2019年 04月 25日
「マイ・ブックショップ」
「The Bookshop」 2017 UK/スペイン/ドイツ

1959年、英国の海辺の小さな町。戦争未亡人のフローレンスは夫との夢だった本屋を開くことを決意する。この小さな町に本屋は一軒もない。しかし銀行からは融資を渋られ、町の有力者であるガマート夫人は本屋の開店を快く思っていなくて嫌がらせを仕掛けてくる。おまけに保守的な考え方が多い町の住人も女性が店を経営することに賛成ではなかった。そんな中なんとか開店の日を迎えるフローレンスは喜びでいっぱいだった…
物珍しさから書店に人が集まり始め、フローレンスは少女クリスティーンを手伝いに雇い入れる。ガマート夫人の妨害工作は絶え間なく続き、次第に経営が難しくなっていくが、町の外れに住む読書好きの老紳士ブランディッシュ氏がフローレンスの店の経営の援助を申し出る。
仕入先からレイ・ブラッドベリの”華氏451度”やウラジーミル・ナボコフの”ロリータ”が届き、ウキウキしながら梱包を解いた後それらを店の本棚に並べるフローレンス。そのシーンからは彼女の本好きが伝わってきてナイス。
英国の田舎町(ロケは北アイルランド)の美しい風景と、フローレンスが日常に着る洋服はシンプルでトラッドなのだけど意外にファッショナブルでとても素敵だった。
エミリー・モーティマーはお気に入り女優の一人。エミリーは「Dear・フランキー/2004」や「マッチポイント/2005」の頃とあまり変わっていなくて、いつまでも若くてチャーミングで驚く。
「メリー・ポピンズ リターンズ/2018」は見たけどレビューを書いていない。出演陣は豪華ながら想像以上にお子様映画過ぎてつまらなかった。でもブロードウエイ俳優のリン=マヌエル・ミランダのパフォーマンスは素晴らしかった。
本作に戻って、エミリー・モーティマーも良いけど、ビル・ナイ良いな。パトリシア・クラークソンは嫌味な女が似合うし、クリスティーン役のオナー・ニーフシーがこれまたナイスなのだ。
イザベル・コイシェはパトリシア・クラークソンがお好き?
映画のラストは少々悲しいが、これがイザベル・コイシェの世界なのかも知れない。
フローレンス・グリーンに「ベロニカとの記憶/2017」「メリー・ポピンズ リターンズ/2018」のエミリー・モーティマー。
エドモンド・ブランディッシュに「人生はシネマティック!/2016」のビル・ナイ。
ヴァイオレット・ガマートに「ワン・デイ 23年のラブストーリー/2011」「ザ・イースト/2013」「しあわせへのまわり道/2014」のパトリシア・クラークソン。
クリスティーンにオナー・ニーフシー。
マイロ・ノースに「マリー・アントワネット/2006」のジェームズ・ランス。
監督、脚本は「エレジー/2008」「しあわせへのまわり道/2014」のイザベル・コイシェ。
原作はペネロピ・フィッツジェラルドの”ブックショップ”。
シネスイッチ銀座にて

