2019年 03月 20日
「ビール・ストリートの恋人たち」
「If Beale Street Could Talk」2018 USA

1970年代のニューヨーク。19歳の黒人女性ティッシュは幼なじみのファニーと恋人同士。ある夜、若くてキュートな黒人女性ティッシュが白人の男にナンパされそうになる。逃げ惑うティッシュを助け出したのは恋人のファニー。しかし突然現れた白人警官が言いがかりをつけてくる。その場は収まったが、ある日、レイプの罪をでっち上げられファニーは刑務所へ送られてしまう…
無実の罪で収監されたファニー。恋人のティッシュは彼の子供を身ごもっている。ティッシュはファニーに”刑務所から出してあげる!”と誓い、ティッシュの母シャロンはファニーの無実を証明するため被害者の女性が住むプエルトリコへと赴く。
生まれてくる愛する娘の子供の父親のために立ち上がるシャロンがエクセレント!演じるレジーナ・キングはナイス・キャスティング。本作でオスカー助演女優賞を受賞した。
ドラマは現在と過去を上手く移動して進んでいく。単なるラヴストーリーではなく、理不尽な人種差別に立ち向かう恋人たちの深い愛を描いていて素晴らしい。
ユダヤ人レヴィーが”人間がそれぞれに異なるのは母親が異なるからだ”という言葉が心にしみる一方で、刑務所帰りのダニエルがファニーに”白人は悪魔の化身だ!”という言葉は醜い。
映画を見終わって「フルートベール駅で /2013」を思い出した。テーマは違うがどちらも黒人差別が強烈。
アカデミー作品賞に輝いた「ムーンライト」は素晴らしい!作品だったが、本作もまた素晴らしい!
エド・スクラインが黒人を軽蔑、憎悪する白人警官を演じていて、そのふてぶてしい様が見事。
ティッシュ役のキキ・レインがスゴくキュート。
1971年にロバータ・フラックが歌った名曲”Killing Me Softly with His Song/優しく歌って”が映画のテーマソング。トレイラーでは流れるがなぜか?本編では流れなかった。この名曲は大のお気に入り。
映画のBack MusicがGood。
ティッシュ・リヴァーズにキキ・レイン。
ジョーゼフ・リヴァーズに「ロスト・イン・マンハッタン 人生をもう一度/2014」のコールマン・ドミンゴ。
シャロン・リヴァーズに「Ray/レイ/2004」「デンジャラス・ビューティー/2005」のレジーナ・キング。
アーネスティン・リヴァーズにテヨナ・パリス。
フランク・ハントに「パトリオット・デイ/2016」のマイケル・ビーチ。
ペドロシートに「ダンシング・ハバナ/2004」「ルドandクルシ/2008」「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー/2016」のディエゴ・ルナ。
レヴィーに「グランド・イリュージョン/2013」「グランド・イリュージョン 見破られたトリック/2018」のデイヴ・フランコ。
ベル巡査に「トランスポーター イグニション/2015」のエド・スクライン。
ダニエル・カーティにブライアン・タイリー・ヘンリー。
監督、脚本、製作は「ムーンライト/2016」のバリー・ジェンキンズ。
原作はジェームズ・ボールドウィンの”ビール・ストリートの恋人たち”。
TOHOシネマズシャンテにて

