2018年 11月 24日
「ライ麦畑で出会ったら」
「Coming Through the Rye」2015 USA
1969年、アメリカ・ペンシルベニア州。全寮制の高校で学生生活を送るジェイミーは学校にも同級生にも馴染めず孤立している。そんな中、「ライ麦畑でつかまえて」に感銘を受け、演劇にしようと思いつく。しかしそれには原作者の許可が必要とわかりJ・D・サリンジャーに会いに行こうと決意する…
ジェイミーは最初サリンジャーに手紙を送ろうとするが彼の居場所がわからない。そして出版社にサリンジャーの住まいを聞いても教えてもらえない。しかしめげないジェイミーは、演劇サークルで知り合った少女ディーディーと共に旅に出る。
ドラマは監督が謎の隠遁生活を送る伝説の作家J・D・サリンジャーに会いに行った自らの学生時代の実体験をもとに描いている。
晩年のJ・D・サリンジャーは、隠遁生活を送り、後に91歳で亡くなっている。
ウィキペディアに「住民の間では彼の私生活を口外しないことが暗黙の了解だった」と記されている。本作の中でもそれが描かれていた。しかし大人は沈黙を守るが、子供がサリンジャーの住まいをバラしてしまったのだ。
3年も前に作られた映画がDVDスルーにならずに一般公開されたのはちょっと不思議?クリス・クーパー以外の俳優はメジャーじゃないし…。
サリンジャー探しの旅で人生の意味を知ったジェイミー...とても素敵な青春映画だった。一風変わったジェイミーを演じるアレックス・ウルフがナイス・キャスティング。クリス・クーパーは貫禄たっぷり。
本作上映前に来年1月公開予定の「ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー/2017」の予告編が流れた。若き日のJ・D・サリンジャーを演じるのはニコラス・ホルト。
ジェイミーに「パトリオット・デイ/2016」のアレックス・ウルフ。
ディーディーにステファニア・ラヴィー・オーウェン。
J・D・サリンジャーに「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う/2015」のクリス・クーパー。
監督、脚本はジェームズ・スティーヴン・サドウィズ。
新宿武蔵野館にて