2018年 12月 22日
「おかえり、ブルゴーニュへ」
「Ce qui nous lie」…aka「Back to Burgundy」2017 フランス
オーストラリアでワイナリーを経営するジャンはフランスに住む妹ジュリエットからの連絡を受け10年ぶりに故郷へ戻って来る。ジャンはブルゴーニュにあるドメーヌの長男。醸造家の父は死の床にあり、家業はジュリエットが継いでいる。ドメーヌで長く働くマルセルと再会したジャンは子供時代へと思いを馳せる...
10年前に家を飛び出し世界中を旅してオーストラリアにたどり着いたジャンは結婚し息子をもうけていたが妻アリシアとは上手くいっていない。ジュリエットは醸造家の働き方に悩みを抱えている。別のドメーヌの婿養子となったジェレミーは義父との折り合いが最悪。3人はそれぞれに悩みを抱えていた。
父親が亡くなったため3人には莫大な相続税が発生する。しかし父が愛したワイナリーを手放して良いものだろうか?と3人は悩み始める。そして紆余曲折の後、兄妹はワイナリー存続問題も、それぞれの私生活も未来へ向かわせることに成功する。
とても爽やかなドラマで、見ていて良い気分になれる。何はさておき四季折々の葡萄畑が素晴らしく美しい!
そういえば「ブルゴーニュで会いましょう/2015」でもワイナリー存続問題が描かれていた。昨今ワイン農家を継ぐ人がいないことに加え、ブルゴーニュの地価が高騰していてリッチなアメリカ人が買い付けに来るという。
大好きなロマン・デュリス主演映画をたくさん作っているセドリック・クラピッシュは「パリの確率/1999」以来のファン。前作はあまり良くなかったけど、本作はtrès bien!
ジャンに「間奏曲はパリで/2013」のピオ・マルマイ。
ジュリエットに「最後のマイウエイ/2012」「パーフェクトマン 完全犯罪/2015」のアナ・ジラルド。
ジェレミーに「ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー/2011」「FRANK -フランク-/2014」のフランソワ・シヴィル。
マルセルに「シャトーブリアンからの手紙/2011」「大統領の料理人/2012」「パリよ、永遠に/2014」のジャン=マルク・ルロ。
アリシアに「エクソダス:神と王/2014」のマリア・バルベルデ。
オセアンヌにヤメ・クチュール。
兄妹の父に「チキンとプラム~あるバイオリン弾き、最後の夢~/2011」のエリック・カラヴァカ。
監督、脚本は「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)/2013」のセドリック・クラピッシュ。
ヒューマントラストシネマ有楽町にて