフリー。
監督、脚本、製作、出演(ヴィクター・サイクス)に「ラビング 愛という名前のふたり/2016」「レッド・スパロー/2018」のジョエル・エドガートン。
TOHOシネマズシャンテにて(既に上映終了/新宿シネマカリテで上映中)