2018年 08月 19日
「スターリンの葬送狂騒曲」
「The Death of Stalin」2017 フランス/UK/ベルギー/カナダ


1953年、モスクワ。ある日、ソビエト連邦共産党書記長スターリンが倒れる。右往左往する側近たちはスターリンが政敵を粛清し過ぎてまともな医者がいないことを知る。街でかき集めてきた医者が到着。しかし独裁者スターリンは蘇らず後継者を指名することなく死んでしまう。やがてスターリンの腹心マレンコフが代理の指導者となり、フルシチョフが葬儀委員長となる。そしてベリアもしゃしゃり出てきて、トップ3人を含めた側近たちの後釜狙い争奪戦が勃発する…
ピアニストのマリヤはドサクサに紛れて”その死を祈り、神の赦しを願う、暴君よ”と書いた手紙をスターリンに届けることに成功する。そしてその手紙を読んだ後スターリンは発作を起こし倒れたのだ。
フルシチョフの姪がマリヤからピアノを習っていたことを知った側近たちはフルシチョフとマリアの関係を詮索して彼を陥れようと躍起になる。
国葬の場で、空気が読めないらしいマレンコフが自分のことばかり気にかけていたり、自身をアピールするため胸を勲章だらけにして現れるベリアが超オカシイ。でも一番はワシーリーの弔辞かな?
スターリンの後にソ連邦の第4代最高指導者となったのはニキータ・フルシチョフ。ジョン・F・ケネディと同時代の指導者である彼は知っているが、後は知らない政治家ばかり。
フルシチョフを演じたスティーヴ・ブシェミが最高!なのだけどルパート・フレンドも最高!とにかくスターリンの息子ワシーリー役が完璧に似合っている。
ルパートはハンサムでロマンティックな役柄より一癖あるこのようなキャラが実に似合う。そして最近見かけないと思っていたらアメリカのTVシリーズに出演している模様。映画では「At Eternity's Gate/2018」でゴッホの弟テオ役。見たいけど日本公開はあるかな?
ルパートもナイスだがスターリンの娘役のアンドレア・ライズブローもバッチリのキャスティング。
出番は少ないがパディ・コンシダインも良い味出している。
ドラマは事実に基づいて描かれたそう。見ていて笑えるのだがスーパー級にブラックでカラッとした笑いじゃなくて、顔が引きつるような笑い満載。
ドタバタ政治ブラック・コメディはロシアで政府が急遽上映を禁止したらしいが、ヨーロッパやアメリカではスマッシュヒットを記録したそう。あれだけ茶化せばロシア人も怒る?
フルシチョフ(中央委員会第一書記)に「靴職人と魔法のミシン/2014」「ロスト・イン・マンハッタン 人生をもう一度/2014」のスティーヴ・ブシェミ。
ベリヤ(NKVD警備隊 最高責任者)に「理想の結婚/1999」「ターザン:REBORN/2016」のサイモン・ラッセル・ビール。
マレンコフ(スターリンの補佐役)に「宇宙人ポール/2010」「ザ・コンサルタント/2016」のジェフリー・タンバー。
ジューコフ(ソビエト軍最高司令官)に「グリーン・ゾーン/2010」のジェイソン・アイザックス。
モロトフ(外務大臣)に「ワンダとダイヤと優しい奴ら/1988」のマイケル・パリン。
ブルガーニン(国防大臣)にポール・チャヒディ。
カガノーヴィチ(労働大臣)に「鑑定士と顔のない依頼人/2013」のダーモット・クロウリー。
ミコヤン(貿易大臣)にポール・ホワイトハウス。
スターリン(連邦共産党書記長)にエイドリアン・マクラフリン。
アンドレーエフ(ラジオ局の責任者)に「マイ・ベスト・フレンド/2015」のパディ・コンシダイン。
マリヤ(ピアニスト)に「ロープ 戦場の生命線/2015」「ある天文学者の恋文/2016」のオルガ・キュリレンコ。
ワシーリー(スターリンの息子)に「クレアモント・ホテル/2005」「わたしの可愛い人-シェリ/2009」のルパート・フレンド。
スヴェトラーナ(スターリンの娘)に「ノクターナル・アニマルズ/2016」のアンドレア・ライズブロー。
監督、脚本は「チューブ・テイルズ/1999」のアーマンド・イアヌッチ。
新宿武蔵野館にて
しかしここまでブラックネタで徹底してくれると
登場人物全員可愛く見えてくるから不思議(笑)
スティーブ・ブシュミが出てたことをエンドロールで発見でした(←遅)^^;
確かに実在の人物をかなりバカにしている感じもあって驚きましたが、
製作したのはフランス人やイギリス人ですから、
なんか納得って感じもあります。そう皆可愛かったですね。
スティーブ・ブシュミ良いですね。この俳優さんなぜか好きです。

